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TRIzol溶解組織からDNAを精製する場合の改善プロトコル トピック削除
No.4826-TOPIC - 2016/02/07 (日) 19:57:53 - DNATRI
マウス肝臓、筋肉と白色脂肪組織を乳鉢で粉砕し、TRIzolに溶解して、DNA抽出を試みていますが、なかなかうまくいきません。いろいろ検索してみると、そのような質問が各所にあふれていて、疑問が浮かんだのでトピックを立てました。

TRIzolの取説に従って抽出操作を行っています。それで、TRIzolへの組織の溶解とRNA抽出はスムーズにいきました。ですが、DNA抽出のために中間層とフェノール層にエタノールを加えたのちに噛んだ後のガムのような沈殿ができ、これがDNAの8mM NaOHによる溶解のステップに至っても消えませんでした。取説プロトコルに従って、遠心後の上清をDNA溶液としてODをはかってもDNA様のパターンを得られず、DNAをほとんど得られていない状況です。

そもそもこのガムのような沈殿ができなければいいのにと考えています。中間層とフェノール層にエタノールを加えるステップでできてくるので、その前に手を打てたらとも思います。TRIzolにクロロホルムを加えて水層にRNAが溶けてDNAが溶けないのはpHが酸性に傾いている状況だからだと理解しています。

であれば、RNA抽出のために水層をきれいに除いた後、エタノールを加えるのではなく、例えばTris-HCl(pH 8.0)を加えれば、この新たな水層にDNAが出てきてくれるのかなと考えます。続けて遠心分離して、水層をかっさらってエタノ沈にもちこめばガム様沈殿に悩まされなくて済むと思うのですが、そうはうまくいかないのでしょうか。

TRIzolからのDNA抽出初心者なので、なんでもコメントいただけたらありがたいです。どうぞよろしくお願いします。
 
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フェノールが欲しいと表明 削除/引用
No.4826-10 - 2016/02/11 (木) 00:38:30 - ふみ
まず、所属内でフェノールが欲しいけれど手がないかと相談してみて、その上で近隣の研究室に分けてくれるところがないか探してみたらどうでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.4826-9 - 2016/02/10 (水) 21:32:09 - DNATRI
単に弱塩基性Trisを加えただけではフェノール層が酸性のままだったのだろうということですね。基本がわかっていなかったとは。。。ありがとうございます。

あいにく所属研究室にはフェノールが無く、年度末の発注不可の時期で、試すことができません。

(無題) 削除/引用
No.4826-8 - 2016/02/09 (火) 23:21:01 - AP
水層をpH 8のバッファーに入れ替えただけでは無理だとおもいますよ。
フェノール層のpHが低いままだし、クロロフォルムも入ってますし。
フェノール抽出用のフェノールの調製の仕方はご存知?
濃いTrisバッファーと攪拌、分離、バッファー層の交換を数回繰り返さないとフェノールのpHが平衡化せず、低pHではDNAはフェノール層に分配されます。
わたしがイメージしたのは、プロトコールどおりアルコール沈殿で回収したDNAをバッファーに懸濁して、バッファー平衡化したフェノールで抽出するということです。
フェノール抽出、基本テクニックです。

(無題) 削除/引用
No.4826-7 - 2016/02/09 (火) 22:54:32 - DNATRI
>APさん

RNA用に水層を取り分けた後、エタノールを加えずにTris(pH8.0)を入れてみました。ですが、どうやらこの新しく作った水層にDNAは出てきてくれなかったようです。

加えたTrisは残液と等量です。で、その後よく混ぜたうえで、クロロホルム後と同様に遠心して、水層をとり、アルコール沈殿をしてみました。ですが、吸光度で濃度測定しても、DNA様の波形は得られませんでした。

それで、元のプロトコルに戻して、ペッスル、ガム様ペレットほぐしに使ってみました。砂の様にサラサラになりました。サラサラになりすぎて、クエン酸洗浄のときに舞い上がってしまうくらいです。

いろいろなアドバイスをいただき、ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.4826-6 - 2016/02/08 (月) 22:28:02 - DNATRI
>APさん

10% EtOH + クエン酸、そういう目的だったんですね。このステップ、エタノール濃度が低くても大丈夫かなと不安に思っていました。

いろいろとありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.4826-5 - 2016/02/08 (月) 14:30:12 - AP
RNA精製の時、グリコーゲンが共沈してくるのはしばしば問題になるので、いろいろな除去方法があります。たとえばTrizolだと、アルコール沈殿のときIPAの量を減らしてクエン酸を主成分としたRNA ppt solutionを加える改変法が普及しています。RNA沈殿を2 M LiClに溶かして(ペッスルでホモジナイズする)再沈殿して上清にグリコゲンを除くとか(ただしこれだとDNAも上清にいくはず)。

