>ペリプラズムに局在させる蛋白質は分子内にS-S結合を有していないと、その効果は得られないのでしょうか?
何の効果でしょうか?大腸菌を想定しているのでしょうか?
動物由来細胞内タンパクをペリプラズム内に分泌させれば、大腸菌内では困難な正しいフォールディングを取らせることができるという効果でしょうか?
その意味ではS-S結合なくても正しいフォールディングを取らせることが出来るかもしれません(ケースバイケース)。ただし、収量に関しては菌体内で可溶化発現に成功すればペリプラズム内分泌法より多量に取れます。
ペリプラズムシャペロンには、未フォールディングタンパクを安定化するモノ、S-S結合を介在するdisulfide isomeraseと、フォールディングを介在するpeptidylprolyl isomeraseが有ります。菌体内シャペロンにも未フォールディングタンパクを安定化するモノ、peptidylprolyl isomeraseが有りますが、ペリプラズムシャペロンの方が種類は多いようです。
また、大腸菌ではペリプラズムへの分泌経路が数種あり(シグナルペプチドが異なる)それにより異種タンパクのフォールディング効率も変わるようです。
Steiner, D.et.al. (2006). Signal sequences directing cotranslational translocation expand the range of proteins amenable to phage display. Nature Biotechnology, 24(7), 823–831. http://doi.org/10.1038/nbt1218 |
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