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癌セルラインでの遺伝子ノックアウト
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No.5439-TOPIC - 2016/10/01 (土) 14:47:06 -
ぽん太
HeLaとHEK293Tの2つのセルラインでCRISPRーCas9システムを利用してノックアウトを作りました。細胞の表現系はノックアウトマウスの表現系から予想される表現系は示しませんでした。
標的の遺伝子をクローニングしてシークエンスを読み、ゲノム編集の詳細を調べ、きちんとゲノムレベルではフレームシフトが起きていることを確認しました。mRNAの発現レベルは野生型細胞に比べ、非常に低く、NMDによるmRNA分解が示唆されました。
私どものこれまでのデータでは、ノックアウト細胞を作っても、ノックアウトマウスの表現系を示さないだろうと予想していました。ですので、ノックアウトHeLaや293T細胞で表現系が出なかったことは私どもにとっては期待通りになりますが、先行研究にてノックアウトマウスで表現系が出るという報告があるので、レビューアーから《本当に私どもが作った細胞はノックアウトなのか?》という指摘をされました。
残念ながらこのタンパク質の内在性レベルでの発現はウエスタンでは検出限界以下で、タンパク質レベルでのノックアウトは確認できていないというのが正直なところです。ですがその遺伝子がノックアウトされることで見られる他の表現系は明らかに示しており、自信を持って表現系があると言えます。ただ先ほどから述べているある特定の表現系は、先行研究と反し、示していません。
癌セルラインだと、染色体の数等違ったりすると思います。
DNAシークエンス解析でCRISPR-Cas9によるゲノム編集の詳細が分かったとしても、実は編集されなかった染色体が癌cell lineゆえに残っているのでは?という可能性が出てきます。そういったマイノリティはDNAシークエンスでは明らかにできません。
どのようにして私どもの結論が正しいと証明できるのか考えに行き詰まってしまいました。
私どもはノックアウトマウスのある特定の表現系はセカンダリーなものと考えています。
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質問しっぱなしかよ
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No.5439-10 - 2016/10/09 (日) 10:18:56 - えー
出て来いや、ぽん太
IPからのWBは?
削除/引用
No.5439-9 - 2016/10/05 (水) 08:33:15 - 774R
通常のWBでは到底検出できないという結果を得ていても、IP-WBをやるとばっちりバンドが出ることありますよ。
目的のタンパク質が濃縮されることに加え、バックグラウンドとなるタンパク質が除かれるためだと思う。
この場合、もちろん複数の抗体が使えるならその方が良いですが、IPとWBで同じ抗体でも構わないです。
(無題)
削除/引用
No.5439-8 - 2016/10/05 (水) 08:17:28 - mon
>[Re:7] たぶんさんは書きました :
> ノックアウト部分の変異をプライマーの3プライムに置いたものA、おかないものB、でPCRを行う。A, Bで増幅されるのなら、ノックアウトは不完全。Aのみで増幅されるのならノックアウトは(たぶん)完全。というロジックはどうでしょう?
校正機能のないTaqでも、感度の差は10^4~6程度(だったかな?)なのでサイクル数に気を付けた方が良いです。リアルタイムPCRなら良いかな?
(無題)
削除/引用
No.5439-7 - 2016/10/04 (火) 23:14:46 - たぶん
ノックアウト部分の変異をプライマーの3プライムに置いたものA、おかないものB、でPCRを行う。A, Bで増幅されるのなら、ノックアウトは不完全。Aのみで増幅されるのならノックアウトは(たぶん)完全。というロジックはどうでしょう?
(無題)
削除/引用
No.5439-6 - 2016/10/02 (日) 12:05:58 - おお
NMDで編集されたものゆらいのRNAが分解されているのなら、残っているRNAに正常のものがある頻度が高くなるはずだから、そちらからも配列を読んだらいいかもしれない。
(無題)
削除/引用
No.5439-5 - 2016/10/02 (日) 04:54:34 - PK
自分だったどうするか、考えてみました。
(1)HeLaや293Tは、基本的に3倍体の核型で、行きつくところまで行っているので、培養歴によるゲノムの変化があまりないと考えます。これらの細胞の各染色体は大まかに見て2本から4−5本ですので、もしノックアウトした遺伝子が癌遺伝子でなければ、その位置により既存の情報からコピー数を推測します。それにより、シークエンスの結果でどこまで言えるか検討します。
(2)癌遺伝子(コピー増幅の可能性あり)あるいは、5本以上ある染色体上に乗っている遺伝子であれば、細胞数を正確に調整して抽出したゲノムDNAをqPCRで測定して、2倍体の細胞のゲノムを用いた検量線でコピー数を推定します。
(3)もしコピー数が非常に多い場合は、おおさんがおっしゃっているように、PCR産物をプラスミドに入れて、必要数(コピー数の3倍くらい?)のクローンをシークエンスしてみると思います。
(4)もしノックアウトできてない配列があった場合は、それをもとに、表現系の解釈、考察をし直して再投稿(もしくはノックアウト細胞の作り直し)。
(5)マウスでのみ見られる表現型がセカンダリーという事は、vivoの表現型と推測しますが、マウスのconditional KO細胞(MEFなど)の入手が可能であれば、in vitro KOではその表現型がなくなる事を示せると、説得力が増すと思います。
基本的に、マウス組織の正常細胞と、ヒトのがん細胞株や形質転換細胞では、同じ遺伝子をつぶしても表現型が異なる事は、普通にあり得ると思いますので、あまり断定的な事は言えないですよね。論文での主張や考察では、気をつけた方がいいかもしれません。
(無題)
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No.5439-4 - 2016/10/02 (日) 04:13:49 - えせPO
HeLaも293もヒトの細胞ですね。
マウスのセルラインのKOはないんですか?
