お世話になります。
SAOS2やHOSなどのosteosarcoma cell lineをATCCに準拠して培養培地を調製しています。
具体的には、
Mc'Coy 5A medium 500 mlに対して、FBS 75 ml, 100x GPS 5.75 mlを加えたのち、よく店頭混和後、0.22 umでfilter滅菌しています。ATCCはFBS 15%とありましたが、10%にしており、それ以外はATCC通りです。
SAOS2の培養を始めるとしばらくしてdishに細かい粒が認められ、やがてdish一面をぎっしり埋め尽くす現象に度々遭遇しています。こうなるとSAOS2は死に始めるようで、トリプシンでパッセージすると、再びSAOS2は増殖し出します。
ただ、このつぶつぶはやがて5日から1週間もすればdishに再び生えだしてきます。
このつぶつぶの大きさは、細胞の大きさが10 umとすると、その100分の一ほどの大きさですので、100 nmほどになるのかもしれません。このつぶつぶはPuromycin存在下でも生えだしてきますし、マイコプラズマ検出用キットでは陰性でした。(ポジコンでは陽性でした。)
最近気づいたのですが、奇妙なことに新しく調製後の培地を小フラスコに入れ、1週間incubatorに入れましたが、なにも生えず、濁らず、でしたが、そのままさらに1-2週間放置して、たまたま覗いてみたら、培地が見事に濁っていました。この濁りとつぶつぶの関連はわかりませんが、非常に困惑しております。培地は0.22 umで滅菌しているにもかかわらず、です。
そこで考えたのが、培地中の成分がdishに沈着してしまっているのでは?と考えています。
実際、そのつぶつぶは細胞の増殖や生存に負に影響しているようですが、それ自体は動いてはいないようなんです。また抗生剤に対しても抵抗性ですので、コンタミとは考えられないんです。また、つぶつぶが沈着したdishをp1000のチップで顕微鏡下で削ろうとすると結構な抵抗を感じ、ゴリゴリしてようやく削れるような感じです。
osteosarcoma cell line (osteoblastsの腫瘍細胞)なので、Caの沈着かと疑いましたが、cell freeでも起こりうるので細胞由来のものとは考え難いです。
同じFBS, GPSはHepG2やHEK293にも使用しており、それらは同じCO2 incubatorを用いていますが、つぶつぶはみられません。
原因や対策として何か考えられることはありますでしょうか?
つぶつぶが現れる度に、またか、、と感じさせられ、心身ともに消耗しかけつつあります。
大変稚拙な質問で恐縮しておりますが、どうかみなさまからのコメントをいただけますと幸いに存じます。どうぞよろしくお願い致します。 |
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