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マウス採血時の抗凝固剤の選択について トピック削除
No.4223-TOPIC - 2015/06/27 (土) 10:49:12 - CCR
あるケモカイン受容体の阻害剤の前臨床研究をマウスで始める準備中です。最初に薬物動態を見るとともに、この阻害剤がin vivoでその受容体を阻害している事を確認する必要があり、阻害剤を投与したマウスの血中の白血球で評価したいと考えています。具体的には、阻害剤を投与したマウスから採血で得た白血球を、蛍光標識したリガンドで処理し、その取り込みをFACSで評価しようと考えています。

阻害剤を投与していないマウスの白血球におけるその受容体の発現を免疫染色で見ると、細胞膜に存在するのは一部で、ほとんどが細胞内(エンドゾーム)に検出されます。そのため、受容体そのものをFACSで検出するのは困難な状況です(FACS用のいい抗体がないのも理由の一つですが)。阻害剤なしの場合、その受容体はリサイクルにより細胞表面に一時的に表出されたのち、速やかにinternalizeされると予測されるので、蛍光標識リガンドでの処理は、1時間程度、37度で行う事により、細胞表面に出てきた受容体と標識リガンドが結合する確率を上げたいと考えています。一方、阻害剤投与のサンプルでは、この処理の間、体内と同様に阻害剤が存在している状態を維持したいので、全血のままリガンド処理を行った後、溶血してFACSにかける予定ですが、このような実験目的にかなう採血方法(主に抗凝固剤)について、考えがまとまりません。

一般に血液細胞の解析の場合、EDTA採血が勧められると思うのですが、細胞外カルシウムをキレートすると受容体の動態に影響するような気がしますし、かといってヘパリンだと好中球や血小板に影響があるとのご意見を過去のトピックで見かけ、躊躇しています。昔、血小板分離目的でACDを使ったこともあるのですが、今回のようなケースで使えるかどうかよく分かりません。どのような抗凝固剤の選択が良いのか、あるいは実験系そのものを修正することにより解決するアイデア、ご意見など、頂けると助かります。よろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.4223-2 - 2015/07/03 (金) 16:05:57 - loach
受容体がエンドソームにいても膜透過処理すればFACSでも検出出来そうな気がしますが抗体がなければ難しいかもしれませんね。

抗凝固剤の選択肢としては抗トロンビン阻害薬のアルガトロバンやPPACKを使用した経験があります。
特にアルガトロバンはトロンビンの活性部位に結合して阻害するタイプのものなので白血球への影響も少ないんじゃないかと思います。

マウス採血時の抗凝固剤の選択について 削除/引用
No.4223-1 - 2015/06/27 (土) 10:49:12 - CCR
あるケモカイン受容体の阻害剤の前臨床研究をマウスで始める準備中です。最初に薬物動態を見るとともに、この阻害剤がin vivoでその受容体を阻害している事を確認する必要があり、阻害剤を投与したマウスの血中の白血球で評価したいと考えています。具体的には、阻害剤を投与したマウスから採血で得た白血球を、蛍光標識したリガンドで処理し、その取り込みをFACSで評価しようと考えています。

阻害剤を投与していないマウスの白血球におけるその受容体の発現を免疫染色で見ると、細胞膜に存在するのは一部で、ほとんどが細胞内(エンドゾーム)に検出されます。そのため、受容体そのものをFACSで検出するのは困難な状況です(FACS用のいい抗体がないのも理由の一つですが)。阻害剤なしの場合、その受容体はリサイクルにより細胞表面に一時的に表出されたのち、速やかにinternalizeされると予測されるので、蛍光標識リガンドでの処理は、1時間程度、37度で行う事により、細胞表面に出てきた受容体と標識リガンドが結合する確率を上げたいと考えています。一方、阻害剤投与のサンプルでは、この処理の間、体内と同様に阻害剤が存在している状態を維持したいので、全血のままリガンド処理を行った後、溶血してFACSにかける予定ですが、このような実験目的にかなう採血方法(主に抗凝固剤)について、考えがまとまりません。

一般に血液細胞の解析の場合、EDTA採血が勧められると思うのですが、細胞外カルシウムをキレートすると受容体の動態に影響するような気がしますし、かといってヘパリンだと好中球や血小板に影響があるとのご意見を過去のトピックで見かけ、躊躇しています。昔、血小板分離目的でACDを使ったこともあるのですが、今回のようなケースで使えるかどうかよく分かりません。どのような抗凝固剤の選択が良いのか、あるいは実験系そのものを修正することにより解決するアイデア、ご意見など、頂けると助かります。よろしくお願いします。

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