話はずれるが、制限酵素で線形化するより、PCRで鋳型を増やすのがいいんじゃないか。そのほうがup-to-dateだと思うが。
もうプラスミドが出来ているなら、M13系ユニヴァーサルプライマーかT7/T3/SP6 プロモータプライマーで増やせば、プロモータ配列付きの鋳型がたんととれる。ベクターに入れていなくてもプロモータ配列を付加したプライマーでPCRをかければいい。
PCR産物は末端が3'突出あるいは平滑なのでIVTの鋳型にもお誂え向け。
精製プラスミドを鋳型にするより、不純物のもちこみ(RNaseとか大腸菌由来のリポ多糖とか)がはるかに少なくなるし、制限酵素で切れないプラスミドが残るといったトラブルもない。
ベクター由来の配列をぶら下げているプローブは、特別な理由がないかぎり却下ですな。
・余計な配列がついているということは、ミスマッチがそれだけあるということと同様、ハイブリの安定性を下げる可能性がある。
・プローブが長いほど浸透速度やハイブリのカイネティクスが低くなるので、わざわざ余計な配列で長くするのは不合理。
・プローブ本体ですらノンスペシフィックなハイブリや吸着が起こってバックグラウンドの問題を生じることがあるくらいなのに、プローブとして役立たない標識RNAを余計に加えるというのは不合理。
まあ、理屈はともかく、やってみたら出来ましたってことはままあるだろうけれど、好んでやるこっちゃない。 |
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