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高濃度ゲルだと転写できない トピック削除
No.4423-TOPIC - 2015/09/15 (火) 22:04:45 - シルク
いつもお世話になっております。

蚕の絹を精練したもの、つまり silk fbroin を泳動して western blot を行っています。
10%アクリルアミドゲルで流した後、fibroin の抗体を使って発色まで行いましたが、バンドが確認できました。
しかし、15%ゲルで全く同じ方法で行った場合、発色でバンドを検出することができませんでした。

silk fibroin は元々 370 kDa あり、水素結合を切るために LiBr で処理をしたものを流しています。この処理によって数 kDa~ 370 kDa が存在しており、スメアなバンドになります。

薄い濃度で転写できるのに高い濃度だとできなくなるのはなぜなのでしょうか?

別な研究室で回収した細胞を western blot するのは容易でしたが、タンパクそのもの、しかも巨大高分子となると少し難しいです。


どなたご教授頂けないでしょうか?
 
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No.4423-11 - 2015/09/18 (金) 11:54:39 - シルク
みなさんありがとうございます。

転写時間はこれ以上伸ばすとだめそうですね。
一応、保冷材をバッファーに、氷を詰めた発砲スチロールに転写装置を置いてるのですが、冷却は完璧ではないかもしれません。

発色系というの一応、ECL を使っています。
10%の転写ではえげつないほど黒くなりますが、15%では全く見えないですね。

一応、うちの研究室の方ではない、共同研究先の先生方にも相談してみました。とりあえず、同時に転写してみてそれでも改善が見られない場合、もう一度アドバイスを請おうと思います。

silk fibroin は通常のタンパク質と比較して非常に特殊なので、sample 調製にも問題があるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.4423-10 - 2015/09/17 (木) 17:32:41 - a
セミドライだと厳しいかも。
ウェットで転写して、その際もconstant voltage 150V,60-90minくらいで、バッファーも冷蔵庫に事前に冷やしておいて、保冷剤も入れてやればいいんじゃない?攪拌も一応血ておいた方がいいかも。

それで無理なら転写以外に問題あるよ

(無題) 削除/引用
No.4423-9 - 2015/09/17 (木) 16:16:13 - まっくろん
ミニトランスブロットセルを使ってます。

100V/90minだと、付属のクールングユニットだと熱くなって来るあたりですよね。うちでは、高電圧/長時間(2h~)転写したい場合は、タンクを大きいタッパーの中に入れて、温度が上がりすぎないよう適宜、氷を入れていきます(最初からガチガチに詰めるとうまくいかなかったので、溶けかけたら加えるの繰り返しです)。で、タンクの中は撹拌子をクルクルしてます。タッパーくらいなら、スターラーで回すことができます。
ちなみに転写した後のゲルは染められましたか?転写できてないのなら、ゲル側もしっかりCBBで染まりそうな気がしますが。

(無題) 削除/引用
No.4423-8 - 2015/09/17 (木) 15:21:35 - えの
おおさんが仰っているように、10%で上手く行ったものが15%で同様にやって全然ダメというのは、私も感覚的にはあんまり無いなぁと思います。
私はタンク型が好きで、+極と−極を差し間違えるとかメンブレンとゲルをカセットに入れる順番を間違えるとかしない限り、ほとんど失敗しないイメージを持っています。

着色マーカーを泳動してトランスファーし、トランスファー自体がきちんと行われたか確認していますでしょうか。メンブレンにマーカーが移ってトランスファーされたかどうか目視で見えますので、オススメです。
なお、電源に付いているタイマーを使っていたら開始数分後に短絡か何かで出力が止まり、後からやってきた自分には通常通り終了しているように見えたという経験があります。

SDSを入れるとゲルからタンパクが抜けやすくなると聞きます。逆にタンパク質に依ってはメンブレンに結合しなくなるらしいですが。

発色と書かれていますが、発色系をご使用でしょうか。10%ゲルの時バンドは見えたけど薄かったとか無かったでしょうか。もし発色系なら検出系を変えても良いかもしれません。ECLなどの発光に比べて発色系は感度がかなり低いと思います(最近のは改良されてるかも知れません)。

(無題) 削除/引用
No.4423-7 - 2015/09/17 (木) 14:08:01 - おお
そのバッファーのシステムで90分以上は無理でしょう。だんだん熱くなってきて、バッファーが沸騰しはじめるかもしれません(完璧にちかいクーリングシステムで冷やしてない限り)。

前回もいったようにちゃんと流れているならそうドラスティックなことはあまり起こり得ないので、たまたま前回の15%で何処かミスがあったとかなにか気づかないことでいつもと違うことをしていたという可能性もあるかとおもいます。

高分子の写りをよくするのならば、20vでO/N(16h程度)とか、メタノールを5%ぐらいまで下げるとか、メタノールなしでやる人もいますし、SDSを加えるひともいます。たいていはかなり微量にするひとが多い(0.01%とか)ですが、0.1%まで上げる人もいます。大胆な人は0.1%SDSでメタノールなしでtransferしてしまう人もいます。低分子側のものの写り具合を見ながら条件を探るといいでしょう。

前回はマーカーの写り具合はどうでしたか?

