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膜タンパクの精製について トピック削除
No.4849-TOPIC - 2016/02/16 (火) 11:47:41 - PP
クロマチン免疫沈降の予備実験として、
大腸菌で発現させたHisタグ付き膜タンパクの精製を試みています。
上清画分に目的タンパク質が出現しているのですが、レジンに結合せず、精製できません。

簡易的なプロトコルを下記に示します。
過剰発現させた大腸菌細胞を2-ME、EDTA、SDS、TritonX、リゾチームなどを含んだ緩衝液で破砕して、粗酵素液を得ました。
上清画分を8Mウレア入りリン酸ナトリウム緩衝液pH7.0で透析した後、レジンと6時間混合しました。
レジンを8Mウレア入りリン酸ナトリウム緩衝液で3回ほどwashし、0.25Mイミダゾールで溶出しました。
ウエスタンブロットで確認したところ、透析後の溶液とUnbound画分には目的バンドがあるのですが、Wash,精製画分にはありませんでした。
改善点等ありましたら、お願いいたします。
また、このプロトコルはとある論文を参考にしているのですが、その論文ではレジンではなく、His抗体付きセファロースビーズを使用していました。
レジンとHis抗体付きセファロースビーズの違い(結合能などの違い)も教えていただければ幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.4849-5 - 2016/02/16 (火) 13:00:51 - mon
レジンというのは特定の物質を指すものではなく、基材(基剤)の意味で、セファロースビーズもレジンの一種です。レジンを変えると結合量と精製度が変わります。官能基Ni-NTAでないものや、NTAなら結合イオンとしてCu,Zn(結合量が落ちるようです)を使うという手もあります。

ビーズに結合しない割合はどれくらいでしょうか。ほとんど結合しないのでしょうか。
もしそうなら、結合しない理由を考えれば良く、透析で抜けない場合もあるSDSが怪しいと考えられます。
SDSの純水中の臨界ミセル濃度は8.2 mM=おおよそ0.2%なので、透析前に0.1%かな?(できえば0.05%?)ほどに希釈しておく必要があります。ただしSDS 濃度はあくまで純水中の数字であり、私も経験がないので参考程度に考えてください。
またそこそこ結合していて溶出されないなら、濃縮して結合量を増やす(希薄だと収量が悪い)、溶出条件を変える(+EDTAなど)でしょうか。
もしかすると、透析中に酸化されてHisタグが露出していない構造になっているかもしれませんね。この場合はカラムとの結合に影響しない微量の2-MEを入れておくしかないかも。10mM 2-MEに耐性があるレジンも販売されていますので、サンプルを試してみては?
またウレア溶液に置換するなら、菌体(あるいは封入体)を6Mグアニジン塩酸溶液に溶解してカラムに結合させウレア溶液で洗浄するのが一般的なような?この場合還元はカラム前・後どちらが良いかは試してください。

(無題) 削除/引用
No.4849-4 - 2016/02/16 (火) 12:48:23 - おお
もしかしたら250mMのイミダゾールでも落ちてこないでレジンにくっついたままかもしれないのでそのレジンの一部をサンプルバッファーと混ぜてSDSPAGEしてみてもいいかもしれない。Unboundにあるというけど、レジンのキャパを考慮しているかどうかわからないので。イミダゾールは大体MAXで500mMぐらいまで上げることがあるし。また、レジン上でアグってしまっている可能性もあるし。

(無題) 削除/引用
No.4849-3 - 2016/02/16 (火) 12:27:38 - おお
レジンってどんなレジンか。おそらくニッケルなどがついているやつだろうけど。レジンの直訳は樹脂だけどセファロースビーズもレジンというとおもう。その文献は抗体を使ったと書いてるが8M尿素で抗体は機能しないと思うのでもう一度よく読んで下さい。

クロマチン免疫沈降の予備実験でなんで膜タンパクを大腸菌から精製しているのかよくわからないけど、テクニカルなアドバイスに関してはそこはどうでもいいからとりあえず無視するけど、もしNiレジンをつかっていたら透析が不十分かもしれない。SDS、2ME、EDTAはNiレジンにはあまりよくないので。濃度にもよるかもしれないけどSDSの存在下でリゾチウムとか活性があるかどうかちょっと不思議。
最初から尿素でLysisして、念のために透析でもいいかもしれない。2MEは必要かどうかわからないけど、必要と思うなら濃度を低めにしておけば透析が不十分でも問題ないと思う。EDTAも同様。pHは7でも理論的には大丈夫みたいだけどちょっと上げて8近くにするともしかしたらましになるかも。尿素の代わりにグアニジンを使うのもて。

やったプロトコールがなんかよくわからないのでこの程度しか答えられないし、回答になっているか不明。

(無題) 削除/引用
No.4849-2 - 2016/02/16 (火) 12:23:40 - たていす
>過剰発現させた大腸菌細胞を2-ME、EDTA、SDS、TritonX、
濃度によると思うけど、2-ME、EDTAはHis-tag精製を妨害する可能性があると思います。
濃度とかの詳細は取説を見てね。

膜タンパクの精製について 削除/引用
No.4849-1 - 2016/02/16 (火) 11:47:41 - PP
クロマチン免疫沈降の予備実験として、
大腸菌で発現させたHisタグ付き膜タンパクの精製を試みています。
上清画分に目的タンパク質が出現しているのですが、レジンに結合せず、精製できません。

簡易的なプロトコルを下記に示します。
過剰発現させた大腸菌細胞を2-ME、EDTA、SDS、TritonX、リゾチームなどを含んだ緩衝液で破砕して、粗酵素液を得ました。
上清画分を8Mウレア入りリン酸ナトリウム緩衝液pH7.0で透析した後、レジンと6時間混合しました。
レジンを8Mウレア入りリン酸ナトリウム緩衝液で3回ほどwashし、0.25Mイミダゾールで溶出しました。
ウエスタンブロットで確認したところ、透析後の溶液とUnbound画分には目的バンドがあるのですが、Wash,精製画分にはありませんでした。
改善点等ありましたら、お願いいたします。
また、このプロトコルはとある論文を参考にしているのですが、その論文ではレジンではなく、His抗体付きセファロースビーズを使用していました。
レジンとHis抗体付きセファロースビーズの違い(結合能などの違い)も教えていただければ幸いです。

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