免疫組織化学染色の凍結切片作成時に行うスクロース置換に関する質問です。
同じようなトピックあったらすいません。。
以下のような手順で切片作成を行っています。
1. 灌流固定 (4%PFA) を行い、脳を摘出
2. 後固定 (4%PFA へ浸漬)
3. スクロース置換 (20%スクロースへ浸漬)
4. ドライアイスで凍結
5. -15℃のクリオスタット庫内で切片作製
スクロース置換についてなのですが、これの原理が分かりません。
脱水が起こっているのでしょうか?それともスクロースが死細胞の弱くなった脂質二重膜を透過して細胞内へ入っていくのでしょうか?
この操作を行う意図は以下の二点だと理解しています。
1) 凍結時に氷の大きな結晶が形成されると組織が傷ついてしまうので、それを防ぐ。
2) 大きな氷の結晶ができてしまうと氷とその周辺の組織では硬さが違うため、切片作成時に氷が刃に押されて周辺の組織が傷つく恐れがあるため、それを防ぐ。
私が教わったのは、浸透圧の違いにより組織から水が出ていくため、大きな氷ができなくなるという考え方(つまり脱水が起こるという考え方)でしたが、20%スクロース液で脱水しても水は19%程度しか抜けないはずなので、あまり意味が無いように感じてしまいます。凝固点降下もせいぜい1℃なので、氷が全く出来ないわけではないと思います。
それとも、スクロースは凍結保護剤としても使われると思うのですが、ガラス転移を起こして細胞を保護しているのでしょうか?
どちらが正しいのか、それとも他に答えがあればご存知の方がいらっしゃったら教えてください。
もう一つ、もし凍結保護剤として使われているのであれば、急激な冷凍の方が非晶質化しやすいのでしょうか?
ガラス転移に関する質問ですが、こちらもご存知の方いらっしゃったら教えていただけると有難いです。 |
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