平素より勉強させていただいております。
この度,肝臓のNKT細胞をAriaIIで分離し,Rag2KOマウスに尾静注にて投与する実験を計画しております。これまで,NKT細胞の細胞数などをFC500で解析するにあたり,CD45 (30-F11),CD3e (145-2C11),NK1.1 (PK136) にて染色を行ってきました。NKT細胞を分離後投与するにあたり,当初はCD3eとNK1.1で分離することを計画しておりましたが,T細胞の活性化に用いられるCD3e抗体を用いて染色することでNKT細胞が活性化してしまうのではないかと懸念しております。
@一つ目の質問としまして,NKT細胞の分離については,CD3e (145-2C11) を用いることはどの程度一般的なのかを教えて頂けると幸いです。論文を見た限りでは,CD3eとNK1.1,または,TCRbeta (H57-597) とNK1.1で分離することが一般的なように思われます。分離の手段としては後者のほうが好ましいのでしょうか。
また,MACSでiNKT細胞の分離を行う方法として,Miltenyi BiotecのNK1.1+ iNKT Cell アイソレーションキット, マウス (130-096-513) も検討しております。キットの構成内容として,DepletionではNKp46,,CD45R,CD8a,CD115,TCRγδ抗体が用いられ,以降のステップでNK1.1によるPositive selectionが行われております。キットではiNKT細胞が分離できると書いてはありますが,理論上はその他のType II NKT細胞も分離できるのではないかと思っております。
A二つ目の質問としまして,FC500で無刺激の肝臓からNKT細胞を分離する際,サンプルによってNK1.1の発現にばらつきがあることが良くあります。全ての作業を氷上で行い,NK1.1抗体の量を増やしても改善しませんでした。(NKおよびNKT細胞は活性化するとNK1.1の発現が落ちると伺っております。) そのため,MACSを用いた場合,どの程度再現よく目的の細胞集団が分離できるのか,試したことがある方は教えて頂けると幸いです。
B三つ目の質問としまして,このMACSのキットを用いてType II NKT細胞の分離を確認された方はいらっしゃるでしょうか。
免疫系の実験に従事して非常に日が浅いため,上記の内容にも至らない点が多いかと思いますが,ご指導頂けると幸いです。 |
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