人によっては不快に感じるかもしれない話題で、かつ全く生産的でも何でもない、ただの雑談なので、その点あらかじめお詫び申し上げるとともに、気に入らない方はお目こぼしいただければと思います。
アメリカの大学はPhDコースの学生に対して初年度はローテーション(2つから4つ程度のラボを、1ラボあたり大体3ヶ月スパンで回り、実際に自分が博士課程で所属するラボを決める、仮配属みたいなもの)が行われることがほとんどだと思うのですが、最近ローテーションで来た学生さんを見ていると、本当に信じられないぐらい、深刻なまでにレベルが低下しているような気がしています。
もちろん所属している大学はハーバードやMITなどのトップ大学ではないので、「あなたの大学のレベルが低いんじゃないの?」と言われてしまえばそれまでなんですが、トップではないものの決して底辺大学でもないため、アメリカに限らず日本を含め他の大学ではどうなのかなぁ、と気になった次第です。
ちなみにシニアな学生達は、うーん実に優秀だな、と思える人たちがほとんどです。統計的に有意な話ではないと思いますが、ここ2, 3年ぐらいで、いきなりガクッと平均レベルが目に見えて落ちた気がします。
特に今年はかなり学生が入ってきたのですが、一応全員と面識があるものの、PhDが取れそうだなと思えるのはわずか1人ぐらいかもしれません(もちろん、全員落第なんてないと思うので、何だかんだ多くが中間審査などもパスはできるのかな、と思いますが)。ちなみに自分に限らず、周りのラボの方もみな、口を揃えて「今年の学生はちょっとクオリティが低い気がするね」と言っています。
周りの話で聞いただけの例もありますが、具体的にはローテーションを終えても未だに大腸菌と酵母の区別がついていない学生、ローテーション最後の発表ですら自分が何をやっていたのか全く理解していなかった学生、ノートを一切取らない学生、制限酵素処理とligationを同時に行い、それがなぜダメなのかどんなに説明を受けても理解できない学生、プライマーの設計ができない学生、一から十まで全て指示しないと何も出来ないどころか指示しても常にミスばかりする学生、等々です。どれだけ熱心に指導しても、一見理解した風なのに何ら改善していないパターンや、まるでブラックホールに話しかけるかのように手ごたえがないパターンなんかがほとんどのようです。
最初の繰り返しですが、だからどうすればよいとか、どうしていきたいか、といったことを議論したいわけではなく、単なる個人的な好奇心です。
個人的には、スマホなどの発達が原因の一つかな、と推測しているのですが…。やっぱりどうしても研究よりもSNSをチェックしたり、つぶやいたり、ゲームしたりの方が即時的には面白いに決まっているので、文字通り24時間触れてしまうことから、生活というか興味の中心が完全にそっちに向いているのが一つあるのではないかなぁ、と。
性格自体はみんないい子がほとんどなんですけど、アカデミックな世界にいていいタイプではちょっとないなぁ、というのが一言でズバリの感想です。
もちろん優秀な人は優秀だし、ダメな人はダメというのは昔から不変のこととは思いますが、平均して見た時に、間違いなく全体のレベルが下がってるなと思わずにはおれない感じです。
「うちは特にそんなことないよ」といった意見があると嬉しいですが、「それはありますね」という意見もあれば、うちの大学だけなのかどうかの参考になるのでありがたいです。
どうでもいい内容で長文、大変失礼しました。 |
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