基本PCRが掛かっていれば、sequenceは読めますというか、読めなかった経験が無いです。Colony PCR産物があるなら、それをEXO/SAP処理してsequenceしてみてはいかがでしょうか?GC%やrepeat、それにpoly(N)については、それがどの程度で成功するかどうかで判断できます。
massive sequenceを行っていた頃聞いた話ですが、plasmidでsequence(peak)が出ない原因で多いのは、エタノールが残っていたため、と聞いたことがあります。当時はKuraboの抽出機を使用して取っていることが多かったらしいのですが、96 well baseのsequenceの成功率に季節変動が見られ、その理由としてEtOHの風乾に必要な時間が季節によって異なったためであると伺いました。
シリカベースのカラムで抽出した場合でも、EtOHを含んだwashing bufferが何らかの理由でカラム底面に残っており、それが混入の原因になっている可能性があります。カラム精製をしたDNA sampleを電気泳動用のdyeと混ぜても、アガロースゲルのウェルに沈み込まずに浮いてくることが有りますが、これはwashing bufferの混入です。遠心の時に、雑に扱う、2回目の遠心時間が短い、必要も無いのに冷却している、等があるとスピンカラム精製はbufferが残りやすいです。
EtOHはたしか5%以上混入すると、耐熱酵素の反応を阻害しますので、peakがvector部分も出ていないとしたら、反応そのものが上手くいっていない可能性が高いです。インサート配列の問題でsequenceが上手くいかない場合は、少なくともvector部分のpeakが取れているかどうかで判断できます。
最近のPCR用酵素は、以前見られていたようなPCR阻害物質に対しても耐性がある物が多いですが、sequence kitは2000年頃から全く進化していませんので、同一のplasmid sampleでも、PCRは掛かるかもしれませんがsequenceは不調になり得ます。
あと、plasmidをsequenceするときは、Bigdyeを希釈しない方が成功率が高くなるという噂は聞いたことがありますが、試したことない(基本的にplasmidをsequenceしない)ので真否のほどは定かでは無いです。 |
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