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NKT細胞の分離方法について トピック削除
No.4938-TOPIC - 2016/03/22 (火) 19:53:10 - Tomonky
平素より勉強させていただいております。

この度,肝臓のNKT細胞をAriaIIで分離し,Rag2KOマウスに尾静注にて投与する実験を計画しております。これまで,NKT細胞の細胞数などをFC500で解析するにあたり,CD45 (30-F11),CD3e (145-2C11),NK1.1 (PK136) にて染色を行ってきました。NKT細胞を分離後投与するにあたり,当初はCD3eとNK1.1で分離することを計画しておりましたが,T細胞の活性化に用いられるCD3e抗体を用いて染色することでNKT細胞が活性化してしまうのではないかと懸念しております。

@一つ目の質問としまして,NKT細胞の分離については,CD3e (145-2C11) を用いることはどの程度一般的なのかを教えて頂けると幸いです。論文を見た限りでは,CD3eとNK1.1,または,TCRbeta (H57-597) とNK1.1で分離することが一般的なように思われます。分離の手段としては後者のほうが好ましいのでしょうか。

また,MACSでiNKT細胞の分離を行う方法として,Miltenyi BiotecのNK1.1+ iNKT Cell アイソレーションキット, マウス (130-096-513) も検討しております。キットの構成内容として,DepletionではNKp46,,CD45R,CD8a,CD115,TCRγδ抗体が用いられ,以降のステップでNK1.1によるPositive selectionが行われております。キットではiNKT細胞が分離できると書いてはありますが,理論上はその他のType II NKT細胞も分離できるのではないかと思っております。

A二つ目の質問としまして,FC500で無刺激の肝臓からNKT細胞を分離する際,サンプルによってNK1.1の発現にばらつきがあることが良くあります。全ての作業を氷上で行い,NK1.1抗体の量を増やしても改善しませんでした。(NKおよびNKT細胞は活性化するとNK1.1の発現が落ちると伺っております。) そのため,MACSを用いた場合,どの程度再現よく目的の細胞集団が分離できるのか,試したことがある方は教えて頂けると幸いです。

B三つ目の質問としまして,このMACSのキットを用いてType II NKT細胞の分離を確認された方はいらっしゃるでしょうか。

免疫系の実験に従事して非常に日が浅いため,上記の内容にも至らない点が多いかと思いますが,ご指導頂けると幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.4938-2 - 2016/04/01 (金) 01:08:36 - Carats
以前NKT細胞の分離に取り組んでいたことがあります。
Nat Protocols.のWatarai先生の論文が最も詳しいですのでまだ読んでなければ読んでみてください。

いろいろな方法を用いた論文が過去にありますが、Cell Sorterが使用できるのであればCell sorterを使用すべきです。MACSではPurityが十分ではありませんし、細胞のロスも多いです(autoMACSを使わないと相当厳しいですが、使ってもpurityはせいぜい70%くらい、通常もっと低いように記憶しています)。キットも高いですし、Cell sorterが使えるのにあえてMACSを使わなくてはならない理由が全く分かりません(試しにキットを買ってみるよりも、TCRbetaを買ってみた方が圧倒的に安いです)。
私はTCRbetaとNK1.1のdouble positiveをsortingしていました。CD3で刺激が入る可能性はあると思いますが、実際にどうかは私はやったことがありません。そこが気になるならTCRにしてみてはいかがでしょう?

肝臓の場合は、MNCを分離するまでの手順が多くその作業でかなりロスが出るかと思いますし、Cell Sorterに持っていくまでに時間がかかるのが苦痛だったので、私は主にsplenocyteを用いていました。もちろん、実験系によっては肝臓から分離した方がよいと思いますが。

最後に、adoptive transferするマウスは本当にRAG2KOでよいかはよく考えた方がよろしいと思います。

NKT細胞の分離方法について 削除/引用
No.4938-1 - 2016/03/22 (火) 19:53:10 - Tomonky
平素より勉強させていただいております。

この度,肝臓のNKT細胞をAriaIIで分離し,Rag2KOマウスに尾静注にて投与する実験を計画しております。これまで,NKT細胞の細胞数などをFC500で解析するにあたり,CD45 (30-F11),CD3e (145-2C11),NK1.1 (PK136) にて染色を行ってきました。NKT細胞を分離後投与するにあたり,当初はCD3eとNK1.1で分離することを計画しておりましたが,T細胞の活性化に用いられるCD3e抗体を用いて染色することでNKT細胞が活性化してしまうのではないかと懸念しております。

@一つ目の質問としまして,NKT細胞の分離については,CD3e (145-2C11) を用いることはどの程度一般的なのかを教えて頂けると幸いです。論文を見た限りでは,CD3eとNK1.1,または,TCRbeta (H57-597) とNK1.1で分離することが一般的なように思われます。分離の手段としては後者のほうが好ましいのでしょうか。

また,MACSでiNKT細胞の分離を行う方法として,Miltenyi BiotecのNK1.1+ iNKT Cell アイソレーションキット, マウス (130-096-513) も検討しております。キットの構成内容として,DepletionではNKp46,,CD45R,CD8a,CD115,TCRγδ抗体が用いられ,以降のステップでNK1.1によるPositive selectionが行われております。キットではiNKT細胞が分離できると書いてはありますが,理論上はその他のType II NKT細胞も分離できるのではないかと思っております。

A二つ目の質問としまして,FC500で無刺激の肝臓からNKT細胞を分離する際,サンプルによってNK1.1の発現にばらつきがあることが良くあります。全ての作業を氷上で行い,NK1.1抗体の量を増やしても改善しませんでした。(NKおよびNKT細胞は活性化するとNK1.1の発現が落ちると伺っております。) そのため,MACSを用いた場合,どの程度再現よく目的の細胞集団が分離できるのか,試したことがある方は教えて頂けると幸いです。

B三つ目の質問としまして,このMACSのキットを用いてType II NKT細胞の分離を確認された方はいらっしゃるでしょうか。

免疫系の実験に従事して非常に日が浅いため,上記の内容にも至らない点が多いかと思いますが,ご指導頂けると幸いです。

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