ゲル濾過を最初に行わない大きな理由は、ロードできる容量の制限から来てると思います。特に精製の初期段階では、夾雑物が多く含まれており、ゲル濾過で十分な分離を得られるような少量のサンプル量まで、濃縮しなくてはいけないからですし、時によっては溶解度が問題になるからです。
例えば、原材料が凍結乾燥されており、少量の展開液等で溶解できるならば、ゲル濾過を最初に持ってくるのは、悪い選択ではありません。分子量に差がある夾雑物が多く含まれている場合はあっという間に精製度が上がります。場合によっては、次のステップで、オープンカラムではなく、FPLCなどの高分離脳カラムが使えるケースもあります。
最初にイオン交換などを持ってくる理由は、通常は初期のサンプル量が多い割に目的物質の濃度が薄かったりすることが多いので、吸着、洗浄、溶出の過程で、精製と濃縮を兼ねて行うことができるからだと理解しています。もちろん、溶出のグラディエント次第で、サンプルの濃縮は達成しにくいことも多いですが。
スラリーの充填ですが、気泡が捕まらないように注意してつめますが、流し込んだ時に泡がトラップされてしまわないような濃度だったら問題ありませんが、充填が進むにつれてスラリーの濃度を下げて行きます。薄いスラリーの中に濃いスラリーが入ったりすると、撹拌が起きてしまい、美しい充填カラムになりません。あとスラリーの上には常に展開液があるようにするのは当然ですが気をつけてください。 |
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