標識反応がうまくいっていない可能性を否定しませんが、
泳動方法にいろいろ問題があります。
・RNAを非変性条件で泳動しているので、シャープにバンディングしない。その時々でスメアの具合、ボケの程度が変わる。今回、あまりにディフューズしすぎて薄く見えたのではないか。
・RNAは基本的にはEtBrで染色されにくく、二次構造(二重鎖構造)をどの程度とっているかで染色強度が異なる。EtBr染色で評価するのはいかがなものか?
・泳動サンプルをバッファーではなく水で希釈している。バッファーされていない核酸は移動度がおかしくなったり、バンドがぼやけたりする。そうであくても染色されにくいのにボケた状態だとより低く見積もられるのでは?
ちゃんとやるなら、フォルムアルデヒド変性ゲル、フォルムアルデヒド/フォルムアミド/MOPS buff. 変性RNAで泳動すべきでしょう。
フォルムアルデヒド/フォルムアミド/MOPS buffに少量のEtBrを入れて、常法通り熱変性すると、RNAにEtBrがインターカレーションではなく結合するので良好に検出できます。フォルムアルデヒド変性ゲルが面倒くさいなら、せめてサンプルだけでも上記のように調製するとかなり再現性よくシャープな分離ができます。それも面倒なら、せめて泳動前に熱変性くらいはしておいたほうがいいんじゃないか。
どの標識系をつかっているかわかりませんが、DIGシステムをはじめ、標識の評価はドットブロットで標識の検出をするのが基本だと思います。
泳動もやるとして、私なら、メンブレンにブロットして標識で検出てみます。 |
|