さらに余談です。
>dominant negativeというのはある遺伝子の特定のalleleの性格を形容する言葉、
全くその理解で良いと思いますが、もともとは遺伝子のサイレンシングを起こす手段として出てきて作られた用語だったと記憶します(Herskowitzの総説というのがそうだったかしら?)。
RNAiもCRISPR/Casもなく、内在性の遺伝子を潰す方法はKOか(あまりreliableとは言いがたい)アンチセンスのTGという時代の話。KOはまだまだ特殊技能でそう今以上に困難(ポスドクのミッションが任期中に一遺伝子のKO系統を作出するだったり)だったけれども、TGとかトランスフェクションとか外来性の遺伝子を入れるのは比較的容易だったわけです。しかしそれでは原理的に、遺伝子を足すことはできるけれど、内在性の遺伝子を抑えるというのはできません。それを可能にする概念がdominant negativeである、という話だったように覚えています。 |
|