お世話になります。
一点解釈に困っているデータがあります。コメントいただけますと幸いに存じます。
ある細胞(仮にAとさせてください)と、その亜株(仮にBとします。)のDNA配列解析をしています。
Aに関して、興味ある遺伝子Xは両alleleともに野生型です。
一方Bに関しては、遺伝子Xの片側のalleleに50塩基の欠失(エクソン5番の内部です。)があることがわかっています。(DNAシークエンサーの結果)
このことは、以下の方法により確認したものです。
まずエクソン4およびエクソン6に相補的なPCRを設計し、genomic PCRを行いました。
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エクソン4 - イントロン - エクソン5 - イントロン - エクソン6
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野生型の予想されるPCRのbandの分子量は250 ntです。
一方、欠失型では200 ntがでると予想していました。
実際、細胞A, Bそれぞれからgenomeを取り出し、上記のPCRを行うと、Aでは一本のみbandが、Bでは二本のbandが確認され、その二本のbandの分子量差は約50塩基ほどで予想された通りです。
ところが、おかしなことに、Bで出る欠失型と思われるbandは、野生型よりも重い分子量側に出てきます。二度行いましたが結果は同じでした。
BからのPCR産物をTA cloningして、sequenceすると、予想通りの野生型と50塩基欠失したクローンが50:50の確率で読まれました。
ただ、なぜ50塩基欠失しているはずのalleleのbandの移動度が、野生型よりも遅くなる理由がわかりません。PCRはうまくいっており、AでPCRを行うと一本のbandしか出ません。
変異型のPCR産物の3次構造?など分子量以外の要因がアガロースゲル電気泳動の移動度に影響を与えるなどということはあり得るのでしょうか?
大変稚拙な質問で恐縮ですが、どうか宜しくお願い致します。 |
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