勉強するときに「マーカーペン」を使って
教科書や参考書の大事な部分を塗ったことは無いでしょうか?
文章の中から大事な部分とそうじゃない部分を「見分ける」ために
色を付けることで「目印」としたわけです。
この「目印」のことを「マーカー」と呼びます。
これは目印であれば様々なことに適応されますので
生物学にかぎらずありとあらゆる分野で登場します。
免疫のお部屋を訪問されたということでひとつ例を考えると、
例えば、がん細胞マーカーと言うものがあります。
細胞はその表面に様々なタンパク質を発現していて、
それは細胞の種類によって異なります。
通常であれば、あるべき場所にあるべき細胞が存在するので、
その細胞が何者か、深く調べる必要はないのですが、
がん細胞は「転移」といって体の中を動きますので、
見つかったがん細胞がどこから来たのか調べる必要があります。
このときに、目印となるタンパク質が「腫瘍マーカー」というわけです。
例えば、CA125というタンパク質は子宮内膜や卵巣で生産されますので、
見つかったガン細胞がこれを発現していれば、卵巣がんの可能性があり、
もし、がん細胞があったのが卵巣以外の場所だったら、
転移してきた可能性があるので卵巣も調べる必要がある、というわけです。 |
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