Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

数十nmのリポソームをトラップする方法 トピック削除
No.4819-TOPIC - 2016/02/05 (金) 16:56:48 - くすりやさん
医学系の大学院生です。
GPCRを無細胞系で合成し、アゾレクチンリポソームに再構築して、放射性リガンドを用いた結合実験を計画しています。
Sansuk, Kamonchanok, et al. "GPCR proteomics: mass spectrometric and functional analysis of histamine H 1 receptor after baculovirus-driven and in vitro cell free expression." Journal of proteome research 7.2 (2008): 621-629.
を参考に、やっております。
この論文では、再構築したhistamine H1受容体に対して放射性リガンドを結合させ、GF/BフィルターでB/F分離をする方法を取られています。
我々もやってみたのですが、期待するほどRIのカウントを得ることができませんでした。
Zetasizerでリポソーム粒子径を測定したところ、我々のリポソームは70-90nmをピークに95%程度分布しており、5%程度が2000nm前後で分布していました。
実際に、GF/Bやpore size 450nmのフィルターでろ過したものをzetasizerで測定したところ、2000nm前後のピークは消えていましたが、小さいリポソームはそのまま分布しているようなデータを得ました。

超遠心で受容体蛋白を落としてフリーのリガンドと分離する方法もあると思いますが、RI施設内に超遠心機がないためその他の方法を探しています。

リガンドが結合した数十nmのリポソームに入ったGPCRとフリーのリガンドの分離方法についてアイデアが有りましたらご教授ください。
よろしくお願いいたします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



19件 ( 1 〜 19 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.4819-19 - 2016/02/15 (月) 19:22:30 - AP
ゲルの種類が違っても同じ機序で働くものなので、分離の原理、排除限界などの理論に違いがあるわけではないです。
サイズ排除ゲルろ過は、ゲルの分画範囲を大きい方に超える物質が、ゲル担体の細孔に全く入らないためvoid volumeの移動相の流れで(排除限界を超えているものなら分子量に関わらず一斉に)流出することを利用しています。

分画範囲内の物質は、より細孔に入りづらい大きな物質から順に、移動相の流れにのって流出します。

逆に、分画範囲を小さい方に越えている物質は、最も遅く流出します。理想的にはゲル内の移動相すべてが置き換わるだけの移動相の流れで出てくるはずですので、おおよそゲルベッド体積分くらいのバッファーを流せば出てくるくらいです。


G-25にリポソームが残るというのが、どいういう文脈で述べられているのかわかりませんが、ゲルは多かれ少なかれ吸着性があり、溶質によってはそれによってゲル内に止まってしまったり、流出速度が理論値より遅れることはあります。
G-25はsephadex,  S-100はsephacrylで担体が異なるので、強度だけでなく吸着の性質も違うでしょう。そういう問題はバッファーの工夫で軽減されることもあります(イオン強度を上げるとか)。

GH はファルマシアの成れの果てが吸収された会社なので、同じものかそのdescendantが入手できると思います。

(無題) 削除/引用
No.4819-18 - 2016/02/15 (月) 11:19:33 - おお
ゲルろ過は小さいのはトラップされます。小さいのが出てきたら脱塩とかできないはずですが、そんなことはないと思います。

(無題) 削除/引用
No.4819-17 - 2016/02/15 (月) 10:23:43 - くすりやさん
たていすさん
scintillation proximity assay
拝見しました。
リポソームが、しっかりビーズ上についてくれて、RIリガンドの非特異的な結合が怒らないのであれば、B/Fも不要の便利そうなものですね。
価格面でどうなのか検討してみます。

AP
詳細にありがとうございます。
スピンカラムの説明書を呼んだり、論文を見たりしながらやっていました。
ハンドブックですがGEのサイトで似たようなものがありそうです。
日本語版は有料のようですが。
手に入るかGEに問い合わせてみます。

ところでsephadex G25ですが
Ruysschaert, Tristan, et al. "Liposome retention in size exclusion chromatography." BMC biotechnology 5.1 (2005): 1.
によると、ゲル内にリポソームが残る可能性があるようです。

