阻害剤の探索というからには、阻害対象となる活性があるわけですよね。そこで、「新規の」という言葉の意味がちょっと不明瞭と思いました。「新規の活性」に対する阻害剤を探索しているのか、既知の活性に対する「新規の阻害剤」を探索しているのか、どちらでしょうか?
前者であれば、その「新規の活性」は、あなたが所属する研究室でしか知られていないわけで、その活性の測定法もあなたの研究室で開発されたものになりますよね。そうなると、その活性を阻害するための条件設定は、あなたの研究室のデータをもとに検討するよりなく、その「新規の活性」の解析が不十分だと、かなり大変になるような気がします。例えばキナーゼの阻害剤の場合、10年から20年かけてキナーゼそのものに対する解析が広く行われた上で、阻害剤の開発に至った歴史があります。まずは、その「新規の活性」についての理解を深める事が重要なように思います。
後者の場合は、既知の阻害剤はなくても、その活性そのものについては、情報が得られますよね。そこから反応条件のレンジがある程度推測できれば、そのレンジの両端と真ん中あたりで条件を振ってみてはどうでしょうか? 候補が500あって大変であれば、ランダムに選んで100くらいまで減らすとか、複数の候補化合物を混ぜてテストして当たりをつけるとか、どうでしょう? |
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