Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

多変量解析の考え方・行い方 トピック削除
No.5449-TOPIC - 2016/10/05 (水) 21:02:27 - まみ
いつも勉強させていただいてます。
私はある疾患の鑑別に有効なマーカーの検索を行っています。
10個程度のマーカーについて、コントロールと疾患群間でマンホイットニーのU検定を行い、5つのマーカーで有意差を認めました。
そこで、これら5つのマーカーの中で、どの項目がより疾患の鑑別に有効かについて検討を行おうと思い、ROC解析を行い、AUCを算出し比較しました。
ここまで検討を行いボスに報告したところ、多変量解析を行ったらいいのでは?と言われました。ちなみにボスは統計についてはあまり強くないです。
できるだけ早期に論文にする必要があるため、上記のAUCの比較までで論文を書いているのですが、[2群の単変量解析→有意な項目のROC解析→AUCの比較]では一般的に検討不足なのでしょうか?多変量解析の考え方や入れ込み方がわからず、さらには論文作成にを急いでいるため、少し頭を悩ませております。そもそも、同様の検討でも多変量解析をしていたり、していなかったりと様々で。。
アドバイスいただければ幸いです。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



10件 ( 1 〜 10 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.5449-10 - 2016/10/20 (木) 13:07:21 - CD
先にキツイことを書きますが、ディオバン事件などの反省として現在は後ろ向き研究であったとしても倫理審査が求められている研究機関がほとんどです。IRB審査を受けるときに研究計画が立てられているはずでそこに記されている以外の方法でデータを解析することは倫理違反になります。データが揃ったところで統計解析の手法を考えている時点で基本的にはアウトです。

> ステップワイズ法はすべての因子(性別、年齢、組織型、臓器別浸潤の有無、検査項目各種)を用いてソフトに任せて走らせてみたのですが、明らかに予想外(過去の文献とは異なる、おそらく有効ではない)の検査項目が有意と出ました。

なんで関係ないとわかっている変数を採用したんですか?それは偽陽性を増やすだけです。もともと探索的研究なのであればバリデーションを前提としているべきだと考えてますので私だったら基本的な情報(性別、年齢など)と誰がどう考えても影響するであろう因子(がんであれば組織型や原発巣の大きさ、腫瘍マーカ、喫煙など?)を変数に採用して多変量解析します。その上で有意かつ独立したマーカについて別コホートを用いてバリデーションを行います。これでやっと他人を説得できるデータになるのではと思います。

(無題) 削除/引用
No.5449-9 - 2016/10/20 (木) 06:49:00 - まみ
いつもわかりやすいご説明ありがとうございます。やはり、年齢や性別などの交絡因子の調整は必須ですね。
その後、これらの因子を含めて多変量解析を行ってみたのですが、1つ疑問があります。
それは多変量解析に用いる交絡因子の選び方です。
ステップワイズ法や強制投入法などがあるようで、どちらも行ってみました。
ステップワイズ法はすべての因子(性別、年齢、組織型、臓器別浸潤の有無、検査項目各種)を用いてソフトに任せて走らせてみたのですが、明らかに予想外(過去の文献とは異なる、おそらく有効ではない)の検査項目が有意と出ました。具体的には単変量解析ではp値が出ていなかった項目が多変量解析で有意となり、単変量解析で有意差を認めた項目が全て消えてしまいました。一方、強制投入法で単変量解析のp値の中で0.15未満のものを用いて多変量解析を行ったところ予想された項目が有意になりました。しかしながら、単変量解析で年齢や性別はp値が0.5程度であり、強制投入法ではこれらの項目は因子として用いないことになります。
先日、学会発表に参加することがあり、用いる因子の選び方について質問をしたことがあるのですが、その説明が感覚的であったり曖昧であったりと理解できないでいます。
単変量解析でp値がある程度低いものを用いて(強制投入法)多変量解析を行うと、因子を絞る意味で良さそうな気がするのですが、その際の年齢や性別など、検査値に影響を与えるかもしれない因子の取り扱いについて教えていただければと思います。

