お世話になります。
現在、極めて量の少ない内在性タンパク質の検出に試みています。
抗体は、過剰発現のものは検出できるため、workするはずです。
これまで3度行い、一番最初に行った際に検出することができました。が、再現が取れていません。
以下に方法をお示ししますが、おそらく可溶化の工程が良くないのだと思っています。
細胞はヒト血球系の浮遊細胞です。
4x10^7 cellsの細胞をHBSSで洗浄後、低張液(プロテアーゼ阻害剤入り)1 mlで懸濁後、氷上で15分静置
全自動の超音波発生装置にて5秒x2回行い、核やデブリ除去の目的で500xg, 10 min, 4度で遠心
全量を超遠心用のチューブに移し、50,000xg, 2時間, 4度で遠心
上清を捨て、100 ulのLaemuli 1x SDS-sample bufferを加え、良くピペッティングする
95度、3 min処理
不溶性物質が明らかに見えるため、しつこく超音波処理(2-3分です)
漸く均一な溶液になったら、SDS-PAGEを行う
以上です。
超遠心後の可溶化はできるだけ濃縮したいために直接SDSサンプルバッファーを加えていること、その量が少ないこと、また完全に浮遊物をなくすためしつこく95度処理やsonicationを加えています。がこの工程が正しいとは思えず、みたいタンパク質があぐってしまったり、壊れてしまったりを想像しています。
使用している抗体は、293Tに過剰発現させたライセートをたった0.05 ulをSDS-PAGEしても容易に検出できます。GFPを過剰発現させた293Tライセートには全く反応しません(ということは、293Tの内在性タンパク質もこの抗体では検出できないことも意味していますが・・)
今考えていることとして、1% Triton X-100ベースのregularなlysis bufferの200 ul程度を膜分画ペレットに加え、よくピペッティングしたのち、不溶性のものは500xg, 5 min程度の遠心で除き、上清に6x SDS sample bufferを加えてボイルをしようかと思っています。つまり、Triton-X100で目的のゴルジ局在タンパク質が膜から溶けでてくることが前提でのプロトコルです。ただうまくいく根拠はありませんが、このプロトコルではTriton X-100で溶解しないものを遠心で除くため(むりやり超音波をあてて壊そうとしないため)、綺麗な上清が得られるのではと期待していますし、過度な熱や超音波のあてないのでタンパク質は壊れにくいのではと想像します。
ただ、細胞が増えるのも遅く、4x10^7もの細胞を増やすのは時間がかかるため手探りの条件検討はできにくいです。みなさまからのコメントを頂戴できますと幸いに存じます。
どうかよろしくお願い致します。 |
|