私自身は回復培養の条件を検討したことがないので、あくまで頭で考えたコメントになりますが、「回復培養は、酵母を”元気”にさせるため」というのはそのとおりです。ただし、エレクトロポーレーション直後は細胞壁・細胞膜に損傷が生じているので、培地成分のいずれかが細胞に入ってしまうことが悪影響を及ぼすことはあり得るでしょう。回復培養の良い効果と悪い効果のいずれが勝るかは実験条件によりけりなので、いちがいにどちらが優れているとはいえないと思います。エレクトロポーレーション後にサンプルを3分割して3通りの回復培養を行ってみることを一度試してみるしかないでしょう。
また、ソルビトールは浸透圧を保って細胞壁・細胞膜に損傷を受けた酵母細胞の溶菌を防ぐためのものです。
また、エレクトロポーレーションが簡便と仰っていますが、効率を問題にしないなら(10^4程度/plasmid DNA)、LiOAcの方がよほど簡単だと思いますが。宿主株が決まっているなら、沢山作って凍らせておくこともできますし、プレートに生えているコロニーを楊枝で掻きとってそのまま形質転換に使うこともできますよ。 |
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