過去にも似たような議論がされているのは存じていますが、今一度、整理するために投稿させていただきました。研究をはじめて間もないため、初歩的な質問になってしまい、申し訳ありませんが、コメントいただきますと幸いです。
組織から分離したある細胞に、薬品を添加して培養した場合の遺伝子発現量の変化を観察するとします。
その時、私は6穴プレートに細胞をまき、3穴分に試薬を添加、残りの3穴分をコントロールとして、RNAを抽出し、qPCRにかけています。
ここでお聞きしたいのが2点あります。
@ この3穴分のサンプルはtriplicateと表記すべきでしょうか?これをn=3と表記するのは、違和感があります。なぜなら、同じ細胞由来なので、n=1とみなすべきではないか?というのが私の考えです。
A 標準偏差を出す場合に、私はこのtriplicateの値を用いて出していますが、他のやり方で、再現性等を検討していらっしゃる方はいますか?
個人的には、他に以下の3つの方法が考えられると思っています。
A. コントロールと試薬添加を1穴ずつのみ行い、qPCRにかける。これを3回繰り返して得られたデータをtriplicateとして扱う(つまり各群1穴を別々の日にやる)。
つまり例えば DayXのコントロールの値が2
DayYのコントロールの値が3
DayZのコントロールの値が4
DayXの試薬群の値が7
DayYの試薬群の値が8
DayZの試薬群の値が6
これで得られた値、コントロール群(2,3,4)と試薬群(7,8,6)でtriplicateとみなす
B. 3穴ずつでコントロールと試薬添加を行い、qPCRにかける。それを別の日に再度行う(計3回)。つまりDayXに3穴ずつ、DayYに3穴ずつ、DayZに3穴ずつ
そして各日ごとに、各群の平均値を算出。X,Y,Zのデータ全てでtriplicateとする。
例えばDayXのコントロール群の値が(2,3,4)平均が3
DayYのコントロール群の値が(5,3,4)平均が4
DayZのコントロール群の値が(3,3,3)平均が3
DayXの試薬群の値が(7,9,5)平均が7
DayYの試薬群の値が(10,8,6)平均が8
DayZの試薬群の値が(7,6,5)平均が6
この時コンロトロール群のtriplicateとして扱うデータは、各日の平均値(3,4,3)で、試薬軍のデータは(7,8,6)として扱う。
C. Bと同じだが、データとして載せるのはDayX,Y,Zのいずれか。
つまり、DayXのみ扱う場合は、コントロール群のデータは(2,3,4)となり、試薬軍のデータは対応する(7,9,5)となる。他の日はあくまで再現性の確認とする。X,Y,Zのどの日のデータを使うかは、再現性があるようであれば、一番ぶれが少なく、グラフが綺麗な(標準偏差の値が小さい、検定でP値が最も小さかった)日のものを主観的に選ぶ
という方法が考えられると思います。個人的には株化された細胞株であれば、再現性がある場合に限り、どれでもいいとは思います。おそらくベストなのはBなんだろうとも思います。
しかし、やりすぎな感も否めません。
また、株化されていない細胞であれば、継代数を合わせるほうがずっと重要だと思っていますので、現実的にA,B,Cどれも難しく、最初に述べた手法をとっています。
非常に長くなってしまい、申し訳ありませんが、お聞きしたいことはtriplicateという表記でいいのか?ということと、私の一番最初に述べている手法で問題はないのか?あるならば、こうすべきという手法を教えていただきたい、という質問でした。よろしくお願いします。 |
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