>>内皮依存性弛緩をみるためにAchを使用するのはなぜでしょうか?
内皮依存性弛緩反応を惹起する化合物 (および対応した受容体) は複数ありますが、Ach (正確にはM3受容体を介した反応) はその他の化合物と比較して「弛緩反応が大きく」かつ「安価に入手でき」るという点が挙げられます。Achは多くの場合、内皮の状態を確認するために用いますので、内皮障害が起きた際に弛緩反応が明らかに減弱しているのがわかりやすいという利点があります。また研究者によってはカルバコールなどのAchアナログを用いている方もいます (私もカルバコールを使用しています)。
>>内皮依存性弛緩は主に3つの経路があるとされていますが、
省かれているので詳細がわかりませんが、1. eNOS/NO、2. COX/PGs、 3. EDHF の分類でしょうか?
>>AchはNOを介して弛緩させるためNOを介する弛緩経路のみを検討していることになるのではないでしょうか?
Achによる弛緩反応はNOだけでなく、上記させて頂いた3つの弛緩経路の全てを活性化させ、その結果内皮依存的に血管を弛緩させます。
>>たいていの実験ではAchによる内皮依存性弛緩を検討した後、Diclofenacなどを使用しているようですが、それも必要あるのでしょうか?
ジクロフェナクを用いる実験目的が論文ごとに違いますので、現状の情報ではお答えできません。 |
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