RNAが残っているのはRNaseが失活してきているからかも。ちゃんと効いていれば見えなくなるくらいになるのが普通です。
>RNaseは安定性がある酵素だから
アルカリ処理,PCI処理をしても活性が残って
実験を進めていくうちにRNA分解をしてくれるということでいいでしょうか・・・
市販のキットでは利便性のためSoln 1に入れるようになっています。
アルカリSDS処理(Soln 2)、中和塩析(Soln 3)の間に効かせるようにデザインされています。RNaseが頑丈だからそれでも効くということでいいですが、キットのレシピでは通常よりだいぶ濃い濃度で入れてるみたいなので、やはり比活性は下がるんでしょう。古典的には、また今でも私は、精製したプラスミドの沈殿を溶解するTEにRNaseを入れるのが常法としています。
塩析のあとでカラム精製やPCI抽出をするならその時点でRNaseは除去されることになっています。塩析のあと直接アルコール沈殿してもそれなりにきれいなプラスミドは取れます。その場合は一応RNase除去の処理はかませていないことになりますけど。
>抽出したプラスミドを電気泳動にかけたときはプラスミドのバンドは三本見えて問題ないですか?(コイル,環状,一本鎖)
それで普通です。
それぞれccc (covalently closed circular, あるいはSC, super coil、閉環状)、OC (Open circular、開環状)、Linear(線形、線状)といいます。一本鎖という言い方はおかしいですね(DNAは二本鎖だし、Linearを一本鎖というならcccだってOCだって一本鎖)。
傷物が増えるに従ってcccの割合が減ってOCやLinearが増えてきますが。
プラスミドの泳動像に3つバンドが見えることから古くは、ccc, OC, Linearにあたる三態をそれぞれform I, form II, form IIIなんて呼んでいました。 |
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