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大腸菌発現系でグルコースを添加する意味について トピック削除
No.4933-TOPIC - 2016/03/19 (土) 05:53:55 - まめ
大腸菌発現系でグルコースを添加することは組換えタンパク質のアミノ酸変異を抑制することにつながりますか?
グルコースの意味は基底レベルの発現を抑制することだと考えていたのですが、大腸菌にとって毒性のタンパク質ではタンパク質自体にアミノ酸変異を生じて増殖できるようになることがあると教えられました。私は聞いたことがなく、報告を探しているところです。どなたか根拠となる報告をご存じないでしょうか?
 
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No.4933-10 - 2016/03/20 (日) 12:26:02 - まめ
そうですね。時間も考慮しようと思います。

(無題) 削除/引用
No.4933-9 - 2016/03/19 (土) 23:54:34 - おお
発現中に変異などが起こって発現が弱くなったり変な蛋白が混じったりするのが問題と考えるなら、誘導後比較的短い時間で蛋白回収するのもてです。2ー3時間で回収するのも結構普通のプロトコールだと思いますし、気になるなら1時間とかでもいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.4933-8 - 2016/03/19 (土) 23:29:17 - まめ
皆様、ご回答下さり有り難うございます。
やはり、グルコースの添加は変異のリスクを間接的に下げるもので、発現タンパク質の毒性がどの程度かわからない状況で、少なくともグルコース非添加でも問題なく増えている場合には、変異が起きたとしてもグルコースがあれば防げたと言えるものでもないようですね。
変異の淘汰についても分かりました。
私が発現させているタンパク質は哺乳類の転写因子で毒性の有無は不明ですが、通常の培地で増殖してきます。ただ、グルコースの有無で増殖速度やcfuに変化があるかどうかは調べたことがないので、時間があったらやってみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.4933-7 - 2016/03/19 (土) 20:35:18 - 中年
それから、ストレス条件下に変異率が上がるという話もないではありませんが、通常は変異率は基底レベルであろうが誘導後であろうが変わらないというのが基本です。

複製ごとに均一な頻度で生じる変異が淘汰されるかどうかは、複製回数と淘汰圧に依存して決まります。ですから、

>基底レベルでの変異よりIPTG誘導後にこそ変異が起こると思うのですが。

というのは、淘汰圧に関してはその通りですが、複製回数は圧倒的に誘導前の方が大きいので、そちらの方こそが問題になる訳です。

(無題) 削除/引用
No.4933-6 - 2016/03/19 (土) 20:30:15 - 中年
>誘導前にどれくらい変異(負の淘汰)を抑えられるのでしょうか?
それは毒性の程度との兼ね合いで、もちろん一概には決まりません。ケース・バイ・ケースということです。

そもそも、どういう誘導条件を想定しているのかわかりませんが、IPTG誘導して数時間の間に大腸菌の分裂はたかだか数回、その間に変異が生じたとしてもそれは全体からすれば無視できる割合でしょうね。

IPTG存在下にずっと植え継ぐような非常識な実験条件なら話は別ですが。

(無題) 削除/引用
No.4933-5 - 2016/03/19 (土) 15:09:16 - AP
そもそも毒性が強ければ増殖しないし、はなはだしい時は形質転換体がコロニーを形成する前に死んでしまって取れてきません。そういう状態で、もし増えてくる、生えてくるやつがいたら、そりゃなんらかの突然変異を起こしている蓋然性があります。普通に培養しても、あるいはグルコースを添加して発現量を抑えるだけでちゃんと殖えるんなら、それでいいんじゃないですか。普通に育てられるのに、予防的にグルコースを加えて突然変異の危険性を減らす、なんて話は聞いたことないです。それとも、グルコース添加、非添加で増殖速度とかcfuが異なるというような不安材料がある形質転換体なんですか。

繰り返しますが、毒性で死んでしまうような状況で生えてくるようなやつは突然変異の可能性がありますが、突然変異はまれな現象なので、突然変異体じゃないのが当たり前に殖える条件下ではそうそう出くわさないです。逆に正常型が生えないような状況で、殖える事のできる突然変異体を生やして取ろうと思って、相当大きなスケールで形質転換や培養もせずに普通の規模でにやって取れたとしたら、かなり運がいい(望んでいないのにそういう事が起こったとしたら、相当運が悪いというか)。

それより、選択薬剤(抗生物質)のききが悪くてプラスミドが抜けるとか、そっちのほうが可能性が高いですけどね。

毒性があることが分かっているなら、C41/49のような耐性のある宿主を選ぶのもいいですけど(ちなみにこれらの作用機序は、タンパク質発現速度の低下だそうです)。

(無題) 削除/引用
No.4933-4 - 2016/03/19 (土) 11:21:08 - おお
極端に毒性が強かったりした場合、IPTGで誘導せずに通常の培地でも増殖しにくいとかあるので、そういう場合は特に気をつけたほうがいいのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.4933-3 - 2016/03/19 (土) 11:05:27 - まめ
では、IPTG誘導前後でグルコースの有無を切り替えた場合、誘導前にどれくらい変異(負の淘汰)を抑えられるのでしょうか?2%のグルコースを添加しているのですが、基底レベルの発現量とIPTG誘導後の発現量ではかなりの差があり、基底レベルでの変異よりIPTG誘導後にこそ変異が起こると思うのですが。

(無題) 削除/引用
No.4933-2 - 2016/03/19 (土) 07:47:28 - 中年
貴方が理解しておられるように、グルコースを添加することで基底レベルの発現が抑えられるから、毒性を持つタンパク質でもその毒性を発揮することができない(あるいは少ない)ことが期待できます。それはすなわち、そのタンパク質(の発現系)に対する負の淘汰が掛らないことになるので、結果としてそのタンパク質が変異してしまうことが回避できる、という理屈です。グルコースの存在が直接に変異誘起を抑えるわけではありません。また、このことは報告があるような性格のものではないと思います。

大腸菌発現系でグルコースを添加する意味について 削除/引用
No.4933-1 - 2016/03/19 (土) 05:53:55 - まめ
大腸菌発現系でグルコースを添加することは組換えタンパク質のアミノ酸変異を抑制することにつながりますか?
グルコースの意味は基底レベルの発現を抑制することだと考えていたのですが、大腸菌にとって毒性のタンパク質ではタンパク質自体にアミノ酸変異を生じて増殖できるようになることがあると教えられました。私は聞いたことがなく、報告を探しているところです。どなたか根拠となる報告をご存じないでしょうか?

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