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バリデート済みのPCRプライマーについて トピック削除
No.5112-TOPIC - 2016/05/31 (火) 08:18:33 - しろ
お世話になります。
今、ノックイン細胞をつくるためセレクションカセット入りのテンプレート(5および3'ホモロジーアーム)との相同組換えを細胞に対して起こそうと思っています。

といっても全てが初めてなことですので、自分なりに考えて行っていますがふとした疑問がありまして、トピックを立てさせていただきました。チェックは事前にはしましたが、重複した過去スレッドありましたら申し訳ありません。

相同組換えを起こした細胞はピューロマイシンで抵抗性を獲得するはずです。
ただ、ピューロマイシン抵抗性の細胞全てが希望通りの相同組換えを起こした細胞とは言えないと思います。ランダムにゲノムに予期せぬ形で入ってしまい、ピューロマイシンに抵抗性を獲得した場合をスクリーニングにて除きたいんです。

以下が、テンプレートの入ったプラスミドです。

【5'ホモロジーアーム】-【LoxP】-【ピューロマイシン抵抗性遺伝子】-【LoxP】【3'ホモロジーアーム】

です。相同組換えを起こした細胞がとれましたら、 Cre組換え酵素にてセレクションカセットを抜き取る予定です。

相同組換えを起こした細胞のみ拾えるスクリーニングとして以下を考えています。

1. 5'ホモロジーアームより上流のゲノムに設計したFowardプライマー(F1)をデザインする。
2. ピューロマイシン抵抗性遺伝子内に設計したReverseプライマー( R1)をデザインする。
3. ピューロマイシン抵抗性細胞クローンからゲノムを抽出し、F1とR1でgenome PCRを行う。つまり、bandが出れば、相同組換えを起こした細胞、そうでなければbandがでないとなります。

です。

ですが、この際のPCRのポジコンがありません。もしPCRが陰性であれば、つまり、そもそもPCRがうまくいっていないのか、全てのクローンがnegativeなのかが判定できません。この場合のポジコンとしては何をおいたらいいでしょうか?あるいはもっと良いスクリーニング方法をご存知でしたら教えていただけませんでしょうか?

あるいは、
1. 5'ホモロジーアームより上流のゲノムに設計したFowardプライマー(F1)をデザインする。
2. 3'ホモロジーアームより下流のゲノムに設計したReverseプライマー(R2)をデザインする。
3. F1とR2で通常のWTのゲノムを使ってまずゲノムPCRを行い、プライマーがワークすることを確認する。
4. 3でプライマーがワークすることがわかれば、細胞のスクリーニングを始める。つまり、相同組換えを起こさなかった細胞は3の時と同じ分子量のbandが出て、相同組換えを起こした細胞はセレクションカセット分が追加された分子量のbandが出る、ということになります。

この方法が良さそうではあるのですが、セレクションカセットが非常に大きく(6.5 kb)、PCRでスクリーニングに使えるのだろうかという疑問があります。

どうか、皆様からのコメントをいただけますと幸いに存じます。よろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.5112-10 - 2016/06/02 (木) 13:38:05 - mon
ES細胞を扱ったときにはサザンは必須と教わりましたので、サザンブロットでの確認を行うことが前提でしたが。。
実際PCRでOKだったクローンもサザンブロットで?な結果(余分なバンドがでました)が得られたものもありましたし。
その細胞の使用目的にもよるとは思いますが、細胞株だと染色体構成がおかしくなっているものも多いので、サザンブロットは必須ではないかな。。。。
もっとも最終的に個体にするのでES細胞は1クローンを慎重に選ぶ必要がありますが、細胞のママ扱う実験では(サザンブロットを省いても)クローニング効果を除外するため複数クローンで同様な結果が得られれば良いという考えもあります。

(無題) 削除/引用
No.5112-9 - 2016/06/02 (木) 12:03:28 - おお
>[Re:1] しろさんは書きました :

>
> あるいは、
> 1. 5'ホモロジーアームより上流のゲノムに設計したFowardプライマー(F1)をデザインする。

この場合3'ホモロジーアームの5’側にプライマー設定しても、片側は外に設定しているわけだから目的の位置にターゲッティングされているかわかるんじゃないかな。
それでも4kぐらいになるかもしれませんけど、最近は活性が強い酵素も出てるし、、、だめかな、、、

