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タンパク質の結晶化の悩み相談 トピック削除
No.5563-TOPIC - 2016/11/22 (火) 07:46:35 - きちーわ
修士からタンパク質の結晶化を行っています。
知識・経験不足のため、結晶ができなくなった原因を特定できずに行き詰っています。どなたか詳しい方がいらっしゃいましたらご教授くださると幸いです。

以前に凍結保存しておいたタンパク質を使い切ったため、10月以降、再度精製して保存し、そのタンパク質を結晶化に用いるようになりました。
10月以前の結晶化では結晶が生じていたのですが、再度精製したタンパク質を使用し始めてからは結晶化がうまくいきません。

そこで本題です。
以前のタンパク質の精製方法では、各バッファーにメルカプトエタノールを加えて精製を行っていたのですが、再度精製したときはメルカプトエタノールを加えることなく精製を行い、そのまま凍結保存しました。

大きな変更点は【精製段階でメルカプトエタノールを使用しなかった】という点以外には特にないため、これが原因だと私は考えています。
結晶化の直前にタンパク質溶液、リザーバーにそれぞれメルカプトエタノールを加えているので、精製段階ではメルカプトエタノールを加えていなくても、最終的には同じ状態になるのでは?と思うですが…。

還元剤を加えていない状態で凍結保存するということが何か悪影響を及ぼすのでしょうか。

長文になってしまい申し訳ありません。
説明が不足している部分がありましたらご指摘ください。
お時間ある方、どうかご回答よろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.5563-5 - 2016/11/27 (日) 23:16:20 - WInter-8
結晶屋のWInter-8です。結晶化に関する質問は久しぶりですね。

私の考えはtrackerさんとほとんど同じです。
>精製過程と凍結保存時の酸化防止剤の有無というのは結晶化に使用するサンプルとしてかなり大きな差にも思えます。

メルカプトエタノールを加えずに精製した場合、加えた時には除去できたはずの夾雑物が除ききれていない可能性が考えられます。カラムを何本もかけているんだから、そんな夾雑物なんてほとんどないと思われるのですが ”ほとんどない=わずかにある” と考えて取り組んでみてください。

(無題) 削除/引用
No.5563-4 - 2016/11/23 (水) 18:05:41 - PX
そもそも、そのタンパク質はβ-MEやDTT、TCEPなどの還元剤がないと安定でなく、凝集しやすくなる、ということはありませんか?
精製段階で“あえて”還元剤を加えているということは、還元剤の存在がタンパク質の安定性に大きく関係していることが考えられます。
ですので、β-ME抜きで精製した段階でそのサンプルは単分散状態でなくなっている可能性も考えられます。

結晶化用ということですので、最後にゲルろ過はかけましたよね?
チャートでvoidが大きく出る、ダイマーらしき肩が出るなど、怪しい点はありませんでしたか?

イオン交換を挟んでいるなら、フラクションを欲張りすぎて、ということも考えられはしますが。
結晶化は単分散かつ高純度なサンプルが求められますので、
言い方は悪いですが、アッセイに使うように簡単&てきとーに精製しただけでは上手くはいきません。

trackerさんが仰るようにロットが変わると、ということもありますので、
サンプルに特に問題が無い場合でしたら、過去に結晶が出た条件から、
バッファーpH、塩濃度、PEG濃度等を少し振ってみると奏を功する場合もあります。(既に試しているかとは思いますが)

(無題) 削除/引用
No.5563-3 - 2016/11/22 (火) 16:42:36 - おお
結晶に関しては全く経験がありませんので、よそ者の戯言程度で聞いていただければいいかと思いますが、

まずその蛋白で同じ精製を何回か繰り返して、再現性良く結晶化できる状態のものが取れるかどうかというデーターがないと、精製方法の変更が原因と言い切るのが難しくなるとは思いますがどうでしょうか。

と一応こだわっておきながらも、たしかにbーMEが大きな要因のようにも思えます。理屈はいくらでもつけれますが。分子内のアーティフィシャルなS-S結合によって不可逆な構造変化が起こっているとか、システインにS-S結合を介して何か小分子のものがついているとか。bーMEはそういうのを切りますが、たとえばSDS-PAGEで完全に切るために700mM(だったと思う)ぐらい加えてボイルするくらいですから、、、

抽出、あるいは精製過程でより強い酸化的環境にさらされる可能性があるならSHはスルホン酸になっているかもしれません。

可能性はああだこうだいえますが、実際のところはよくわかりません。その蛋白最終ステップのカラムだけでいいからbーMEありで再吸着して溶出してみてはどうでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.5563-2 - 2016/11/22 (火) 09:19:23 - tracker
は結晶化はタンパク質サンプルの均一性の微妙な差でもかなり再現性に営業が出る印象です。
なので同じ精製方法をとっても、ロットが変わると結晶化の条件が合わなくなったり。

という個人的な感覚に過ぎませんが、精製過程と凍結保存時の酸化防止剤の有無というのは結晶化に使用するサンプルとしてかなり大きな差にも思えます。

タンパク質の結晶化の悩み相談 削除/引用
No.5563-1 - 2016/11/22 (火) 07:46:35 - きちーわ
修士からタンパク質の結晶化を行っています。
知識・経験不足のため、結晶ができなくなった原因を特定できずに行き詰っています。どなたか詳しい方がいらっしゃいましたらご教授くださると幸いです。

以前に凍結保存しておいたタンパク質を使い切ったため、10月以降、再度精製して保存し、そのタンパク質を結晶化に用いるようになりました。
10月以前の結晶化では結晶が生じていたのですが、再度精製したタンパク質を使用し始めてからは結晶化がうまくいきません。

そこで本題です。
以前のタンパク質の精製方法では、各バッファーにメルカプトエタノールを加えて精製を行っていたのですが、再度精製したときはメルカプトエタノールを加えることなく精製を行い、そのまま凍結保存しました。

大きな変更点は【精製段階でメルカプトエタノールを使用しなかった】という点以外には特にないため、これが原因だと私は考えています。
結晶化の直前にタンパク質溶液、リザーバーにそれぞれメルカプトエタノールを加えているので、精製段階ではメルカプトエタノールを加えていなくても、最終的には同じ状態になるのでは?と思うですが…。

還元剤を加えていない状態で凍結保存するということが何か悪影響を及ぼすのでしょうか。

長文になってしまい申し訳ありません。
説明が不足している部分がありましたらご指摘ください。
お時間ある方、どうかご回答よろしくお願い致します。

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