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shRNAの持続性について トピック削除
No.5973-TOPIC - 2017/05/17 (水) 20:48:56 - 駆け出し大学院生
一般にsiRNAは一過性のknockdown、shRNAは持続的なknockdownということが教科書的には書かれています。
しかし実際にはラボの人に聞くと、shRNAをvectorによって導入後、knockdownの効果が最初と、ある程度継代して時間が経ってからでは、徐々に落ちてきてしまうと聞きました。
実際に、そのような事例を経験したのですが、(導入後、10〜15継代程で)これはどのような理由からなんでしょうか??
shRNAは持続的なknockdownが期待できるのでは無いのでしょうか?

又CRISPR/Cas9を用いたknockoutでは、このようなことは起きないのでしょうか??教示頂ければ幸いです。。。
 
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31件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


(無題) 削除/引用
No.5973-31 - 2017/05/31 (水) 13:13:19 - MP
>[Re:30] plzさんは書きました :
> pol IIの関与する転写マシーナリーやmRNA特有の構造がDrosha/DicerによるmiRNAへのプロセシングに特別深く関与しているというわけではなく、

この点に関しては知識がないので確としたことが言えないです。専門家に聞いたほうがいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.5973-30 - 2017/05/31 (水) 11:46:34 - plz
pol IIの関与する転写マシーナリーやmRNA特有の構造がDrosha/DicerによるmiRNAへのプロセシングに特別深く関与しているというわけではなく、pol IIIでもなんでもいいのでとにかくトランスクリプトのshRNA相当領域がmiRNA型であることが効率的なプロセシングに重要というわけなのですね。
歴史的な背景を除けば、人為的なノックダウンを効率良くやるという目的においては、現在pol IIIの系を積極的に選択することに特にメリットはないということですかね。

(無題) 削除/引用
No.5973-29 - 2017/05/31 (水) 10:58:36 - おお
お付き合い頂きありがとうございました。そういえばsiRNAの研究が先行してこれをベクターで発現させるというアイデアが先だったことを思い出しました。それからPol III系のベクターはずっとそれをベースに使われているのですね。

(無題) 削除/引用
No.5973-28 - 2017/05/31 (水) 09:57:48 - MP
>[Re:27] おおさんは書きました :
> pol IIIで発現するmiRNAもあるようですが、要するに周辺配列をmiRNAと同じものを使いプロセッシングの効率化、正確性を上げるということですか?

そういう理解でいいと思いますが、よく使われるmir30は実際にはあまりプロセッシングの効率は良くないようで、それを改良したのがNat. Biotechの論文で使われているmiREのようです。
ttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24332856

>[Re:26] plzさんは書きました :
> 仮にmicroRNA-adapted shRNAをU6なりで転写したとしたら、pol IIの系で作ったそれと比較してどうなると考えられるのでしょうか?

知識がないのではっきりしたことは言えませんが、同じようにプロセスされるのではないでしょうか。ただpol IIの方が応用も利くし、使いやすいのではということです。

(無題) 削除/引用
No.5973-27 - 2017/05/31 (水) 01:51:54 - おお
>最初からpol IIIでshRNAを作らせるよりも、こちらの方がより自然に近いですよということになるでしょうか。

pol IIIで発現するmiRNAもあるようですが、要するに周辺配列をmiRNAと同じものを使いプロセッシングの効率化、正確性を上げるということですか?

(無題) 削除/引用
No.5973-26 - 2017/05/30 (火) 17:57:54 - plz
>[Re:25] MPさんは書きました :
> 結局、最終的にできるのはshRNAなんですが、最初からpol IIIでshRNAを作らせるよりも、こちらの方がより自然に近いですよということになるでしょうか。

あまりすっきりしません…
仮にmicroRNA-adapted shRNAをU6なりで転写したとしたら、pol IIの系で作ったそれと比較してどうなると考えられるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.5973-25 - 2017/05/30 (火) 14:06:02 - MP
monさんも書かれていますが、pGIPZはmir30のバックボーンを使ったmiRNA型です。GFP からWPREまでpol IIで読まれて、miRNA部分がプロセッシングを受けます。結局、最終的にできるのはshRNAなんですが、最初からpol IIIでshRNAを作らせるよりも、こちらの方がより自然に近いですよということになるでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.5973-24 - 2017/05/30 (火) 12:46:36 - mon
>[Re:23] おおさんは書きました :
> pGIPZのshRNAのコンストラクトはCMVもしくはLTRなどからのTranscriptsからできると思いますがこれはmiRNA型なんでしょうか?

