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バッファー交換時の精製タンパク質の凝集について トピック削除
No.5545-TOPIC - 2016/11/11 (金) 03:05:58 - MB
平素は大変勉強させていただいております。

今秋より大腸菌にて組替えタンパク質の発現を初めて挑戦しているものです。
BL21でMBPタグにより可溶性画分に目的のタンパク質を得ました。
リゾチーム抽出分画をMBPタグアフィニティカラムで精製した後、bufferをPBSに置換するため、溶出液約10mlを30kカットオフの15mlアミコンチューブで濃縮、更にそこへPBSをどしどし加え、遠心をトータルで2時間ほどやりました。

ただ、やはりといいますか、タンパク質が凝集してしまったのか、フィルター上部の残液を優しくピペッティングすると、もやっとしたものが見えます。これら全てをエッペンチューブに移し、念のため15000gで数分遠心すると、やはりペレットが出来てしまいました。

それでも上清をタンパク質定量すると1mgほどは採れたのですが、とても気持ち悪いです。
こういう場合は透析の方がいいのでしょうか?できれば10mlを1ml程度に濃縮しつつ、バッファー交換できたらと考えています。。

透析後にアミコンチューブで1mlまで遠心というのでもいいかもしれませんが、凝集はやや気になるところです。皆様は同じような場面に遭遇した際、どうされていますでしょうか?
 
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(無題) 削除/引用
No.5545-4 - 2016/11/12 (土) 09:55:46 - けろ
まずMBPを付けている時点で、目的タンパクがきちんとフォールドしていなくとも、MBPの可溶化パワーで可溶性にくることもあります。
特に目的タンパクよりもMBPの方が分子量が大きいほどその効果は顕著になると思います。
ですので、元々フォールドしていないものが凝集した、と考えることもできるかもしれません。

また、今回のバッファー交換の方法として、濃縮→PBSで希釈の操作は一度だけでしょうか?
タンパクによっては濃縮すると凝集しやすいものもありますので、
濃縮→希釈の操作を繰り返すと良くないものもあります。
ですので、優しくやるなら透析、素早くやりたいなら脱塩カラムにかけるのが良いかと思います。(私は後者です)

また、濃縮にアミコンを使っておられるようですが、アミコンのメンブレンに吸着しやすいタンパクもあります。
ビバスピンに変えたところ凝集が抑えられた、という実例もありますので、
それが要因である可能性も拭いきれません。

アルギニンの凝集防止効果は素晴らしいものがありますね。
タンパク質の凝集、ということに関しては筑波大のS先生が原理等も明らかにし、非常にお詳しいので、
一度調べてみる・コンタクトしてみるもの良いかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.5545-3 - 2016/11/11 (金) 04:04:45 - MB
おお様、ありがとうございます。

> 同じポリペプチドであっても、凝集したものと溶液中に溶けているものでは状態が違うと思うからです(おそらく構造的に違いフォールディングがうまくいかないモノ同士があぐったとか)。

そのように考えたら良かったのですね。つまり、最初から凝集しやすそうなものとそうでないものとが、、なるほど。そうなると寧ろ凝集しやすい(活性ももしかしたら失っているかもしれないものたち)を選択的に除けたと良いように解釈してみることにします。

塩酸アルギニンは話ではよく聞きますよね。
大分前に尿素で変性させた不溶性タンパク質を透析していた際、物の見事にあぐってしまったことを思い出しました。その際、上司からも同じようにアルギニンを0.1-0.4M加えてみたらどうかと提案されていました。

まずは上清に活性があることを確認して、なければもう一度やり直します。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.5545-2 - 2016/11/11 (金) 03:32:34 - おお
あまりこうだと言い切ることはできませんが、その状況なら私なら凝集したものは無視します。

同じポリペプチドであっても、凝集したものと溶液中に溶けているものでは状態が違うと思うからです(おそらく構造的に違いフォールディングがうまくいかないモノ同士があぐったとか)。可溶性蛋白であれば(といっても細胞内でどんな状態かは判断が難しいけど)その状態とちがう凝集したものは使う意味があるだろうかという感じです。

もちろん蛋白によっては重合したりなんかして大きな構造体を構成したりするものもありますし、すべて同じように考えればいいというわけでもないでしょう。

蛋白を安定して可溶化した状態を維持するのにアルギニンなど塩基性アミノ酸を添加するといいという話もあります(100mMぐらいでしょうか)。理由はあまりわかってないとおもってますが、興味があれば試してみたらどうでしょうか・

バッファー交換時の精製タンパク質の凝集について 削除/引用
No.5545-1 - 2016/11/11 (金) 03:05:58 - MB
平素は大変勉強させていただいております。

今秋より大腸菌にて組替えタンパク質の発現を初めて挑戦しているものです。
BL21でMBPタグにより可溶性画分に目的のタンパク質を得ました。
リゾチーム抽出分画をMBPタグアフィニティカラムで精製した後、bufferをPBSに置換するため、溶出液約10mlを30kカットオフの15mlアミコンチューブで濃縮、更にそこへPBSをどしどし加え、遠心をトータルで2時間ほどやりました。

ただ、やはりといいますか、タンパク質が凝集してしまったのか、フィルター上部の残液を優しくピペッティングすると、もやっとしたものが見えます。これら全てをエッペンチューブに移し、念のため15000gで数分遠心すると、やはりペレットが出来てしまいました。

それでも上清をタンパク質定量すると1mgほどは採れたのですが、とても気持ち悪いです。
こういう場合は透析の方がいいのでしょうか?できれば10mlを1ml程度に濃縮しつつ、バッファー交換できたらと考えています。。

透析後にアミコンチューブで1mlまで遠心というのでもいいかもしれませんが、凝集はやや気になるところです。皆様は同じような場面に遭遇した際、どうされていますでしょうか?

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