ご提案いただいた、Sephacryl S-100などは、残りにくいようです。
また基本的なことで申し訳ないのですが、sephadexは、排除限界が設定されていますが、sephacrylは分画範囲という指定です。この場合は、void volume以下の液体をカラムに入れた時、分画範囲外(大きくても小さくても)が出てくるというので良いのでしょうか?
そうなると、MW400程度のリガンドとの分離は不向きだと思うのですが。
ご意見をお聞かせください。

(無題) 削除/引用
No.4819-16 - 2016/02/12 (金) 21:04:09 - AP
ハンドブックみたいのを読んでいるのでしたら、それ以上、付け加えられることはないのですが(旧ファルマシアd当初無料、後に売り物とし出していた、Gel filtrarionという冊子がいいんですが、今もあるのかな?)

>
> スピンカラムの説明書を読むと、充填してから1000G 2分程度かけて、ゲルの中にあるvoid volumeに相当するバッファーを落としきってしまってもいいのでしょうか?セファデックスG25とG75でスピンカラムを作った時に、カラムを充填して遠心をかけた時に、G75は縦にひび割れが入ったりしたため、この段階での遠心の加減が必要なのでしょうか?それともひび割れたのは、重点の仕方の問題でしょうか?

ゲルはそれぞれ耐圧性が異なり、かけられる圧力の限界と流速の兼ね合いがあります。FPLCとかHPLCが出来るのは耐圧性の高いゲルがあるからですね。
G-75はそれほど強くないと思いますし、少なくともG-25/50と同じ条件ではいけないと思います。遠心力を下げればいいのかな? むしろ自然落下とか。
Sephacryl S-100だと同じくらいの分画範囲で、ゲル強度は高い(スピン可能)だと思います。


>
> その後void volume以下のサンプルをのせて、1000Gで3〜4分とあります。すると、サンプルを溶かしていたバッファーがExclusion Limits 以上のものを含みながら全て落ち、Exclusion Limits 以下のものがゲルに残るというのでよろしいのでしょうか。

そうです。


>
> また、もしvoid volume 以上のサンプルを流してしまった場合は、exclusion limits 以下のものも流れてきてしまうというので間違いないでしょうか?

排除限界以下ということは、分画範囲に入るということですから、普通のゲル濾過クロマトグラフィーです。すなわち、分子量(分子の嵩高さ)に応じて分画されながら流れます。分子量の大きいものから順に溶出され、理論上ゲルbed volume相当の流量で、すべて流れ切ります。

分画したいものの分子量がかなり離れていれば、void volumeを多少超えても混入してこないとおもいます。

(無題) 削除/引用
No.4819-15 - 2016/02/12 (金) 19:41:20 - たていす
scintillation proximity assayと呼ばれる方法があります。適用可能かもしれません。

(無題) 削除/引用
No.4819-14 - 2016/02/11 (木) 23:09:42 - くすりやさん
APさん

ありがとうございます。
void volumeのことですね。文字化けかなと思いつつ、数字が含まれていたので、void volumeについてなにか細かいことを書かれていたのかと思いお聞きしました。

ところで、当方、臨床ばかりしていて最近基礎に飛び込んだ身なので、基本的な質問ばかりして申し訳ないのですが一つ教えて下さい。

スピンカラムの説明書を読むと、充填してから1000G 2分程度かけて、ゲルの中にあるvoid volumeに相当するバッファーを落としきってしまってもいいのでしょうか?セファデックスG25とG75でスピンカラムを作った時に、カラムを充填して遠心をかけた時に、G75は縦にひび割れが入ったりしたため、この段階での遠心の加減が必要なのでしょうか?それともひび割れたのは、重点の仕方の問題でしょうか?

その後void volume以下のサンプルをのせて、1000Gで3〜4分とあります。すると、サンプルを溶かしていたバッファーがExclusion Limits 以上のものを含みながら全て落ち、Exclusion Limits 以下のものがゲルに残るというのでよろしいのでしょうか。

また、もしvoid volume 以上のサンプルを流してしまった場合は、exclusion limits 以下のものも流れてきてしまうというので間違いないでしょうか?

