いつもお世話になりありがとうございます。
はまり期間が長くなってきましたので、是非みなさまのお智恵を拝借させて頂けたらと存じます。
比較的簡単なクローニングを新しい研究室でやり始めたところ、
制限酵素処理によるバンドパターンの結果では正しくクローニングできているのに、シークエンスの結果が全くおかしく、それが再現されるために大変困っています。シークエンス反応がただおかしいようにも思いますが、途中から読むのがおかしくなるなんてことはあるのでしょうか。
以下に、詳細な情報を記載します。長文失礼します。
ベクター(pCAGIG、6100bp)をEcoRV処理して、e11 cDNAライブラリーからリン酸化したプライマーでPCRしてとってきた、Iという分子のcDNA(1000bp)をクローニングします。ベクター(v)は、制限酵素処理後、buffer置換してBAP処理(50℃,30分)したものをゲル抽出し、インサート(i)もPCR後ゲル抽出しています。UV当てる時間をミニマムにして、mighty mixというライゲーション反応液でv:150ng i:80ng 2時間16℃で反応させ、TOYOBOのDH5aにトランスフォームしたところ、8つのコロニーを得ました。それを振盪培養し、QIAGENのquick lyse kitでミニプレップしました。制限酵素処理により、当たりが半分(向きが反対が半分)認められましたため、当たりの4つをシークエンスしました。ires-rプライマーはCCT CAC ATT GCC AAA AGA CGで、IRES配列の途中から逆向きに読みましたところ、
本来は、IRES配列ーベクター配列ーNotI-EcoRV-3' cDNAと読まれ、うまく行けば、つづけて5'-EcoRV(潰れ)- XhoI-EcoRIと読める手はずになっており、実際逆向きのプライマーでは確かに、ベクター配列ーEcoRI-XhoI-EcoRV(つぶれ)-5'cDNAとなっているのですが、実際のシークエンスでは、
IRES配列ーベクター配列ーEcoRI-XhoI-EcoRV(潰れ)-5'cDNAという
cDNAの頭側がふたつあるというおかしな結果となっています。波形が重なっているわけではないので、プライマーが二本はいっている可能性は低いと思います。
もしこれが正しければ、
ベクター配列ーEcoRI-XhoI-EcoRV(つぶれ)-cDNA-EcoRV-cDNA(裏向け)-EcoRV(潰れ)-XhoI-EcoRI-ベクター配列ーIRES となり、EcoRIで2000bpが切り出されるはずですが、7200bpのシングルバンドです。(正しい)
シークエンス反応がただただおかしいようにも思いますが、2回再現されるため、手技のおかしさというよりも何か根本的な問題点があるように思います。 |
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