いつもお世話になっております。
大腸菌を用いてGST融合タンパク質を合成し、できたタンパク質をPreScission Protease処理したところ、沈殿が生じました。
目的タンパク質が不溶性となり沈殿したものだと考えているのですが、この沈殿を再度可溶性画分として回収し、活性化状態のタンパク質として入手することは可能でしょうか?
なお、GST融合タンパク質は「GST(25 kDa)-GFP(27 kDa)-目的タンパク質(43 kDa)」として合成しております。
GSTゲルに対する結合能、および、得られたタンパク質溶液やPreScission Proteaseによって生じた沈殿における緑色発光が観察されていることから、少なくともGSTおよびGFPは正しいフォールディングをしていると考えております。
となると、目的タンパク質のみが正しくフォールディングされておらず、そのため切断により沈殿が生じたと考えてよろしいのでしょうか?
それとも、GST融合タンパク質の半分以上が正しくフォールディングされていることから、目的タンパク質も正しくフォールディングされており、PreScission Proteaseによる何らかの要因によって沈殿していると考えればよろしいのでしょうか?
以下、詳細を示します。
・pGEC-6P-1ベクターを用いたGST融合タンパク質の合成
・大腸菌種はC41を使用
・培養条件は、4 mL培養 (37°C, 12 hr)→3 L培養 (37°C, 12 hr)→IPTG添加 (0.3 mM, 25°C, 8 hr)
・フレンチプレスによる破砕
・GSTゲルへの結合 (4°C, 16 hr)
・グルタチオン溶出 (1 mg/4mLのタンパク質入手)
・透析膜を用いたPBS溶液への置換 (8 hr)
・Prescission Protease処理 (0.1 µgに対して2 units使用, 溶媒はPBS, 4°C, 13 hr)
PreScission Protease処理によって緑色沈殿が生じました。
よろしくお願いいたします。 |
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