KIマウスはゲノムにあるその遺伝子が100%その変異を持っております。
相同組み換えのKOマウスもゲノム上のその遺伝子一部が100%欠損しています。
しかしトラップベクターはどうでしょう?遺伝子自体は残っており、トラップベクターが間に挿入されています。理論上はその遺伝子の発現をトラップしてKOとなりますが、それが100%起こる保障はどこにもありません。実際にトラップしやすい遺伝子とそうでないものがあります。なので経験的にトラップベクターのKOでもその遺伝子が十分に発現していることはよくあり、KOにならないことがよくあります。またウエスタンでそのタンパク質の発現が検出できなかったとしても、トラップベクターのKOなら検出できない程度に発現して、KOとしてのフェノタイプがでないこともあります。
もちろんトラップベクターでちゃんとKOできている遺伝子もあるので、トラップベクターのKOのフェノタイプがでるかは運に左右されます。 |
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