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His-tagによる精製 トピック削除
No.5638-TOPIC - 2016/12/26 (月) 13:03:59 - rin
お世話になっております。

現在、疎水性の高い膜タンパク質を大腸菌で発現させ、可溶化を行いHisTrapで精製を行っているのですが、低イミダゾールでほぼすべてのタンパク質が落ちてきてしまっています。

可溶化は1.5%OGで行っており、Trisバッファーを用いております。

超遠心後の上清からタンパク質が可溶化できていることは確認済みです。

これは単純にカラム内でアグリゲーションを起こしているのでしょうか?

ご指摘いただけると幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.5638-17 - 2016/12/27 (火) 19:06:27 - rin
mpさん

論文まで教えていただき有難うございます。

読んでみて参考にさせていただきます。

(無題) 削除/引用
No.5638-16 - 2016/12/27 (火) 14:24:00 - mp
トリッキーな方法ではありますが、
安定化変異を加えたGPCRを精製後、変性させてリフォールドさせた論文もあります。
ご参考になればと。

http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0151582

(無題) 削除/引用
No.5638-15 - 2016/12/27 (火) 13:54:24 - rin
おおさん

LDAOではバッファーには0.1%で平衡化、溶出しています。

0.02%程度まで下げたことはありません。一度やってみるのはありですね。

一応、膜に存在しているようですが、適切なフォールディングを受けているようには見えないですね。一度変性、可溶化して戻してみるのも良いかもしれないです。

ご返答、助言有難うございます。

(無題) 削除/引用
No.5638-14 - 2016/12/27 (火) 13:30:02 - rin
mpさん

親身に助言をして頂きとても感謝しています。

色々考えて実験していこうと思います。

(無題) 削除/引用
No.5638-13 - 2016/12/27 (火) 08:19:02 - おお
目的の蛋白は大腸菌で膜に発現させているのか、大腸菌内で発現させているのかによっても若干解釈に違いが出てくるような気がします。大腸菌内にあるなら大腸菌内ですでに変性(ただしくフォールディングしていない)状態でOGではうまくほぐせずTagの部分が露出しないが、他の強いデタージェントでは活性はともかくうまくいくのかもしれません。そうなれば一度変性作用の強い状況で蛋白をほぐしてからというストラテジーもやりやすいのでは(もともとちゃんとした構造を取っていないだろうから)とおもいます。ならば尿素やグアニジンによる可溶化の後にデタージェントを含むバッファーに置換するというのもありなのかなと。もちろんLDAOなどで可溶化して置換というのもありでしょう。

大腸菌の膜にあって、そこで正しくフォールディングしているなら、その構造を壊してまた再構築するには上記の状態より勇気が入ります。ただ絶対できないということでもありません。

ほかの界面活性剤を試してなくスクリーニングするのであればそれは手だと思いますし、やってみるといいかと思います。でもお示しの状況で特に最初に書いた状況なら、膜タンパクを可溶化する(膜を壊して蛋白にはほとんど影響を与えないような)界面活性剤がどこまで有用なのかと思える次第であります。

もちろんこの手の実験は理屈で整理できるほど単純ではありませんので、意外な界面活性剤や方法が有効だったりすることはあります。

LDAOはCMC1ー2mMなので、0.02%ぐらいまで下げてカラムから溶出することはできますか?このくらいの濃度ならミセル形成はしていないと判断して透析による何らかの置換は可能じゃないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.5638-12 - 2016/12/27 (火) 01:12:40 - mp
不安定な膜タンパク質で実績のあるDDMをはじめとするマルトシド系、
更に安定化効果の高いLMNGをはじめとするMNG系、私であればこの辺りから攻めていきます。
とは言え、ものによっては意外とC12E8系統がヒットしたりするかもしれませんし、
ターゲット次第なのでまずは試してみるのが一番ですね。

リポソーム再構成であればBio-Beadsなんかでdetergentを吸着させればCMCの低いDDMからでも可能ですし、
今はnanodisc再構成という選択肢もありますから、なんとかなると思います。

ご健闘をお祈りします。

(無題) 解決済み 削除/引用
No.5638-11 - 2016/12/27 (火) 00:49:16 - rin
mpさん

ご返答ありがとうございます。

そうですね、私も変性してしまっている気がします。

扱っているタンパクは人工膜に再構成しないと活性が見られず、可溶化状態で活性を見ることはできないです。

detergent screeningを行い無理そうであれば、コンストラクトを考えてみようと思います。

ご助言、感謝致します。

(無題) 削除/引用
No.5638-10 - 2016/12/27 (火) 00:17:05 - mp
率直なところ、吸着させる際に低濃度imidazoleを加えていないようですので、
低濃度で出てくるのは完全にノンスペで、変性しているのではないかと思われます。

