お世話になります。
マウス組織のある細胞外マトリックスのELISAを検討しています。
キットR&Dから購入したもので、組織はマウス肝臓の酵素処理後の上澄み液です。
キットにはスタンダートとしてリコンビナントの細胞外マトリックスが入っています。
これをPBSTに段階的希釈して、直線性のある濃度を使って検量線を書きます。この時、連続する低希釈倍率では反応が飽和しているのか、頭打ちになっていますので、除外しています。
一方のサンプルはマウス肝臓組織を酵素処理し、細胞外マトリックスを溶出させ、遠心後の上澄み液を用いています。まず各マウス間で産生量がどれほど違うか、という本来の目的は置いておいて、まず初めに、どれほどの希釈倍率でその組織液を使うべきかを検討しました。
x10倍から始め、3倍希釈系列で行ったところ、連続する低希釈倍率では反応が飽和しているのか、頭打ちになっていましたが、それ以降では綺麗な直線性が得られました。
ここで質問があるのですが、組織液の抽出物から得られる頭打ちの値が、スタンダードで得られる頭打ちの値の1/3ほどしかありませんでした。これを素直に解釈すると、組織液の中にはELISAの反応のどこかを直接的または間接的に阻害する物質が含まれているのだと考えています。
それはそれで仕方ないな、組織だからたくさんいろんなものが含まれているでしょうし、となるのですが、ただ、実際の濃度を求める際にはやはり検量線を用いねばなりません。そうなるとこのような場合、どうしようかなやんでいます。うまく伝わっているでしょうか?稚拙な文章で大変恐縮なのですが、この問題をどう解決すべきか途方にくれています。今考えていることとして、
1. もう絶対定量は諦めて、直線性が得られた組織希釈倍率を使って、相対的にマウス間を比較する。
2. 組織の低希釈倍率のプラトーになった濃度を、スタンダートのプラトーを与える濃度と換算し、絶対定量に持ち込む。
3. スタンダードの希釈をPBSで行うのではなく、同じようなマウス組織(この場合、細胞外マトリックスノックアウト肝臓は用意できないのですが)上澄み液を希釈液として用いる。
などでしょうか。労力的にも1が妥当かなと思っていますが、いかがでしょうか?
皆様のお知恵をお貸しいただけますと幸甚です。
よろしくお願いいたします。 |
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