レジンというのは特定の物質を指すものではなく、基材(基剤)の意味で、セファロースビーズもレジンの一種です。レジンを変えると結合量と精製度が変わります。官能基Ni-NTAでないものや、NTAなら結合イオンとしてCu,Zn(結合量が落ちるようです)を使うという手もあります。
ビーズに結合しない割合はどれくらいでしょうか。ほとんど結合しないのでしょうか。
もしそうなら、結合しない理由を考えれば良く、透析で抜けない場合もあるSDSが怪しいと考えられます。
SDSの純水中の臨界ミセル濃度は8.2 mM=おおよそ0.2%なので、透析前に0.1%かな?(できえば0.05%?)ほどに希釈しておく必要があります。ただしSDS 濃度はあくまで純水中の数字であり、私も経験がないので参考程度に考えてください。
またそこそこ結合していて溶出されないなら、濃縮して結合量を増やす(希薄だと収量が悪い)、溶出条件を変える(+EDTAなど)でしょうか。
もしかすると、透析中に酸化されてHisタグが露出していない構造になっているかもしれませんね。この場合はカラムとの結合に影響しない微量の2-MEを入れておくしかないかも。10mM 2-MEに耐性があるレジンも販売されていますので、サンプルを試してみては?
またウレア溶液に置換するなら、菌体(あるいは封入体)を6Mグアニジン塩酸溶液に溶解してカラムに結合させウレア溶液で洗浄するのが一般的なような?この場合還元はカラム前・後どちらが良いかは試してください。 |
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