いろいろ指摘する点はあるけれど、
第一にreal-time PCRは非常に鋭敏な方法であり(微量の標的を検出できる一方、ちょっとしたピペッティングの誤差やごく僅かなコンタミすら結果に影響を与えてしまう)、また実験系が適切であるか否かに関わらず、結果は数値化されて出てきます。電子天秤で質量を量るように、pHメーターでpHを測るように、数値で出てきた値を、そのまま簡単に信じてしまっていいものではないというのはわかりますね。ウェスタンでは正確な数値化はできないし、小さな差はそもそも見分けられません。
試しに、先輩の言うように同一サンプルで複数反応して反応ごとにどの程度、ブレるか見てみなさい。くわえて、鋳型なしのブランクをとる必要もあります(コンタミでブランクでポジティブにあることもよくあります)。また本当なら、同一条件で培養して、別個に準備した細胞からのcDNAでレプリケートを実行する必要があります(これが本当のレプリケートであり、同一サンプルを何度繰り返し測定したところで標本数n=1にしかならない)。 |
|