DroshaでpocessingされるmicroRNA-adapted shRNAのようです(いいとこ取り??)。
http://dharmacon.gelifesciences.com/rnai-and-custom-rna-synthesis/shrna/#all

(無題) 削除/引用
No.5973-23 - 2017/05/30 (火) 03:08:38 - おお
pGIPZのshRNAのコンストラクトはCMVもしくはLTRなどからのTranscriptsからできると思いますがこれはmiRNA型なんでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.5973-22 - 2017/05/28 (日) 22:46:04 - MP
>
> shRNAがoff-targetを起こす理由は理解できるのですが、その事がなぜpol IIIとpol IIにつながるのかがわかりません。pol IIでもshRNAを作ろうと思えば作ることはできるのではないないでしょうか?
> 何か根本的な勘違いをしているのでしょうか…?

pol II とpol IIIという言い方がよくなかったかもしれません。miRNA型と単純なshRNAとの比較の問題です。でもpol IIでshRNA を作らせるのはcap構造とかpolyAがつくので無理なのでは?だからこそH1とかU6を使うわけで。専門ではないので
間違っていたらごめんなさい

(無題) 削除/引用
No.5973-21 - 2017/05/28 (日) 21:17:48 - plz
>[Re:19] MPさんは書きました :
>
> > pol IIIでのoff-targetの問題がpol IIの系で回避できる理由は何なのでしょうか?
> shRNAではDicerによる切断が正確性に欠け、off-targetにつながるようです。
> ttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3499986/
>
> 他にshRNAは細胞内のmiRNA成熟経路を阻害することなど。これは間接的なoff targetといえるかも。
> ttps://www.nature.com/nature/journal/v441/n7092/full/nature04791.html
> ttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4086250/

shRNAがoff-targetを起こす理由は理解できるのですが、その事がなぜpol IIIとpol IIにつながるのかがわかりません。pol IIでもshRNAを作ろうと思えば作ることはできるのではないないでしょうか?
何か根本的な勘違いをしているのでしょうか…?

(無題) 削除/引用
No.5973-20 - 2017/05/27 (土) 14:18:34 - おお
>誘導剤を用いたshRNAのknockdown、、
私も書いてたのに全然役に立ってなかったわけですね。。。

(無題) 削除/引用
No.5973-19 - 2017/05/27 (土) 14:04:06 - MP

> pol IIIでのoff-targetの問題がpol IIの系で回避できる理由は何なのでしょうか?
shRNAではDicerによる切断が正確性に欠け、off-targetにつながるようです。
ttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3499986/

他にshRNAは細胞内のmiRNA成熟経路を阻害することなど。これは間接的なoff targetといえるかも。
ttps://www.nature.com/nature/journal/v441/n7092/full/nature04791.html
ttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4086250/

(無題) 削除/引用
No.5973-18 - 2017/05/26 (金) 14:57:06 - plz
解決済みのトピックに横からすみませんが、
pol IIIでのoff-targetの問題がpol IIの系で回避できる理由は何なのでしょうか?
メカニズムに関する文献情報等あれば教えていただけると有難いです。
よろしくお願いいたします。

再御礼 削除/引用
No.5973-17 - 2017/05/25 (木) 23:22:56 - 駆け出し大学院生
誘導剤を用いたshRNAのknockdown、、、奥が深いですね。勉強になりました。有難う御座います。

(無題) 削除/引用
No.5973-16 - 2017/05/21 (日) 03:59:22 - X
Inducibleというのは、ドキシサイクリンなどの誘導剤を添加した時だけ、shRNAが発現するようにデザインされたレンチウイルスベクターの系で、一例としては下記のようなものがあります。

https://media.addgene.org/data/plasmids/21/21915/21915-attachment_Jws3xzJOO5Cu.pdf

