最近の傾向としては狂犬病ウィルスを利用したものが流行っている気がします。
理由として、WGAを含めて単独で逆行性輸送をされうる分子は
時間経過によってシナプスを複数またいで移動してしまうためです。
狂犬病ウィルスの実験の場合は、糖蛋白の発現を制限することによって
Cre存在細胞に感染した場合のみ逆行性輸送が可能なように設計されているため
こういった問題を避けられるという利点があります。
もともとの狂犬病ウィルス自体はグループ3に含まれる強力なウィルスですが、
改変されたものはP2で使用可能なようです。
ただし、大臣申請が必要な実験としてみなされるケースも有りますので
ご所属の機関の審査委員会に相談されることをおすすめします。
私自身は施設の都合上使ったことがないですが、使っている人たちのデータを見ると
他の発現逆行性トレーサーと比較すると一線を画すように思います。 |
|