実験の目的にもよると思うのですが、コレステロールの輸送や代謝異常を観察する場合、細胞をLPDS(Lipoprotein deficient serum)で培養する必要があります。
ご存知かもしれませんが、コレステロールは細胞内で合成される経路(HMG-CoA還元酵素)と、細胞外から供給される経路(LDLがエンドサイトーシス)があり、ある遺伝子のコレステロールへの影響を観察する場合、どちらか(または両方の)経路を止めてあげなければなりません。
前者はスタチン系の薬剤投与で止められますが、後者はLPDSの培地に置換することで止められます。
Ito様の目的遺伝子は「合成異常」に関与しするということですので、LPDS培地に置換しなければならないと思います。なぜなら、その遺伝子のノックダウンでコレステロールの合成異常が生じても、細胞外からコレステロールを供給可能なので、結果として表現型が弱くしか(もしくは全く)観察されないのでは? |
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