Trizolのプロトコールを見直したら、DNA精製の時、沈殿を10% EtOH + クエン酸で洗うというステップがありますね。これが、たぶんそういう目的です。単にリンスする感じじゃなくて、ペッスルなどを使用して完全に再懸濁、再溶解したら効果的じゃないかと思います。

(無題) 削除/引用
No.4826-4 - 2016/02/08 (月) 11:50:17 - AP
>簡易メチル化解析のため、メチル化感受性制限酵素処理→PCRの鋳型に使う予定です。

それくらいなら現状でもいけるかも。
DNAの評価は吸光度だけですか。泳動してみるとか、PCRかけてみるとかしたら、案外大丈夫かも。


PhOH抽出は現在ではPhOH/CIAA (PCI)だけやるのが普通ですが、当初はPhOH抽出→PCI→CIAAと三段階やるのが作法でした。
PhOH抽出(CIAA抜き)はタンパク質ももちろん除きますが、多糖類を除くにはCIAA抜きのPhOHが効果が高いとされています。たとえばアガロースゲルからのDNA抽出を行うときにはPhOH(CIAA抜き)が使われます。

(無題) 削除/引用
No.4826-3 - 2016/02/08 (月) 00:37:25 - DNATRI
>APさん
アドバイスをありがとうございます。

簡易メチル化解析のため、メチル化感受性制限酵素処理→PCRの鋳型に使う予定です。

ガムみたいなのはグリコーゲンなんですね。確かに、肝臓と筋肉には見られましたが、白色脂肪組織のサンプルには現れませんでした。

「弱塩基性条件でフェノール抽出(クロロフォルムは入れない)でかなり分離できると思」うとのことですが、グリコーゲンも水溶性(?)だから、もしかすると、結局グリコーゲンもTrisに溶解してしまうと考えられますか?

それと、クロロフォルムはフェノールの水層への若干の混和を防ぐために必要だと理解しています。「クロロフォルムは入れない」というのは、RNA分離のためにすでにクロロフォルムは入っているから不要という意味でしょうか?

お詳しそうなので。。。

(無題) 削除/引用
No.4826-2 - 2016/02/07 (日) 20:14:53 - AP
Trizolから取ったDNAはPCRくらいにしか使えないと思うけど、PCRならOD値がかんばしくなくてもいいのではないかしら。

多分、大量のグリコーゲンが沈殿しているのだと思います。
弱塩基性条件でフェノール抽出(クロロフォルムは入れない)でかなり分離できると思います。

TRIzol溶解組織からDNAを精製する場合の改善プロトコル 削除/引用
No.4826-1 - 2016/02/07 (日) 19:57:53 - DNATRI
マウス肝臓、筋肉と白色脂肪組織を乳鉢で粉砕し、TRIzolに溶解して、DNA抽出を試みていますが、なかなかうまくいきません。いろいろ検索してみると、そのような質問が各所にあふれていて、疑問が浮かんだのでトピックを立てました。

TRIzolの取説に従って抽出操作を行っています。それで、TRIzolへの組織の溶解とRNA抽出はスムーズにいきました。ですが、DNA抽出のために中間層とフェノール層にエタノールを加えたのちに噛んだ後のガムのような沈殿ができ、これがDNAの8mM NaOHによる溶解のステップに至っても消えませんでした。取説プロトコルに従って、遠心後の上清をDNA溶液としてODをはかってもDNA様のパターンを得られず、DNAをほとんど得られていない状況です。

そもそもこのガムのような沈殿ができなければいいのにと考えています。中間層とフェノール層にエタノールを加えるステップでできてくるので、その前に手を打てたらとも思います。TRIzolにクロロホルムを加えて水層にRNAが溶けてDNAが溶けないのはpHが酸性に傾いている状況だからだと理解しています。

であれば、RNA抽出のために水層をきれいに除いた後、エタノールを加えるのではなく、例えばTris-HCl(pH 8.0)を加えれば、この新たな水層にDNAが出てきてくれるのかなと考えます。続けて遠心分離して、水層をかっさらってエタノ沈にもちこめばガム様沈殿に悩まされなくて済むと思うのですが、そうはうまくいかないのでしょうか。

TRIzolからのDNA抽出初心者なので、なんでもコメントいただけたらありがたいです。どうぞよろしくお願いします。

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