この場合、ドキシサイクリンやテトラサイクリンを入れないで培養をしている間は、shRNAを発現しないので、遺伝子発現抑制に伴う細胞選択を防ぐことができます。ノックダウンしたい時にドキシサイクリンを添加して、すぐに実験すれば良いわけです。

私であれば、このような系を用いて、shRNAベクターを標的細胞に感染し、ドキシサイクリン無添加の状態で限界希釈してクローンを拾ったのち、それぞれのクローンをドキシサイクリンで処理することにより、ノックダウン効率を評価し、ノックダウン効率がベストのクローンを、その後の実験に用いるようにすると思います。分かりにくい説明ですいません。

(無題) 解決済み 削除/引用
No.5973-15 - 2017/05/20 (土) 10:41:58 - 駆け出し大学院生
すいません。解決にしてしまいましたが。。。

>X
inducibleにクローニングとは、どのような意味なのでしょうか??

御礼 解決済み 削除/引用
No.5973-14 - 2017/05/20 (土) 10:40:30 - 駆け出し大学院生
数多くの貴重な意見を頂き有難う御座います。

長期的な培養でknockdownの効率が下がってきてしまう機序について色々と学ばせて頂きました。

>TS, X
現状では長期の継代を避けるような形で、sortingで絞って対応していきたいと思います。
それで上手くいけば、よいですし。

ちょっとCRISPR/Cas9とクローニングについて、並行して細胞作成を勉強・実践しつつ、もし上記で上手くいかなかった時のレスキューにしたいと思っています。

>MP
off-targetは問題ですよね。。。vectorの作成は、ちょっと知識が無くて、、、申し訳ありません。時間が許せば、論文参考にさせて頂きます。

(無題) 削除/引用
No.5973-13 - 2017/05/20 (土) 02:17:49 - X
レンチの場合、細胞によってゲノムにインテグレートしたプロウイルスのコピー数が異なると思うので、サイレンシングなどが起こってなくてもノックダウンのレベルは細胞ごとに異なると思われます。よって、皆様おっしゃられているように、長期培養により、コピー数の少ない細胞(あるいは他の理由によりノックダウン効率が低くなっている細胞)が選択されてしまう可能性は考慮すべきですね。

ただ、実験ごとにノックダウン効率が良い細胞群をソートして使う(あるいは定期的にソートしてノックダウン効率の良い細胞を選択的に維持する)方が、クローニングしたりinducibleなコンストラクトで作り直すよりも、あなたの研究室の環境では簡便なのであれば、それでも良いように思います(私ならば、inducibleでクローニングするとは思いますが)。

CRISPRの場合は、クローニングが必須になると思うので、ここがネックだとちょっと難しいかもしれませんね。遺伝子発現の消失と意味では、CRISPRの効果はほぼ永続的と考えて良いと思いますが、生物学的な効果については、何らかの代償機転が働く事により、長期培養で弱まってしまう可能性はあるかもしれません(これはshRNAでも同様です)。動物実験でも、例えばノックダウンした細胞を免疫不全マウスに移植するような場合は、そんなに長期の観察にならない事もあるので、shRNAの系が走っているならば、まずはそれで試してみても良い気がします。

(無題) 削除/引用
No.5973-12 - 2017/05/19 (金) 09:43:51 - MP
トピックの内容とは直接関係ないですが、U6などで発現させる単純なshRNAは、内在性のmiRNA成熟経路を阻害することが知られており、off-targetの問題も含め、かなり問題のあるシステムであることが共通認識になりつつあるようです。GFPなどの下流にmiRNAをつなげたコンストラクトをpol IIなどで発現させるシステムは、その問題を回避でき、GFPのソートでmiRNA高発現細胞を常に維持できるので便利かもしれません。最近のNature Biotech.に新たなアルゴリズムで割り出した効果的な配列を、ヒトとマウスすべての遺伝子について公表した論文があったはずです。これだと自作でベクターも作れるので経済的かと思います。

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