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抗糖鎖抗体でウエスタンブロット トピック削除
No.4504-TOPIC - 2015/10/18 (日) 09:27:57 - N型糖鎖
この度、初めてトピックを立てさせていただきました。
初歩的な内容とは存じますが、手詰まりを感じており皆様方からのアドバイスをいただくことGできればと思っております。

当方生化学の分野にて糖鎖を研究対象としてきました。
近年、抗糖鎖抗体のバラエティが増えつつあり、ある特定の糖鎖を認識する抗体を私も最近入手したところです。抗体の特異性を担保するネガティブコントロールとして、糖鎖を作る酵素を遺伝子ノックアウトしたマウスのMEFおよび変異した人の繊維が細胞を用意しています。

問題は、ノックアウトしたマウス組織や人繊維が細胞でもバンドが検出させてしまうということです。抗体の作製元でも同様にノックアウトマウスの組織や変異患者の繊維が細胞には反応しないことを示しているので、私の手技を疑っています。

以下がウエスタンのプロトコルです。
1. 細胞を1%トライトンX100で破壊後、低速遠心にて脱核
2. SDSサンプルバッファーを加えてボイル
3. SDS電気泳動
4. PVDF膜に転写
5. 1% BSA in TBS-T (0.1% Tween20) (blocking bufferです), 30 min, RT
6. 5 ug/ml primary antibody against N-glycan in blocking buffer, 30 min RTの後、4度オーバーナイト
7. 0.05% Tween20 in TBSでしっかり洗浄
8. HRP-labeled 2nd antibody in 0.1% Tween20 in TBS, 60 min, RT
9. 0.05% Tween20 in TBSでしっかり洗浄
10. ECLにて化学発光検出です。

プロトコルは提供元に沿ったものですが、唯一一点のみ異なります。
それは提供元はPVDF膜ではなく、ニトロセルロース膜に転写している点です。

膜の素材が結果に影響しうるでしょうか?
周りの研究室にはニトロセルロース膜を持っているところはどこにもなく、注文すべきなのでしょうが、それ以外に考えられることはないかと頭をひねって入るのですが、浮かぶことといえば、細胞を3日ほど無血清培地で培養し、牛血清由来の糖タンパク質のエンドサイトーシスを阻害するくらいですが、結果は変わらずでした。ノックアウトマウスの胎児繊維が細胞、変異患者の皮膚繊維が細胞とマテリアルは全く同一にも関わらず綺麗なネガコンとならず悶々としています。

バンドのパターンは特定の糖鎖を持つタンパク質が染まることになりますので、トータルライセートを流すとラダー状のバンドになります。ひとつひとつがどれか?ということは言えませんが、全体的にラダーのバンドが消えるはずというのがネガコンの理想であり、提供元はそうしたデータを示しています。提供元に聞くのが一番ですが、競争者でもあるため、まずは出来るところまで今やっているところです。


長文かつ駄文で非常に恐縮しておりますが、お力をいただけますと幸いです。
宜しくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.4504-7 - 2015/10/19 (月) 04:07:00 - N型糖鎖
おお様

早速ご回答いただきまして、本当にありがとうございます!
早速行ってみます!!

(無題) 削除/引用
No.4504-6 - 2015/10/19 (月) 03:56:49 - おお
濃度は0.1ぐらいのレンジがいいかと思います。

(無題) 削除/引用
No.4504-5 - 2015/10/19 (月) 03:53:51 - N型糖鎖
おお様、

重ねてお礼を申し上げます。
NP-40は可溶化力は弱い印象を持っており、漠然とした印象しかありませんでしたが、抗原抗体反応には大きな作用をするのですね。

一次抗体反応液中に加えてみます。
濃度はいかほどでしょうか。

0.1% NP-40 in TBSでまずは行ってみます。

(無題) 削除/引用
No.4504-4 - 2015/10/18 (日) 14:11:27 - おお
NP-40経験上今まで使ったケースではNP-40だとかなり厳しい条件になっているようで非特異がかなり減ると思います。特異的なバンドもある程度よわくなるでしょう。弱すぎるなら抗体を希釈してmembraneとincubationするときだけNP-40にスイッチしてもいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.4504-3 - 2015/10/18 (日) 13:33:00 - N型糖鎖
おお様
早速有益な情報を誠に有難うございます。

この抗体はphage-libraryから取れてきたscFvになっており、モノクローナルになります。
遊離糖鎖を一次抗体反応液に混ぜるとバンドは現れてきませんので、遊離糖鎖によって抗体が吸収されたと考えております。となるとやはり検出できている糖鎖は本物か、似て非なるものということになります。