基本的な質問で申し訳ありませんがご教授ください。

(無題) 削除/引用
No.4819-13 - 2016/02/11 (木) 12:09:32 - AP
>viod volumeというのは、どういうことでしょうか?

ミスタイプの上、文字化けしてしまってわけわからなくなっていますが、void volumeです。ゲルベッド体積のうち、ゲル担体(とその中に含まれる移動相=バッファー)を除いた体積、つまりビーズ間の隙間の体積です。
排除限界を超える大きさの物質は、ゲル担体の細孔に全く入れずにビーズ間の隙間を流れていくので、void volume分だけの移動相の流れで出てきます。
担体のサイズなどにも依るでしょうが、void volumeはbed volumeの1/10〜1/100の間くらいなので、サイズ排除ゲルろ過(size-exclusion gel filtration)であれば少量の溶出液に回収でき、希釈の心配があまりありません。

(無題) 削除/引用
No.4819-12 - 2016/02/11 (木) 01:17:19 - くすりやさん
APさん
仰るとおりですね。RIリガンドはMW400ぐらいなので、とどまってくれるはずです。
早速、スピンカラムにG25セファデックスを充填して試してみたいと思います。
ところで、すごく基本的なことだとしたらすみません。viod volumeというのは、どういうことでしょうか?
お教えください。

おおさん
ご指摘のとおりです。
RIリガンドと結合させる前に、サイズは揃えておく必要があると思いますので、今後の実験では、450nmのフィルターで大きなものを除外してリガンド結合を行います。

サンショウウオさん
BAMのご説明ありがとうございました。
興味はありますが、まずは手元にあるものでできる、スピンカラムを用いてゲルろ過でやってみたいと思います。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.4819-11 - 2016/02/10 (水) 16:57:01 - サンショウウオ
 RIの非特異吸着ですか。気をつけないといけないとこですね。

 一応、基板にBSA or コラーゲンをコートして、そこのアミノ基にBAMを修飾するものなので、その3種に結合しなければ使えると思います。
 リポソームは静置して沈降させる時間が5時間もあれば付きそう。

(無題) 削除/引用
No.4819-10 - 2016/02/10 (水) 14:39:42 - おお
要するに、GF/BフィルターにトラップしてそこにあるRIの活性を見たいけど、殆どがトラップされずに必要な70-90nmの大きさのものが測れないということ

70-90nmの大きさのものが見たいけど、それより大きい物と小さいものが除ければいいなという希望が一緒ごたに質問になっているって言うことですかね。


サイズを分けるのはいいですけど、必要なサイズのもののロスとかがそれぞれでばらつくとデーターがきれいに取れないと思うので、放射性リガンドを混ぜる前に、サイズを揃えたほうがいいような気がします。

(無題) 削除/引用
No.4819-9 - 2016/02/09 (火) 21:30:19 - AP
450 nmフィルターで大きいリポソームを除いたのちにゲル濾過して小さいのを除けばいいんじゃないか、というのがわたしの思いつき。

うまい分画範囲のゲルがあれば、size exclusionでviod volumeの流量で目的のリポソームを回収して小さいリポソームをゲルに残すことができるのでは。スピンカラムタイプのゲル濾過でいけると思います。

(無題) 削除/引用
No.4819-8 - 2016/02/09 (火) 20:34:04 - くすりやさん
WoWさん
 限外ろ過を、Ym-100のスピンカラムがあったのでやってみたのですが、リポソームが目詰りするのか、あまりスムーズに落ちてきてくれません。時間をかけ過ぎると、受容体とリガンドのバランスが崩れて、dissociationを起こすことも懸念するのですがどうでしょうか?
 anti-HRH1を使った磁気ビーズもご指摘ありがとうございます。
 同様の方法で、Hisタグつき受容体を作り、Niビーズでトラップして結合実験を行う方法も検討しています。

さんしょううおさん
BAMというのは知りませんでした。
さっと検索してみました。RIリガンドが非特異的に結合しやすいものを使っているので、それをクリアできればいい選択肢かもしれません。

