この度、初めてトピックを立てさせていただきました。
初歩的な内容とは存じますが、手詰まりを感じており皆様方からのアドバイスをいただくことGできればと思っております。
当方生化学の分野にて糖鎖を研究対象としてきました。
近年、抗糖鎖抗体のバラエティが増えつつあり、ある特定の糖鎖を認識する抗体を私も最近入手したところです。抗体の特異性を担保するネガティブコントロールとして、糖鎖を作る酵素を遺伝子ノックアウトしたマウスのMEFおよび変異した人の繊維が細胞を用意しています。
問題は、ノックアウトしたマウス組織や人繊維が細胞でもバンドが検出させてしまうということです。抗体の作製元でも同様にノックアウトマウスの組織や変異患者の繊維が細胞には反応しないことを示しているので、私の手技を疑っています。
以下がウエスタンのプロトコルです。
1. 細胞を1%トライトンX100で破壊後、低速遠心にて脱核
2. SDSサンプルバッファーを加えてボイル
3. SDS電気泳動
4. PVDF膜に転写
5. 1% BSA in TBS-T (0.1% Tween20) (blocking bufferです), 30 min, RT
6. 5 ug/ml primary antibody against N-glycan in blocking buffer, 30 min RTの後、4度オーバーナイト
7. 0.05% Tween20 in TBSでしっかり洗浄
8. HRP-labeled 2nd antibody in 0.1% Tween20 in TBS, 60 min, RT
9. 0.05% Tween20 in TBSでしっかり洗浄
10. ECLにて化学発光検出です。
プロトコルは提供元に沿ったものですが、唯一一点のみ異なります。
それは提供元はPVDF膜ではなく、ニトロセルロース膜に転写している点です。
膜の素材が結果に影響しうるでしょうか?
周りの研究室にはニトロセルロース膜を持っているところはどこにもなく、注文すべきなのでしょうが、それ以外に考えられることはないかと頭をひねって入るのですが、浮かぶことといえば、細胞を3日ほど無血清培地で培養し、牛血清由来の糖タンパク質のエンドサイトーシスを阻害するくらいですが、結果は変わらずでした。ノックアウトマウスの胎児繊維が細胞、変異患者の皮膚繊維が細胞とマテリアルは全く同一にも関わらず綺麗なネガコンとならず悶々としています。
バンドのパターンは特定の糖鎖を持つタンパク質が染まることになりますので、トータルライセートを流すとラダー状のバンドになります。ひとつひとつがどれか?ということは言えませんが、全体的にラダーのバンドが消えるはずというのがネガコンの理想であり、提供元はそうしたデータを示しています。提供元に聞くのが一番ですが、競争者でもあるため、まずは出来るところまで今やっているところです。
長文かつ駄文で非常に恐縮しておりますが、お力をいただけますと幸いです。
宜しくお願い致します。 |
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