> 結局、actb, gapdh, 18s, hprtなどなどやった結果、18s以外は群間で少々の開きがみられました。Hprt1は開きが時に大きく、候補からは外しました。18sはほとんど群間で開きはない結果となったので18sがいいのかという印象です。
RNAを吸光でできて定量してそれで量を合わせているのなら、当然の結果です。total RNAのほとんどはrRNAでそのうち18Sはその大部分を占めるのですから、sample間でRTにそれほどさがなければ18Sがある範囲に収まることは容易に想像がつくことです。それに対して、他の遺伝子は動きますが、その動きはトータルRNAにしめるmRNAの割合が少ないので、細胞の状態(刺激の有無、増える細胞か増えていない細胞か、臓器ごと、細胞の大きさなど)で変化します。
> タンパクレベルの挙動と相関するのはactbなんですけどね…これはどうなんでしょうか。
上記の理由で、かつ18Sはproteinに翻訳さないので、これも当たり前の結果です。
> ちなみに臓器間比較はしておらず、各臓器は別個に解析しておりますのであしからず
最終的に細胞の機能に送還するのはトータルRNAに占めるある遺伝子の相対的な割合でなく、一細胞あたりの発現量です。ですので、こういう観点で結果を見たければERCC RNAなどのexogenous controlを細胞数に合わせて、RT前に入れてやって、RTの効率を含めてコントロールを取ることです。これは臓器ごとであろうが、細胞の刺激状態に差があっても同様なことです。もし、わかりにくければPMID23101621を読んでください。ウェスタンなんかも、本来はトータル蛋白で合わせるのでなく、細胞数で合わせるべきです。 |
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