ドナーベクターを併用してエクソン一つ分くらいゲノムを削って、
サザンで検出してみてはどうですか。
(無題)
削除/引用
No.5439-3 - 2016/10/02 (日) 02:00:11 - おお
>実は編集されなかった染色体が癌cell lineゆえに残っているのでは?という可能性が出てきます。そういったマイノリティはDNAシークエンスでは明らかにできません。
いくら染色体の安定性を欠いていてそれが載っている染色体が2以上あるとしても100もないわけだから、PCRでその領域を増やしてプラスミドにいれて、ポジのクローンを20個ぐらい配列をよめば編集されてないものが残っているかわかるのでは?
免疫染色でも染まらないですか?
(無題)
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No.5439-2 - 2016/10/01 (土) 18:04:14 - asan
ちゃんとした内在性タンパク質でコントロールを置いて検出できるもので検出できないならばいないとしか言いようがないでしょう。染色体が全部KOされてるかどうかの解釈は染色体の数が分からない以上ディープシーケンスでもやらない限り難しいでしょうが、検出限界以下ならばタンパク量が少ない、という結論意外の何者でもないと言っていいと思いますが。もちろんエピトープの位置によってはディテクトされないだけという議論は可能です。ちなみにmRNAの量にかんしては通常のKOでも落ちるものもあれば落ちない場合もあるのであまり関係ないかと。
ただし、細胞間のアーティファクトやシングル化の影響を排除する為に、少なくとも2-3個のKOラインを使うべきだとは思います。ちゃんとやるなら機能ドメインを確実に潰すとかはあるかもでしょうが。
後は場合によっては副作用でアイソフォームなどが上がって補ってるなんてこともあり得るならそういうのの発現量は変わらないなんかの議論は必要かもですね。まーその辺になってくるとそもそも別の話になりそうですが。
結果が正しいか正しくないか、ではなくて自分のデータで客観的にタンパク質の量が限りなくすくなくなってて、その結果フェノタイプが再現性よく出ないならば少なくともそのタンパク質はその量までなくても無関係という事でしょう。培養細胞でそのタンパクの機能がなくなってることが競るラインで示せるならそういう生化学的実験をするのも有りかもしれませんが、先行論文に縛られすぎる必要もないんじゃないかとは思いますね。
癌セルラインでの遺伝子ノックアウト
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No.5439-1 - 2016/10/01 (土) 14:47:06 -
ぽん太
HeLaとHEK293Tの2つのセルラインでCRISPRーCas9システムを利用してノックアウトを作りました。細胞の表現系はノックアウトマウスの表現系から予想される表現系は示しませんでした。
標的の遺伝子をクローニングしてシークエンスを読み、ゲノム編集の詳細を調べ、きちんとゲノムレベルではフレームシフトが起きていることを確認しました。mRNAの発現レベルは野生型細胞に比べ、非常に低く、NMDによるmRNA分解が示唆されました。
私どものこれまでのデータでは、ノックアウト細胞を作っても、ノックアウトマウスの表現系を示さないだろうと予想していました。ですので、ノックアウトHeLaや293T細胞で表現系が出なかったことは私どもにとっては期待通りになりますが、先行研究にてノックアウトマウスで表現系が出るという報告があるので、レビューアーから《本当に私どもが作った細胞はノックアウトなのか?》という指摘をされました。
残念ながらこのタンパク質の内在性レベルでの発現はウエスタンでは検出限界以下で、タンパク質レベルでのノックアウトは確認できていないというのが正直なところです。ですがその遺伝子がノックアウトされることで見られる他の表現系は明らかに示しており、自信を持って表現系があると言えます。ただ先ほどから述べているある特定の表現系は、先行研究と反し、示していません。
癌セルラインだと、染色体の数等違ったりすると思います。
DNAシークエンス解析でCRISPR-Cas9によるゲノム編集の詳細が分かったとしても、実は編集されなかった染色体が癌cell lineゆえに残っているのでは?という可能性が出てきます。そういったマイノリティはDNAシークエンスでは明らかにできません。
どのようにして私どもの結論が正しいと証明できるのか考えに行き詰まってしまいました。
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