(無題) 削除/引用
No.5449-8 - 2016/10/13 (木) 04:10:00 - CD
>今回の検討ではステージ間の比較を行ううえでLDH・CRP・D-dimer・CEAなどの検査マーカだけを用いて多変量解析を行っています。

あなたのコホートにおいてマーカ候補が年齢や性別に影響を受けないと言い切れますか?年齢や性別の他に飲酒喫煙歴、家族歴、罹病期間、併存疾患の有無などは影響を与えませんか?変数が多くなるほどより正確なモデルを作れるわけですが、年齢、性別、併存疾患の有無、既知のリスクファクターの有無などの基本的なものは多変量解析の変数として採用することが望ましいと思います。あなたの行った多変量解析はLDHなどの検査マーカとの交絡の有無を確認しているだけです。

(無題) 削除/引用
No.5449-7 - 2016/10/11 (火) 21:20:03 - まみ
いくつものアドバイスありがとうございます。とてもわかりやすく勉強になりました。
別の集団を用いて、多変量解析から得られた有用な因子、カットオフ値を活用するところまで検討できればと思います。
多変量解析の根本のところで質問があるのですが、たとえば、血小板やヘモグロビンなど性別や年齢に影響を受けうるマーカについては、年齢・性別ふくめて解析を行うことでこれらの影響を加味してデータを得ることが考えられます。しかし、今回の検討ではステージ間の比較を行ううえでLDH・CRP・D-dimer・CEAなどの検査マーカだけを用いて多変量解析を行っています。本検討における多変量解析の意義がよく理解できずにいます。

(無題) 削除/引用
No.5449-6 - 2016/10/09 (日) 03:28:48 - CD
> 各AUCはA=0.84,B=0.71,C=0.65,D=0.60,E=0.55であり、鑑別に有用な項目順はA>B>C>D>Eでした。0.70以上であったA及びBがmoderate accuracyで鑑別に有用である可能性があると思われました。また、多変量解析ではAとCに有意差を認めましたが、B,D,Eには有意差を認めませんでした。

AUCの値による検査の有用性の判断はあいまいです。AUC自体よりROCで与えられる最良のカットオフ値を用いて感度特異度を算出すると良いと思います。

> この結果として、Aはstage1,2とstage3,4間で差があり、AUCの値から診断に有効であろうと思われます。しかし、BとCの解釈がよくわかりません。
> Bについてはそもそも多変量解析で有意差なしとなったため、AUCは0.71とまずまずの値を示しているが診断の鑑別には有効ではない。一方、Cは多変量解析で有意差を認めたため、対象間では有意に差を認めるが、鑑別の有用性はそれほどでもない?このような解釈でいいのでしょうか?

Bは何らかの交絡因子(年齢とか性別とか)を調整すると数学的には有意なものではないという判断で良いと思います。

AとCについては前述の通り最適なカットオフ値を適応した場合の感度特異度を見て、臨床検査として耐えられるものなのかをご自身が判断するということになります。すでに臨床応用されている優れたマーカがあったとしてそれよりも感度特異度が優れていればご自身のマーカの有用性を主張できるかもしれませんし、まったくマーカがない分野であれば検査の感度特異度を報告するだけでも意義があるかもしれません。

欲を言えば別コホートを用意してAとCについて現在のコホートで得られたカットオフ値が有効にはたらくかを示すとより信頼性が高いです。

(無題) 削除/引用
No.5449-5 - 2016/10/08 (土) 17:12:22 - まみ
貴重なアドバイス感謝いたします。
多変量解析の必要性を改めて感じました。これまで多変量解析を行ったことがなかったため、その後テキストやネットを参照して検討を行いました。
多変量解析を行った結果、いくつか疑問が出てきました。

今回、Q癌(stage1,2)とQ癌(stage3,4)の鑑別に有効なマーカーを検索しようと、CRPやLDHなど、一般生化学項目に加え、CEAなどの腫瘍マーカー計10個の比較検討を行いました。