(無題) 削除/引用
No.4423-6 - 2015/09/17 (木) 12:54:57 - シルク
再び返信ありがとうございます。

10%、15% ゲルでSDS-PAGE後、転写せずにCBB染色したらどちらもちゃんと流れていることを確認しましたので、転写に問題がありそうです。

ひとまず、今まで行っていた転写方法ですが、Biorad社の「Mini Trans-Blot」を使ってウェット法を用いていました。

バッファーの組成は、

Tris 25mM
Glycine 192mM
MeOH 15%
MQ

膜は PVDF です。

転写条件としては 100V で 90min 行っていました。

もし、改善点がありそうでしたら回答いただけると幸いです。


ひとまず、転写時間をもう少し、具体的には後、1時間追加でやってみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.4423-5 - 2015/09/16 (水) 02:38:00 - み
ゲル濃度が濃い方が移動しにくいことは想像できませんか?
転写時間を長くすれば本来なら50KDaくらいなら問題なく検出されるはず。

しかしあなたの実験で、15パーセントゲルの方でも蛋白がゲルの中を流れていた証拠はありますか?

(無題) 削除/引用
No.4423-4 - 2015/09/16 (水) 00:35:49 - おお
>[Re:3] シルクさんは書きました :

> 10% ゲルなら高分子から低分子までスメアなバンドが出るのに対して、15%だと全くと言っていいほどノンスぺすらほとんど出ません。
>
>
> 自分の考えとしてはおそらく転写時間、条件、バッファーに問題があると思われます。

> ですが、同じ sample でもゲルの濃度が変わったくらいで転写などにも影響などがあるのでしょうか?

そんなに極端に10から15に変えて変化があるという感覚はありません。とくに低分子領域は影響を受けにくいはずです。
条件に問題があると思われるなら、できればその条件を開示したほうが改善策提案しやすいです。
ゲルでうまく流れているか、transferがちゃんとされているかは、ゲルをCBBや銀染などで染める。メンブレンをponceauなどで染めるなどで、各ステップどこに問題があるか見極めるといいです。
一般論ではまずそんなドラスティックなことは起こらないだろうなという気がします。なのでいちどすべてのステップをチェックするところから考えた方がいいです。そうすることによって、もしあなたのサンプルで特異的なことが起こっていた場合でもそれを見極めることができると思いますので。

(無題) 削除/引用
No.4423-3 - 2015/09/15 (火) 23:51:08 - シルク
さっそくの回答ありがとうございます。

いえ、今回は 370 kDa 付近の大きい分子を見ようと思っているわけではなく、 50 kDa 以下ぐらいの低分子を見ようと思い 15%で流しました。


10% ゲルなら高分子から低分子までスメアなバンドが出るのに対して、15%だと全くと言っていいほどノンスぺすらほとんど出ません。


自分の考えとしてはおそらく転写時間、条件、バッファーに問題があると思われます。

ですが、同じ sample でもゲルの濃度が変わったくらいで転写などにも影響などがあるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.4423-2 - 2015/09/15 (火) 23:24:44 - おお
ゲルのめがつまってって蛋白が移動しにくいからです。もし検出できる十分量があるなら転写後ゲルの総蛋白を染めてみるといいでしょう。

数kDaあたりは転写されていますよね。転写する時間や条件、バッファーなどを工夫すると改善はする可能性はあります。370 kDa は10%でも結構転写が難しいんではないかと思いますが、、、グラジエントにした方がよくないですか?

高濃度ゲルだと転写できない 削除/引用
No.4423-1 - 2015/09/15 (火) 22:04:45 - シルク
いつもお世話になっております。

蚕の絹を精練したもの、つまり silk fbroin を泳動して western blot を行っています。
10%アクリルアミドゲルで流した後、fibroin の抗体を使って発色まで行いましたが、バンドが確認できました。
しかし、15%ゲルで全く同じ方法で行った場合、発色でバンドを検出することができませんでした。

silk fibroin は元々 370 kDa あり、水素結合を切るために LiBr で処理をしたものを流しています。この処理によって数 kDa~ 370 kDa が存在しており、スメアなバンドになります。

薄い濃度で転写できるのに高い濃度だとできなくなるのはなぜなのでしょうか?

別な研究室で回収した細胞を western blot するのは容易でしたが、タンパクそのもの、しかも巨大高分子となると少し難しいです。


どなたご教授頂けないでしょうか?

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