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共発現 vs リコンビナント蛋白曝露でのco-IP結果の差 トピック削除
No.5385-TOPIC - 2016/09/02 (金) 17:49:46 - leicaneuron
膜タンパクA(12回膜貫通型、細胞膜とエンドソーム上に分布)とタンパクB(細胞質に主に分布)のco-IPをやっています。まず、両者をHEK293細胞に共発現したライセートを用い、co-IPによりinteractionすることを確認しました(bait とpreyを入れかえて、IPやっています)。両者の結合部位はタンパクAの細胞質側にあるC末tailとタンパクB中央の疎水性配列と確認されています。

リコンビナントのタンパクBは培地に添加すると速やかに細胞内に取り込まれ、細胞質やエンドソーム上に移行することを確認しています。そこで、培地に添加したタンパクBと細胞に発現したタンパクAの結合を確認したく、タンパクAのみ発現させたHEK293細胞の培地にリコンビナントタンパクBを添加して同様にco-IPを試みましたが、可溶化条件やクロスリンカー(DSP)を複数試みるもinteractionがみられませんでした。

タンパクBの翻訳後修飾や細胞内での立体構造などが、タンパクAとの結合に関与している可能性がありますが、他にco-IP結果の差を生んでいる原因はないでしょうか?
 
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No.5385-6 - 2016/09/03 (土) 20:56:11 - PK
タンパクBのエンドゾームへの局在は、細胞外から添加した場合にのみ見られ、内在性に発現(あるいは強制発現)したタンパクBはエンドゾームに分布しないのでしょうか? タンパクAと共沈するという事は、エンドゾームを含めた細胞膜に分布するような気がするのですが、イメージングやフラクショネーションでは検出困難なレベルということでしょうか? 細胞外から添加した場合と、細胞内から発現した場合で、局在が異なれば、co-IPの結果は変わってきますよね。

ちなみに、タンパクBは分泌タンパクでしょうか? シグナルペプチドはありますか? 細胞外から添加する実験を行っている事から、何となく分泌タンパクのように思っていたのですが、細胞内から発現した場合は「主に細胞質に分布する」と最初に書いてあるので、ちょっと疑問に思いました。

「タンパクA発現細胞では優位にタンパクBの細胞内への局在が増える」理由については、タンパクA発現により、タンパクBの取り込みが亢進している可能性もありますね。もし、タンパクAとの結合によりトラップされているならば、取り込まれたタンパクBはタンパクAが局在する細胞膜やエンドゾームに局在すると思われ、イメージングやフラクショネーションで確認できれば、その可能性が高まるような気がします。

(無題) 削除/引用
No.5385-5 - 2016/09/03 (土) 10:31:47 - leicaneuron
貴重なご意見ありがとうございます。

リコンビナントは大腸菌由来のものを使用しております。PKさんの指摘の通り、HEK293Tなど真核細胞由来のものを精製して使うと、違った結果が得られる可能性があるかもしれないですね。細胞外からタンパクBがとりこまれる機序はきちんと詰められていませんが、既報告からはエンドサイトーシス以外に細胞膜を直接penetrationする可能性などが推定されています。おおさんのご指摘の点ですが、外から振りかけたタンパクBが細胞質やエンドソーム画分に移行していることは、fractionation後のウェスタンブロットおよび免疫染色で確認しております。細胞質でのタンパクB量は、リコンビナントだとエンドとくらべて少ないので、これもco-IPがworkしない理由の一つかもしれません。

タンパクAをトランスフェクト発現した細胞培地に、(大腸菌由来のリコンビナント)タンパクBを添加すると、非トランスフェクト細胞と比べタンパクA発現細胞では優位にタンパクBの細胞内への局在が増えることを再現性を持って確認しています。細胞質に移行したタンパクBがタンパクAにくっついて、これが細胞内にentrapmentされる可能性を考えて今回の実験を行ったのですが、なかなかうまく行かないという状況です。

(無題) 削除/引用
No.5385-4 - 2016/09/03 (土) 07:40:27 - PK
リコンビナントのタンパクBは、バクテリアから精製したものでしょうか? 293Tなどほ乳類の細胞から精製できれば、翻訳後修飾については生理的な条件に近づけられると思います。

タンパクBが細胞に取り込まれる過程は、エンドサイトーシスでしょうか? タンパクBに対する細胞膜上の受容体は同定されていますか? タンパクAのC末(細胞質ドメイン)と結合するとの事なので、タンパクAはタンパクBの受容体ではないですよね。エンドゾームに分布するという事なので、何らかの受容体に結合してエンドゾームに取り込まれると予想しますが、その後のエンドゾームから細胞質への移行の分子機構が分かっているならば、その辺りから糸口がつかめるかもしれませんね。

(無題) 削除/引用
No.5385-3 - 2016/09/03 (土) 06:07:22 - おお
エンドと加えたリコンビナントで局在がどうなっているかは調べてみてもいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.5385-2 - 2016/09/03 (土) 06:05:53 - おお
この手の実験は、つかなかったときの考察として翻訳後の修飾や構造の違いなどがDiscussionで出てきますが、それは結論でもなんでもありませんから、大抵の場合スペキュレーションにすぎません。でこういうスペキュレーションは具体的でわかりやすいことがまず挙げられますので他の可能性はあると問われれば、それは否定出来ないと思います。
そこを追求するのか、その系はうまくいかないと言うことで離れるのかは研究の方向性などを考えて決めればいいかと思います。

お示しの理由以外での可能性を上げますと、細胞質にあったとしても、適所にないならば細胞生物学的、生化学的に意味を成さないかもしれません。またリコンビナントは細胞内での翻訳を介していませんので、その違いはヒントになるかもしれません。

培養液に加えて、膜を透過して細胞質側に移行しているということのようですが、それはどのようにして確認されたのでしょうか?

共発現 vs リコンビナント蛋白曝露でのco-IP結果の差 削除/引用
No.5385-1 - 2016/09/02 (金) 17:49:46 - leicaneuron
膜タンパクA(12回膜貫通型、細胞膜とエンドソーム上に分布)とタンパクB(細胞質に主に分布)のco-IPをやっています。まず、両者をHEK293細胞に共発現したライセートを用い、co-IPによりinteractionすることを確認しました(bait とpreyを入れかえて、IPやっています)。両者の結合部位はタンパクAの細胞質側にあるC末tailとタンパクB中央の疎水性配列と確認されています。

リコンビナントのタンパクBは培地に添加すると速やかに細胞内に取り込まれ、細胞質やエンドソーム上に移行することを確認しています。そこで、培地に添加したタンパクBと細胞に発現したタンパクAの結合を確認したく、タンパクAのみ発現させたHEK293細胞の培地にリコンビナントタンパクBを添加して同様にco-IPを試みましたが、可溶化条件やクロスリンカー(DSP)を複数試みるもinteractionがみられませんでした。

タンパクBの翻訳後修飾や細胞内での立体構造などが、タンパクAとの結合に関与している可能性がありますが、他にco-IP結果の差を生んでいる原因はないでしょうか?

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