それぞれの界面活性剤で可溶化した際、活性を保持していることは確認されていますか?
膜タンパクも色々種類がありますが、界面活性剤の好みがあるので、
可溶化はされても変性してしまっていることが多々あります。
既報が無く、どの界面活性剤が適当かわからない場合は、
可能であればdetergent screeningをした方がいいかと思います。

私も過去に、可溶化はされたものの半分死んだような状態(完全アグリまでいかない)で、
IMACレジンにノンスペ結合する膜タンパクを扱ったことがあります。
半死に状態だと、Hisタグが埋もれてしまっているのか、specificに結合してくれませんでした。
活性を保持しているのに吸着しないのであればHisタグが隠れているだろうと考えますが、
(この場合はスペーサーを挟んでミセルからタグを遠ざける等してみる)
活性が担保されていなかったり、ゲルろ過チャートが単分散でなかったり、
といった場合には変性している可能性が高いのではないかと私なら考えます。

(無題) 削除/引用
No.5638-9 - 2016/12/26 (月) 19:05:36 - rin
おおさん

返信ありがとうございます。

以前におおさんがおっしゃられている事をデオキシコール酸Naで試したのですがうまくいきませんでした。同様に低濃度で出てきてしまいました。
おそらくOGも同様であると推測されます。
現状OGが高価なため失敗をあまりできないため上手くいかない原因を考えているのですが…。

(無題) 削除/引用
No.5638-8 - 2016/12/26 (月) 18:54:27 - rin
APさん
ご返信ありがとうございます。

変性剤を加えても出てこなかったです。
溶出を終えた後に尿素で落としたのですが

(無題) 削除/引用
No.5638-7 - 2016/12/26 (月) 18:21:45 - おお
LDAOで可溶化してカラムに吸着してOGで洗いながら置換してOGで溶出すると言うのはどうでしょう。

(無題) 削除/引用
No.5638-6 - 2016/12/26 (月) 16:45:06 - AP
カラム内でアグってるなら、変性剤で溶出した出てくるか見たらわかりますね。
それより、高次構造上タグの露出が不十分で最初からくっついていないのかも。

アグるにせよタグが露出していないにせよ、グアニジンなどの変性剤在下で実行するというのが初手じゃないですか(マニュアルに書いてあるとおりですが)。

(無題) 削除/引用
No.5638-5 - 2016/12/26 (月) 14:32:59 - rin
おおさん

返信ありがとうございます

書き間違えました。
300mM NaClの間違いです。
Tris-HClは50mMで行っております

(無題) 削除/引用
No.5638-4 - 2016/12/26 (月) 14:24:47 - おお
300mM Tris-HClでしょうか、、、ちょっと多すぎないですか。例えば、

Buffer reagents
Tris, HEPES, MOPS Buffers with secondary or tertiary amines may reduce
nickel ions.

Up to 100 mM can be used, however sodium phosphate or phosphate-citrate
buffer is recommended

https://www.qiagen.com/mx/resources/faq?id=9c412fe7-a0c9-4ed4-a824-cb7d89895c41&lang=en

ん300mM NaClかな。。。

(無題) 削除/引用
No.5638-3 - 2016/12/26 (月) 13:27:25 - rin
おおさん

ご返答ありがとうございます。

バッファーは大丈夫であると思います。
組成はTris-Hcl(PH8.0),300mM HCl,5%glycerol, 0.5%OGで平衡化をしてあります。

界面活性剤としてLDAOを用いた場合ではこのようなことは起こりませんでした。
できれば透析できる界面活性剤を用いてできればと思っています。

(無題) 削除/引用
No.5638-2 - 2016/12/26 (月) 13:18:21 - おお
タグの部分が何らかの理由で露出してないかもしれませんね。カラムでアグったら溶出してこなそうですが、可溶化といえども少数の分子同士がアグった状態で界面活性剤と相互作用して沈殿しない場合もあります。そういうときもつきにくくなる可能性はあります。

バッファー組成はカラムにCompatibleなものを使ってますか?

His-tagによる精製 削除/引用
No.5638-1 - 2016/12/26 (月) 13:03:59 - rin
お世話になっております。

現在、疎水性の高い膜タンパク質を大腸菌で発現させ、可溶化を行いHisTrapで精製を行っているのですが、低イミダゾールでほぼすべてのタンパク質が落ちてきてしまっています。

可溶化は1.5%OGで行っており、Trisバッファーを用いております。

超遠心後の上清からタンパク質が可溶化できていることは確認済みです。

これは単純にカラム内でアグリゲーションを起こしているのでしょうか?

ご指摘いただけると幸いです。

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