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細胞分画で細胞質サンプルに核成分が析出 トピック削除
No.6341-TOPIC - 2017/09/27 (水) 20:03:06 - あき
トピックの通りです.

MC3T3-E1というマウス頭蓋冠細胞を用いて実験を行っています.
細胞分画法を行い,細胞質と細胞核を分画し,それぞれに含まれるたんぱく質をウェスタンブロットによって同定してます.

そこで,細胞核タンパク質として,Histone H3をみているのですが,細胞質サンプルにHistoneの大きなバンドができてしまっています.
操作の過程で核が壊れ,核内のタンパク質成分が,細胞質サンプルに出てしまっているのが原因と考えられるのですが,どこを改善すればよいかわからずに困っています.

アドバイスを頂けると幸いです.

以下が私が行っているプロトコルです.(細胞は24wellプレートに巻いたものを使用)
1, 培地をマイクロピペットで吸い取って,PBS溶液でWashする.
2, 各wellにBuffer Aを400μLずつ加える.
3, セルスクレイパーで細胞を擦り取り,マイクロピペットでエッペンチューブに移す
4, 氷上で10分間冷やす
5, ボルテックスで10秒間,かき混ぜる.
6, 4℃,3000 rpmで10分間,遠心分離を行う
7, 上澄み液を細胞質として採取する.
8, 採取したものから,100μL取り出し,6×SBを20μL加えて-30℃保存.

ここまでが細胞質サンプルを取得した手技ですが,核の手技も以下に載せておきます.

9, チューブに残った溶液は,ペレット状のものを残して,吸いとって捨てる
10, Buffer Aを400μLずつ加える
11, ボルテックスで10秒間,かき混ぜる.
12, 4℃,3000 rpmで2分間,遠心分離を行う.
13, 上澄み液を吸い取って捨てる.
14, 工程10〜13を2回,繰り返す.
15, 核のペレットにBuffer Cを100μLずついれ,5分間,氷上に静置する.
16, ボルテックスで10秒間,かき混ぜる.
17, 工程15と16を4回,繰り返す.(計20分)
18, 4℃,3000 rpmで2分間,遠心分離を行う
19, 上澄み液を細胞核として採取する.

以下がBufferAとBufferCの成分です.

 Buffer A (50 mL)の成分
10mM HEPES-KOH (pH 7.9)
1.5mM MgCl2
10mM KCl
0.5mM DTT
0.2mM PMSF

 Buffer C (50 mL)の作成
20mM HEPES-KOH (pH 7.9)
25% Glycerol
420mM NaCl
1.5mM MgCl2
0.5mM DTT
0.2mM PMSF
 
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(無題) 削除/引用
No.6341-6 - 2017/09/28 (木) 18:12:54 - む
>20, 19の沈殿 (ソニケーションしないと電気泳動は難しいかも)

>のそれぞれ対応する一部をとり、ウェスタンすると、H3がどこに出ているのか判る
>と思うけどやった?
>大部分のH3は依然として抽出されていないのではないか?

なるほど,思い当たります。
細胞質分画,核蛋白質分画のどちらにもH3がいないのですね。

もっと外れやすい核蛋白質に対する抗体でIBし直しをします(自分なら)。それで20の分画も並べます(今度やるときは)。

(無題) 削除/引用
No.6341-5 - 2017/09/28 (木) 15:29:22 - qq
あなたの説明文中の
4, 氷上で10分間冷やす(これが全細胞ということになる)
7, 上澄み液を細胞質として採取する.(細胞質のサンプル?ということにしている)
11, ボルテックスで10秒間,かき混ぜる.(細胞質のサンプル?以外の全て)
19, 上澄み液を細胞核として採取する.(核抽出液?ということになっている)
20, 19の沈殿 (ソニケーションしないと電気泳動は難しいかも)

のそれぞれ対応する一部をとり、ウェスタンすると、H3がどこに出ているのか判ると思うけどやった?
大部分のH3は依然として抽出されていないのではないか?

19は、核の塩抽出液ではあるけれど、細胞核を分画したとは言わないだろうな思います。

(無題) 削除/引用
No.6341-4 - 2017/09/28 (木) 11:31:58 - む
低張液(Buffer A)にさらした時点で細胞が壊れ始めるので,スクレーパー要らないのでは。細胞を洗った後,プレートを氷上に置き,氷冷したBuffer Aを加えて時々揺すり,一定時間後にピペット回収でどうでしょう。

私は細胞をペレットとして回収してから低張液を加えてインキュベート,NP-40を足してvortex, 遠心で核を落とす感じです。

もしラボプロトコルとしてワークしている方法でうまくできていないなら,Histone H3以外の別の核マーカーでチェックするといいかもと思います。抗体のほうがダメということもあり得ますし。

