今、あるキナーゼXのノックダウン細胞と、その野生型細胞があります。
野生型の細胞に、そのキナーゼXの阻害剤(20 uM)を作用させると、ある受容体Yの発現が増加することがわかりました。
Xのノックダウン細胞は薬剤無処理では、野生型と変わらず同程度の受容体Yの発現をしていました。そこで同じように阻害剤で処理すると、期待通り、受容体Yの発現が野生型のそれと同程度増加しました。
以上より、Xは受容体Yの発現を負に制御している、と結論づけました。
これで欲しいデータは揃ったのですが、ふと疑問が湧きました。
野生型とノックダウンの細胞間では、キナーゼXの阻害剤のIC50に違いは見られるのでしょうか?もしかしたら、ノックダウンの方がより感受性を持つのではと思うのですが、これ以上の実験はできそうにないので、素朴な疑問を抱えたまま次に移ろうとしています。すっきりしたいので皆様のご意見が聞きたいです。
以前、阻害剤の至適濃度を野生型細胞を使って求めたことがあります。(その結果、20 uM)
40 uMでは全ての細胞が死んでしまいました。また、受容体Yの発現は20 uMで顕著に増加し、10 uMではなんとも言えない差でした。 |
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