相同組換えでtargetingを狙っても、random integrationしたものが出てくるというのは普通に起こりえます。
こういう実験て、少しでも目的のものが取れる確率が上がるように、それ以外のものが生じにくいようにと、いろいろ工夫されてきてるんですけど、やっぱり最後は確率の問題です。なるべく複数の候補を立てて、その中からいいのを選ぶってことになりますね。標的配列にDSBを起こせばそこで相同組換えが起こる確率はぐっとあがり、random integrationの起こる確率を大きく凌駕できるでしょうから、見込みのある実験です。
CRISPRがない頃は、例えばKOマウスを作るためにES細胞にドナーを入れて相同組換えを起こした細胞をスクリーニングして得るなんて操作の場合、
標的配列に対する相同組換えも、random integrationも同じくらいの頻度で起こるものでしたら、それに比べれば格段の技術の進歩。 |
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