ただPCRかかったあとにでもサザンをやってゲノムの構造が保持されているかぐらいは見ないと行けないかなぁと思います。

この手のPCRは複数のプライマーで色々組み合わせでやってうまく行ったのがあればそれで良し的な感じはしますねぇ。。。

(無題) 削除/引用
No.5112-8 - 2016/06/02 (木) 11:36:48 - sb
>[Re:7] asanさんは書きました :
> 昔の人はそもそもPCRでランダムインテグレーションを評価することを嫌うので最終的にはサザンをやれって言いますが、この辺はどこまでこだわるかです。ただ、最終的にはシーケンスは読んだ方がいいです。

好き嫌いの問題ではなくて、昔はPCRでは評価できなかったですからね。
今なら全ゲノム解析でもやろうと思えばできる時代ですし、qPCRの精度も高いのでコピー数がわかるから目的の箇所に入っていることを確認できればサザンの必要性も低くなったでしょう。
サザンなら確実、ということでもないし、PCRで十分、というわけでもなく、多方面からの検証は今も昔も変わらず必要ですよ。

(無題) 削除/引用
No.5112-7 - 2016/06/01 (水) 12:07:19 - asan

DATはうちのラボで非ESでだれかしらがやったらよくわからんがうまくいかなかったんですよね…。やり方の問題かもしれませんが。

マウスのgenotypingでやられる場合は中と外のfプライマーと外のプライマーの3つを混ぜてPCRをかけたりします。この場合は、外のプライマーのアンプリコンが大き過ぎないようにしないといけませんが。仮に混ぜなくてもノックインの外側のみ+外と中のペアの2回でかけた時に矛盾する結果が出なければうまくいってる(だろう)ことはわかります。あるいはシングルクローン化する前の状態でPCRは書けると思うので、それをポジコンにして同時に反応をかけるしかないでしょう。

ちなみに、ESの場合はセレクションマーカなしでも十分なホモノックイン細胞が取れる場合も結構あります。CRISPRの場合は、非ESでもアームは基本片側0.5kぐらいで十分なのでセレクションカセットは大きすぎると思います。


昔の人はそもそもPCRでランダムインテグレーションを評価することを嫌うので最終的にはサザンをやれって言いますが、この辺はどこまでこだわるかです。ただ、最終的にはシーケンスは読んだ方がいいです。

ちなみに、ランダムインテグレーションによる耐性株は意外と出現する印象があります。ヘテロノックインでも入ってることもあるし、FLAGノックインのシングル化前の状態でやたら高いところにFLAGがブロットされるのは何だ?とおもって調べたらCAS9がインテグレートされちゃったクローンだったなんてこともあったりしますので厳密にやるなら注意が必要ですね。

(無題) 削除/引用
No.5112-6 - 2016/05/31 (火) 09:20:47 - しろ
sb様、ご教示いただきまして、有難うございます。

やはりnegative selectionですね。
もう少し勉強してから進めるべきでした。

実は購入したプラスミドの添付文書に、この方法でやるようにと書かれてあったんです。
セレクションカセット内にはTKがあるので、Creが効かなかった細胞のnegative selectionをする工夫はされているんです・・・。CRISPR-Cas9がどれほど非ES細胞に対して相同組換え効率をあげるかわかりませんが、まずは現行のもので行ってみます。

はい。ホモロジーアーム外でPCRを行おうとすると、amplicinは7.5 kbほどになります。。
ちょっと現実的ではなさそうです。サザンについては全く考えたことがありませんでした。まずはサザンブロットでどういったことが言えるのかをまず勉強してみます。

mon様、sb様、とても有意義なご教示をくださり、誠にありがとうございます。
勉強します。

(無題) 削除/引用
No.5112-5 - 2016/05/31 (火) 09:15:29 - しろ
しろです。

mon様、早速ご教示いただきまして、誠にありがとうございます。
なるほど、今になって漸くノックアウトマウスの論文で言うところのDTAの意味、意義がわかりました。とてもためになる気づきを与えてくださり、ありがとうございます。

確かにホモロジーアーム内にDTA配列を持たせておくデザインにすべきでした。
すでにコンストラクションは済んでおり、現行のプラスミドで進めるのと並行して、negative selectionの仕組みを持たせたプラスミドの構築が可能かを早速考えたいと思います。