APさん
ゲルろ過での分離も検討しました。
elution bufferでRIリガンドが希釈されてdissociationが起こらないのであれば選択肢だと思っています。

trackerさん
私も、そのサイトを以前見たことがあります。
可溶化した状態でのGPCRのリガンド結合能評価になってしまいそうで、アゾレクチンリポソームに入っている受容体の結合能評価をしたいという前提もあり、試しておりません。

おおさん
合成した受容体とリガンドを結合してフィルターでB/F分離を行うと、合成したぶんのうち95%が抜けてしまっていて評価できていない、わずか5%しか評価していない回収率が悪い実験になってしまっていると思います。
また大きなリポソームと、小さいリポソームではリガンド結合能になにか差がでるかもしれないので、今使っているフィルターで、5%の大きさサイズのものを除去し、95%の小さいものを用いた結合実験をしたほうが、条件がそれっているのではないかと考えています。

(無題) 削除/引用
No.4819-7 - 2016/02/07 (日) 05:42:08 - おお
フリーのリガンドなら透析で抜けそうですが、、、あと70-90nmをピークに95%程度分布しているようですが、大多数が70-90nmという状況で大きいものや小さいものを除く必要性があるのはなぜでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.4819-6 - 2016/02/06 (土) 23:00:38 - tracker
triton x-114を使った結合アッセイをどこかでみたなーと思い探したところ一応見つけました
www.ims.u-tokyo.ac.jp/ohmiken/Labメモ/memo17.html
残念ながら結局自分ではトライしていませんのであしからず

(無題) 削除/引用
No.4819-5 - 2016/02/05 (金) 21:44:39 - AP
サイズ排除ゲル濾過
詳しいことはしらない。

(無題) 削除/引用
No.4819-4 - 2016/02/05 (金) 20:12:38 - サンショウウオ
リポソーム表面は油膜ということでいいしょうか?
細胞を接着するBAMという修飾剤(基板?)がありますが、多分これで基板上にトラップできると思います。まぁ、、、サイズ関係なしにトラップしそうですが。


SUNBRIGHT™ OE Seriesを基板に修飾して細胞を固定化できるようです。

(無題) 削除/引用
No.4819-3 - 2016/02/05 (金) 17:47:39 - WoW
他には、うまくいくかどうかわからないけど anti-H1R の磁気ビーズ使った免沈とか。

(無題) 削除/引用
No.4819-2 - 2016/02/05 (金) 17:40:45 - WoW
まず思いつくのは限外濾過。
あとは、やりたくないけど平衡透析法とか。

数十nmのリポソームをトラップする方法 削除/引用
No.4819-1 - 2016/02/05 (金) 16:56:48 - くすりやさん
医学系の大学院生です。
GPCRを無細胞系で合成し、アゾレクチンリポソームに再構築して、放射性リガンドを用いた結合実験を計画しています。
Sansuk, Kamonchanok, et al. "GPCR proteomics: mass spectrometric and functional analysis of histamine H 1 receptor after baculovirus-driven and in vitro cell free expression." Journal of proteome research 7.2 (2008): 621-629.
を参考に、やっております。
この論文では、再構築したhistamine H1受容体に対して放射性リガンドを結合させ、GF/BフィルターでB/F分離をする方法を取られています。
我々もやってみたのですが、期待するほどRIのカウントを得ることができませんでした。
Zetasizerでリポソーム粒子径を測定したところ、我々のリポソームは70-90nmをピークに95%程度分布しており、5%程度が2000nm前後で分布していました。
実際に、GF/Bやpore size 450nmのフィルターでろ過したものをzetasizerで測定したところ、2000nm前後のピークは消えていましたが、小さいリポソームはそのまま分布しているようなデータを得ました。

超遠心で受容体蛋白を落としてフリーのリガンドと分離する方法もあると思いますが、RI施設内に超遠心機がないためその他の方法を探しています。

リガンドが結合した数十nmのリポソームに入ったGPCRとフリーのリガンドの分離方法についてアイデアが有りましたらご教授ください。
よろしくお願いいたします。

19件 ( 1 〜 19 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。