あまりよく知らないですが一番確実なのはLC-MS/MSだとおもいます。アミノ酸残基の酸化修飾体の化学構造はたぶんたくさんは知られている(学生のとき習っただけでも10~20種類くらいあった)とおもうので修飾体で分子量がもとのアミノ酸のそれからどのくらい変化するか理論値がわかれば、修飾部位もあわせて同定できるとおもいます。システイン残基の酸化をラベルしてみる方法もあったはずです。
重要なのはこういう修飾体の存在量は非常に少ないので、ペプチドに断片化したあとでアフィニティ精製などによる濃縮過程をいれないと、安定したデータは得にくいかもしれないです。
抗体はニトロチロシンとかクロロチロシンとかブロモチロシンを認識するモノクローナル抗体も市販されてますが、適用用途が限定的(IHCはOKだけどWBには使えないとか)なものが多いです。dityrosineはWBではうまくいきませんでした。トリプトファンのニトロ化の抗体ももしかすると作っているかもしれません。これらはいずれもある特定のROSあるいはRNSにより攻撃されたときに生じる修飾体ですので、酸化傷害のジェネラルな指標とは言いがたいので、研究対象とする酸化ストレスでどのようなタイプのROS/RNSが主として産生されるかを考慮して選択したほうがいいです。またHNEやHHEなど脂質過酸化物(アルデヒド)の蛋白質への付加体も広い意味では指標になるとおもいます。
このような修飾蛋白質の分布は組織のある部位に限局している事が多く、かなりひどい酸化傷害でないとWBでは希釈されてしまい検出できないことがありますのでIHCで見た方が適切なことがしばしばあります。 |
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