(無題) 削除/引用
No.6341-3 - 2017/09/28 (木) 03:47:18 - おお
析出って言葉、妥当なんだろうか、、、

24wellプレートで400ulとは結構な多い量なのでそれが原因かもと思ったりもしますけど、、、といいますのはもう少しスケールが大きいときは結構少ないバッファーでやることが多いいので。細胞の容積と同等ぐらいのバッファー量でやります。お示しのスケールでは10ulとかになりそうですが、、、結構そうなると難しいかもしれません。

ボルテックスだけで細胞が壊れているかなと思わなくもないですが、、、まあワークしてるのかもしれません。

もしかしたら、遠心で核を沈降させるときに、10000gくらいかけると改善するかもしれませんけど、そういう状態では細胞質内のミトコンドリアとか巨大な複合体なんかは沈降してしまいます。なので、核フラクションはその後もう一度バッファーを加えて弱い遠心で回収し直したほうがいいように思えます。

どうでしょうね、、、PBSで剥がして細胞を遠心で回収して、一度100ulぐらいのBuffer Aに懸濁し加え直ぐに遠心して回収しその後30ー50ulぐらいのBuffer Aを加えて細胞を壊すぐらいがいいのかなと思います。
これでうまく壊れないなら、30ー50ulぐらいのBuffer Aをデタージェント入にするとか(0.1%以下のNP-40かTX-100)。

(無題) 削除/引用
No.6341-2 - 2017/09/28 (木) 00:31:31 - ;lkjhgfdsx
低張buffer中で物理的に細胞を破砕すると、実際には核もそれなりに壊れますので少しは漏れ出ると思います。それかもともと細胞質のHistoneが多いのかもしれません。浸透圧ショック&物理的破砕は非イオン性界面活性剤&等張buferを使う方法と比べて、核も細胞質も純度が低く、ホモジナイズの加減(やりすぎると核もこわれるし、遠慮すると細胞の破砕が不十分になりいずれも各画分の純度にひびく))などでも結果が動きやすいです。

細胞分画で細胞質サンプルに核成分が析出 削除/引用
No.6341-1 - 2017/09/27 (水) 20:03:06 - あき
トピックの通りです.

MC3T3-E1というマウス頭蓋冠細胞を用いて実験を行っています.
細胞分画法を行い,細胞質と細胞核を分画し,それぞれに含まれるたんぱく質をウェスタンブロットによって同定してます.

そこで,細胞核タンパク質として,Histone H3をみているのですが,細胞質サンプルにHistoneの大きなバンドができてしまっています.
操作の過程で核が壊れ,核内のタンパク質成分が,細胞質サンプルに出てしまっているのが原因と考えられるのですが,どこを改善すればよいかわからずに困っています.

アドバイスを頂けると幸いです.

以下が私が行っているプロトコルです.(細胞は24wellプレートに巻いたものを使用)
1, 培地をマイクロピペットで吸い取って,PBS溶液でWashする.
2, 各wellにBuffer Aを400μLずつ加える.
3, セルスクレイパーで細胞を擦り取り,マイクロピペットでエッペンチューブに移す
4, 氷上で10分間冷やす
5, ボルテックスで10秒間,かき混ぜる.
6, 4℃,3000 rpmで10分間,遠心分離を行う
7, 上澄み液を細胞質として採取する.
8, 採取したものから,100μL取り出し,6×SBを20μL加えて-30℃保存.

ここまでが細胞質サンプルを取得した手技ですが,核の手技も以下に載せておきます.

9, チューブに残った溶液は,ペレット状のものを残して,吸いとって捨てる
10, Buffer Aを400μLずつ加える
11, ボルテックスで10秒間,かき混ぜる.
12, 4℃,3000 rpmで2分間,遠心分離を行う.
13, 上澄み液を吸い取って捨てる.
14, 工程10〜13を2回,繰り返す.
15, 核のペレットにBuffer Cを100μLずついれ,5分間,氷上に静置する.
16, ボルテックスで10秒間,かき混ぜる.
17, 工程15と16を4回,繰り返す.(計20分)
18, 4℃,3000 rpmで2分間,遠心分離を行う
19, 上澄み液を細胞核として採取する.

以下がBufferAとBufferCの成分です.

 Buffer A (50 mL)の成分
10mM HEPES-KOH (pH 7.9)
1.5mM MgCl2
10mM KCl
0.5mM DTT
0.2mM PMSF

 Buffer C (50 mL)の作成
20mM HEPES-KOH (pH 7.9)
25% Glycerol
420mM NaCl
1.5mM MgCl2
0.5mM DTT
0.2mM PMSF

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