膜の違いが結果に影響を及ぼしうることもあるのですね。一度ニトロセルロース膜を使ってみることにします。

この抗体はヨーロッパから取り寄せたもので、25 ugで700ユーロしました。もう残り少ないのもあり、また、抗体の特異性をside by sideで示すため遊離糖鎖で抗体を吸収する操作を行うため2倍の速さで抗体が消費されます…提供元が示す通りまずNC膜でやってみてそれでダメなら条件検討に深入りするか、別の方法を考えるかして決めたいと思います。

ちなみにdetergentとして、0.1% Tween20で行っていますが、これをNP 40に替えることでどういった作用が期待できるのでしょうか?NP-40はwesternなどで非特異的な抗体を結合を抑える用途では使われないように思うのですが。

(無題) 削除/引用
No.4504-2 - 2015/10/18 (日) 10:22:25 - おお
以前ニトロセルロースでうまく検出できないで困っていた人がいて、蛋白は糖蛋白でしたが使っていたのは蛋白に対するこうたいでした。購入した先がPVDFでやっていて、商品のカタログのずはPVDFで検出したものだときいてPVDFでやったところバンドが出たとデーターを示していた人がいます。ただし、side by sideの実験ではないので完全に言い切れませんがmembraneの違いで出たりでなかったりってあるのかなぁと漠然と思ってます。

で思うにmembrane以外でできることは、糖鎖って非常によく似ているだろうから違うものとcross reactする可能性もあるような気がするので、少し条件を厳しくしたりとか調整していって差がしっかり出る条件をみつけるといいのかもしれません。

一次抗体は室温(または4度)で1-2時間にするとか、抗体の希釈倍率をあげるとかTBSなどの代わりに少し塩濃度を高くするとか、pHを少し高くするとか(場合によっては低くするとか)、デタージェントの濃度をあげるとかかわりにNP-40を使うとか、まあいろいろあると思いますけど。

最後の手段としてはネガコンのlysateで吸収をするというのもありますけど(とくにポリくろなら)。

抗糖鎖抗体でウエスタンブロット 削除/引用
No.4504-1 - 2015/10/18 (日) 09:27:57 - N型糖鎖
この度、初めてトピックを立てさせていただきました。
初歩的な内容とは存じますが、手詰まりを感じており皆様方からのアドバイスをいただくことGできればと思っております。

当方生化学の分野にて糖鎖を研究対象としてきました。
近年、抗糖鎖抗体のバラエティが増えつつあり、ある特定の糖鎖を認識する抗体を私も最近入手したところです。抗体の特異性を担保するネガティブコントロールとして、糖鎖を作る酵素を遺伝子ノックアウトしたマウスのMEFおよび変異した人の繊維が細胞を用意しています。

問題は、ノックアウトしたマウス組織や人繊維が細胞でもバンドが検出させてしまうということです。抗体の作製元でも同様にノックアウトマウスの組織や変異患者の繊維が細胞には反応しないことを示しているので、私の手技を疑っています。

以下がウエスタンのプロトコルです。
1. 細胞を1%トライトンX100で破壊後、低速遠心にて脱核
2. SDSサンプルバッファーを加えてボイル
3. SDS電気泳動
4. PVDF膜に転写
5. 1% BSA in TBS-T (0.1% Tween20) (blocking bufferです), 30 min, RT
6. 5 ug/ml primary antibody against N-glycan in blocking buffer, 30 min RTの後、4度オーバーナイト
7. 0.05% Tween20 in TBSでしっかり洗浄
8. HRP-labeled 2nd antibody in 0.1% Tween20 in TBS, 60 min, RT
9. 0.05% Tween20 in TBSでしっかり洗浄
10. ECLにて化学発光検出です。

プロトコルは提供元に沿ったものですが、唯一一点のみ異なります。
それは提供元はPVDF膜ではなく、ニトロセルロース膜に転写している点です。

膜の素材が結果に影響しうるでしょうか?
周りの研究室にはニトロセルロース膜を持っているところはどこにもなく、注文すべきなのでしょうが、それ以外に考えられることはないかと頭をひねって入るのですが、浮かぶことといえば、細胞を3日ほど無血清培地で培養し、牛血清由来の糖タンパク質のエンドサイトーシスを阻害するくらいですが、結果は変わらずでした。ノックアウトマウスの胎児繊維が細胞、変異患者の皮膚繊維が細胞とマテリアルは全く同一にも関わらず綺麗なネガコンとならず悶々としています。

バンドのパターンは特定の糖鎖を持つタンパク質が染まることになりますので、トータルライセートを流すとラダー状のバンドになります。ひとつひとつがどれか?ということは言えませんが、全体的にラダーのバンドが消えるはずというのがネガコンの理想であり、提供元はそうしたデータを示しています。提供元に聞くのが一番ですが、競争者でもあるため、まずは出来るところまで今やっているところです。


長文かつ駄文で非常に恐縮しておりますが、お力をいただけますと幸いです。
宜しくお願い致します。

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