凍結切片作成までの手法はほぼ同様(スクロースは40%にしてますが、そこはあまり問題でないでしょう)にして、腸管や脳神経系組織の凍結切片を調整しています。
皮膚組織を使用されているようですが、表皮より真皮、特に脂肪の含有が多くなるほどクライオスタットで薄切し、プレパに貼り付けるときに構造が潰れたりなど標本作成が難しいと予想されますが、何μmくらいで薄切されてますか?10μm以上など厚くカットすると貼り付けるときに、いくらか組織の把持性が良いかもしれません。
凍結切片では硬さの差が異なる部分を含む組織では、薄切時にブレードの抵抗が急に変わるので、そこでスライスに段差ができたり、丸まってしまったりしやすく(私は腸管壁と腸管膜でしたが)、切片作成の難易度が上がるような気がしています。
あとは-80度からクライオスタットにブロックを運ぶ時に、ドライアイスに入れて運ばれていますか?移動時の間でも常温にすると解凍が急速に進むので組織損傷の原因になる可能性があります。また、-80度保存(霜取り機能なし)でも、長期間(1ヶ月以上とか)経過しているものでは、なぜか空泡化などの損傷や染色ムラがみられたことがありました。 |
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