はい。CRISPR-Cas9のシステムを利用して、相同組換えの効率を上げるつもりです。

(無題) 削除/引用
No.5112-4 - 2016/05/31 (火) 09:03:34 - sb
negative selectionを併用したほうが効率がよいという意見に同意です。
DTAの遺伝子が手に入るならTKより楽かと思います。

PCRでの確認については、ホモロジーアームの外にプライマーを設計するとampliconは相当長くなりませんか?
古い人間はサザンで確認するのが確実だと思ってしまいます。

(無題) 削除/引用
No.5112-3 - 2016/05/31 (火) 08:45:44 - mon
CRISPR-Cas9も併用するとKIの効率が上がったという論文があったような。。。

(無題) 削除/引用
No.5112-2 - 2016/05/31 (火) 08:44:00 - mon
いわゆるKO-ES細胞を作製するときに汎用される技術から、いくつか改善点が思いつきます。詳しくは沢山ある成書でご確認ください。
(1)相同組み換えを起こした細胞を濃縮するため、【3'ホモロジーアーム】の外側に自殺遺伝子を組み込んだものを利用する。
(2)5'ホモロジーアームを「組み込みベクター」より長めにクローン化し、「組み込みベクター」に使わない余分な領域と【ピューロマイシン抵抗性遺伝子】内部にprimerを設計し、primerの可否を試験する。
なお、(1)(2)は、5'ではなく3'側でも良いし、両方に作るのも良い。

バリデート済みのPCRプライマーについて 削除/引用
No.5112-1 - 2016/05/31 (火) 08:18:33 - しろ
お世話になります。
今、ノックイン細胞をつくるためセレクションカセット入りのテンプレート(5および3'ホモロジーアーム)との相同組換えを細胞に対して起こそうと思っています。

といっても全てが初めてなことですので、自分なりに考えて行っていますがふとした疑問がありまして、トピックを立てさせていただきました。チェックは事前にはしましたが、重複した過去スレッドありましたら申し訳ありません。

相同組換えを起こした細胞はピューロマイシンで抵抗性を獲得するはずです。
ただ、ピューロマイシン抵抗性の細胞全てが希望通りの相同組換えを起こした細胞とは言えないと思います。ランダムにゲノムに予期せぬ形で入ってしまい、ピューロマイシンに抵抗性を獲得した場合をスクリーニングにて除きたいんです。

以下が、テンプレートの入ったプラスミドです。

【5'ホモロジーアーム】-【LoxP】-【ピューロマイシン抵抗性遺伝子】-【LoxP】【3'ホモロジーアーム】

です。相同組換えを起こした細胞がとれましたら、 Cre組換え酵素にてセレクションカセットを抜き取る予定です。

相同組換えを起こした細胞のみ拾えるスクリーニングとして以下を考えています。

1. 5'ホモロジーアームより上流のゲノムに設計したFowardプライマー(F1)をデザインする。
2. ピューロマイシン抵抗性遺伝子内に設計したReverseプライマー( R1)をデザインする。
3. ピューロマイシン抵抗性細胞クローンからゲノムを抽出し、F1とR1でgenome PCRを行う。つまり、bandが出れば、相同組換えを起こした細胞、そうでなければbandがでないとなります。

です。

ですが、この際のPCRのポジコンがありません。もしPCRが陰性であれば、つまり、そもそもPCRがうまくいっていないのか、全てのクローンがnegativeなのかが判定できません。この場合のポジコンとしては何をおいたらいいでしょうか?あるいはもっと良いスクリーニング方法をご存知でしたら教えていただけませんでしょうか?

あるいは、
1. 5'ホモロジーアームより上流のゲノムに設計したFowardプライマー(F1)をデザインする。
2. 3'ホモロジーアームより下流のゲノムに設計したReverseプライマー(R2)をデザインする。
3. F1とR2で通常のWTのゲノムを使ってまずゲノムPCRを行い、プライマーがワークすることを確認する。
4. 3でプライマーがワークすることがわかれば、細胞のスクリーニングを始める。つまり、相同組換えを起こさなかった細胞は3の時と同じ分子量のbandが出て、相同組換えを起こした細胞はセレクションカセット分が追加された分子量のbandが出る、ということになります。

この方法が良さそうではあるのですが、セレクションカセットが非常に大きく(6.5 kb)、PCRでスクリーニングに使えるのだろうかという疑問があります。

どうか、皆様からのコメントをいただけますと幸いに存じます。よろしくお願い致します。

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