「STAP現象」と表現するのは抵抗がありますが、その概念を広義に定義するとすれば、「細胞外の要因により生じる脱分化」といった感じでしょうか? ナイーブES細胞レベルまでの極端な脱分化から、組織前駆細胞レベルまでの脱分化まで、色々なレベルがあり得ますが、STAPと言われると、前者の極端な脱分化(生殖系にも入る多能性幹細胞化)をイメージする方が多いのではないでしょうか。ここははっきりしておかないと話がかみ合わないですね。
CD45は造血幹細胞や造血前駆細胞でも発現しているので、CD45陽性のみでは終末分化した造血細胞を純化した事になりません。それでもESやEpiSCレベルまで巻き戻るのであれば、CD45+造血細胞からの脱分化と言って良いとは思いますが。
肝臓の幹細胞のお話、とても興味深いのですが、少なくとも造血幹細胞については、細胞融合をtrans-differentiationと誤って解釈した可能性が高いと、個人的には思っています。Sox9陽性前駆細胞は、ヒトでも見つかっているのでしょうか? |
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