おお様
>泳動距離に影響を与えるパラメーターがおおい
ターゲットの蛋白質のバンドはある程度分離が悪くなることは覚悟しております。
使用しているマーカーのマニュアル:
https://tools.lifetechnologies.com/content/sfs/manuals/NativeMarkUnstainedProteinStnd_man.pdf
マニュアルに記載されている 66kDaと480kDaのバンドが、私の泳動結果では正方形になるほど分離が悪い(他のバンドは健闘しています)です。そのため、サンプル由来ではなく、バッファーかなと思っていました。このメーカーの電気泳動系がよほどよくできているだけのことなのかもしれません。写真はBN-PAGEで得られた像と思われます。メーカーによると、Native-PAGEでも使えるということでした。
>Tris-tricineのバッファーで
>running gelのTris-HCl (pH8.8)を375mMから600から750mMに上げる
>ゲルにグリセロールを10~20%加える
Tris-tricineはtricineがglycineよりも移動し易いので低分子もセパレートゲルで追い越されて分離されるようになる、と理解していましたが、高分子の分離にも効いてくるのでしょうか。むしろ、glycineよりも遅い代役があればいいのかな(スタッキングゲル内でもglycineが蛋白質より移動し易いせいかもしれない)とも思っていたのですが。
と言いつつ、Tris-tricine系のプロトコルを確認してみると、Separate gelに10% Glycerolが入っているし、Tris bufferもglycine系より濃いと思い(同時に複数条件を変更するのは憚れましたが)やってしまいました。
どこまで一般的か分からないので、一応、組成を記載します。
Cathode running buffer: 0.1 M Tris-Tricine, pH 8.3
Stacking gel: 6% Acrylamide/ 1 M Tris-HCl, pH 8.45/ 10% Glycerol
Separate gel: 3% Acrylamide/ 0.75 M Tris-HCl, pH 8.45
Anode running buffer: 0.2 M Tris-HCl, pH 8.8
>blue-nativeのようにCBBを使う
Sample bufferは通常のNative-PAGE用のものと、BN-PAGE用のものを使用しました。BN-PAGE用のものは、Glycerolで比重を稼いでいるので、アプライした段階でメニスカスがひどかったです。
泳動結果は、蛋白質サンプルはSeparate gelに入ったばかりという状態で分離のほどは不明です。これは、おっしゃる通りTris濃度が大きいからか、泳動時間が足りなかったからだと思います。マーカーは綺麗に流れてはいますが、Separate gelに入ってからあまり移動していないのでなんともいえません。すべてのバンドが見えているわけではありません。しかし、66kDaのバンドは現状の泳動距離だと綺麗です。 |
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