最初に単変量解析を行い10のうち5のマーカー(A,B,C,D,Eとします)に有意差を認めました。その後、有意であった5のマーカーを用いてROC解析によるAUCの比較、及び、多変量解析を行いました。

各AUCはA=0.84,B=0.71,C=0.65,D=0.60,E=0.55であり、鑑別に有用な項目順はA>B>C>D>Eでした。0.70以上であったA及びBがmoderate accuracyで鑑別に有用である可能性があると思われました。また、多変量解析ではAとCに有意差を認めましたが、B,D,Eには有意差を認めませんでした。

この結果として、Aはstage1,2とstage3,4間で差があり、AUCの値から診断に有効であろうと思われます。しかし、BとCの解釈がよくわかりません。
Bについてはそもそも多変量解析で有意差なしとなったため、AUCは0.71とまずまずの値を示しているが診断の鑑別には有効ではない。一方、Cは多変量解析で有意差を認めたため、対象間では有意に差を認めるが、鑑別の有用性はそれほどでもない?このような解釈でいいのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.5449-4 - 2016/10/06 (木) 08:51:57 - ふご
私ならそれぞれ期待したマーカーが単体で疾患の鑑別に有効かということに加えて、
最もクリアに鑑別できる組み合わせはどれかという事も調べたくなります。ぶっちぎりで有用なマーカーがあればべつでしょうけど、目的は正しい疾患の鑑別なので。
そうなると多変量解析の必要が出てくるのではないかと思います。

(無題) 削除/引用
No.5449-3 - 2016/10/06 (木) 01:34:23 - CD
数学的には多変量解析だけしてはいけないという訳ではないと思います。ただし単変量で差が出ないものを多変量して差が出ることはないので先に単変量解析するのが普通。

過去の報告を基にしたとしても10のマーカを調べて5つも差のあるものが見つかったというのは、レビューする側からすると”そんなにあるの?”と思ってしまうので、交絡を否定するために多変量解析はした方が良いです。

特にコントロール群が真のコントロールとは言えない場合は多変量解析を行う方が無難でしょう。例えば神経変性疾患のマーカを探索したい場合、年齢性別をマッチした健常人に加えて疾患コントロールをおいた方がより正確な訳です(けどサンプル集めるのは厳しいですよね)。具体的には神経変性疾患患者には誤嚥性肺炎が頻発するというような交絡因子がマーカ候補の値に大いに影響する訳です。大げさに言えば健常人よりも神経変性疾患患者の方がCRPが高かったとしても誰もそれが疾患特異マーカだとは思わないです。なるべく交絡因子は調節するのが常套かと思います。

(無題) 削除/引用
No.5449-2 - 2016/10/05 (水) 22:14:36 - サンショウウオ
クラスタリングができるソフトウェアでマーカーのパターンの分類してみてはいかがでしょうか。

多変量解析の考え方・行い方 削除/引用
No.5449-1 - 2016/10/05 (水) 21:02:27 - まみ
いつも勉強させていただいてます。
私はある疾患の鑑別に有効なマーカーの検索を行っています。
10個程度のマーカーについて、コントロールと疾患群間でマンホイットニーのU検定を行い、5つのマーカーで有意差を認めました。
そこで、これら5つのマーカーの中で、どの項目がより疾患の鑑別に有効かについて検討を行おうと思い、ROC解析を行い、AUCを算出し比較しました。
ここまで検討を行いボスに報告したところ、多変量解析を行ったらいいのでは?と言われました。ちなみにボスは統計についてはあまり強くないです。
できるだけ早期に論文にする必要があるため、上記のAUCの比較までで論文を書いているのですが、[2群の単変量解析→有意な項目のROC解析→AUCの比較]では一般的に検討不足なのでしょうか?多変量解析の考え方や入れ込み方がわからず、さらには論文作成にを急いでいるため、少し頭を悩ませております。そもそも、同様の検討でも多変量解析をしていたり、していなかったりと様々で。。
アドバイスいただければ幸いです。

10件 ( 1 〜 10 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。